トリカマルムの戦い
From Wikipedia, the free encyclopedia
ヴァンダル王ゲリメルは533年9月13日のアド・デキムムの戦いに敗れてヌミディア地方に落ち延び、さらに首都カルタゴを失った。彼はサルディニア島の反乱鎮圧から戻ってきた兄ザノンと合流し、再戦を期してヴァンダル人の残党とムーア人の兵をかき集めた。そしてその軍を率いてゲリメルはベリサリウスの拠るカルタゴへと進撃したものの敵はすぐには出撃してこず、東ローマ軍のフン族部隊を買収しようとしても、彼らは勝ち馬に乗るために中立の立場を取ろうとしたため後退した。これに対し、ベリサリウスが追いすがってきたため、メジェルダ川河畔にあり、カルタゴから20マイルほど西に位置するトリカマルムに陣を張っていたヴァンダル軍は戦いに応じ、両軍は川を挟んで対陣した。
戦い
ゲリメルは兵には剣のみを使って戦うように命じており、この戦いはアド・デキムムの戦いと同様にほとんど騎兵のみで戦われた。戦いが始まると東ローマ軍の将軍ヨハネス率いる先鋒の騎兵部隊が敵をおびき寄せるべく川を渡ってきた。中央の部隊を率いていたザノンがそれに応じたがすぐに退却し、ヴァンダル軍は川辺までしか敵を追わなかった。同じようなことが三度繰り返された後、ベリサリウスは親衛隊の全部を投入して攻撃に加わらせ、白兵戦となった。
やがてヴァンダル軍は敗勢に転じ、ザノンをはじめとするヴァンダルの多くの勇士が戦死し、敗走した。そして当のゲリメルは味方の敗勢を見て取るや僅かな供の者をつれて戦場から逃げだした。敵の敗走を見たフン族部隊は追撃に加わり、ヴァンダル兵を殺した。陣営に残されていたヴァンダル軍の妻子と財産は東ローマ軍の手に落ちた。この戦いで東ローマ軍は50人、ヴァンダル軍は800人を失った。