ドラゴンクエストI&II
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| ジャンル | ロールプレイングゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | Nintendo Switch 2・Nintendo Switch・PlayStation 5・Xbox Series X/S・Steam・Microsoft Store on Windows |
| 発売元 | スクウェア・エニックス |
| シリーズ | ドラゴンクエストシリーズ |
| 人数 | 1人 |
| 発売日 |
Switch2, Switch, PS5, XBX, Microsoft Store Steam |
『ドラゴンクエストI&II』(ドラゴンクエスト ワンアンドツー)は、スクウェア・エニックスから発売されたコンピュータRPG。2025年10月30日にNintendo Switch 2・Nintendo Switch・PlayStation 5・Xbox Series X/S・Microsoft Store on Windows版が、10月31日にはSteam版がリリースされた[1][2]。
ドラゴンクエストシリーズの初期2作品『ドラゴンクエスト』(DQI)と『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』(DQII)を収録したうえで、先に展開された『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』(DQIII)のHD-2D版リメイクのコンセプトを継承して、シナリオの大幅な拡充が図られている。
プレイするゲームプラットフォームに『DQIII』HD-2D版のゲームセーブデータがある場合、連携することで特典を得ることができる。
原典であるファミリーコンピュータ版『DQI』『DQII』『DQIII』は順を追って内容量を増していったが、HD-2D版は先に『DQIII』がリリースされているため、元のままの『DQI』『DQII』を収録するだけでは簡素さが際立つことになる[3]。そのような事態を避けるため、本作はシナリオとシステムに大幅な拡充が加えられており、一例を挙げると原典の『DQI』ではローラ姫がさらわれた経緯をセリフ上で説明するのみだったところ、本作では実際にその場面が描写されている[3]。前作『DQIII』は「原作をできるかぎり尊重する」というコンセプトのもとにリメイクが行われたが、本作は「変えていい部分は思い切って変更する」ことを目指したのである[3]。
前作との相違点としてはもうひとつ、ドット絵で描かれたキャラクターの動きがとても多彩になっていることが挙げられる[3]。『DQIII』はプレイヤーがパーティメンバーを自由に登録できるため、しゃべらせる演出ができなかったが、本作は固定メンバーなので、各キャラの個性や性格に応じてしゃべったり動いたりすることが可能となった[3]。
ただ、パーティーメンバーが少人数で固定されていることには、10種類の職業が登場する前作並みの呪文や特技を盛り込もうとすると、ひとりひとりの覚える量が膨大になり、プレイヤーが画面を見て選択しづらくなる面もあった[4]。そこで、画面に表示される呪文や特技の数を増やさずに済むよう、「条件を満たすことで特定の技の効果が変化する」というアイディアが生まれ、堀井雄二によって超絶技と名づけられた[4]。
また、すべての技をレベルアップによって習得すると、頻度が高すぎてありがたみが薄れるため、一部の技を巻物から覚えるというシリーズ初の要素が実装された[4]。プレイヤー視点では「誰にどの巻物を使うか」と考えることで遊びの幅が広がり、制作側にも「レベルデザインがやりやすい」という利点があった[4]。
原典の『DQI』では主人公と敵が1対1で戦っていたが、本作では複数の敵が出現する仕組みになったので、主人公側の強化要素として様々な効果を発揮する「5つの紋章」が追加されている[4]。原典の『DQII』では紋章の由来は不明だったが、これを「『DQI』の主人公が妖精たちに作ってもらった」という流れにしたことで、2つの物語の結びつきがより強くなった[4]。
ストーリー
- ドラゴンクエストI
- かつて、アレフガルドの世界は大魔王によって闇に閉ざされていた。しかし、聖なるひかりのたまを手にした勇者ロトによって大魔王は滅ぼされ、闇は払われた。
- それから数百年後、アレフガルドに再び危機が訪れる。世界の支配をもくろむ竜王によって、ラダトーム王女ローラがさらわれ、王家に伝わっていたひかりのたまも奪われたのである。
- 聖なる加護を失った大地の上には魔物があふれ、人々の平和な暮らしは打ち崩された。
- そんなある日のこと、ひとりの若者が夢のお告げで自らこそロトの末裔であると知る。新たに目覚めたロトの勇者は、竜王の脅威に立ち向かうべく、冒険の旅を始めるのであった。
- ドラゴンクエストII
- 竜王の野望を打ち破ったロトの勇者は、救い出したローラ姫とともに新天地へと旅立ち、自らが治める国ローレシアを興した。
- やがて勇者の子孫たちはサマルトリア、そしてムーンブルクの国をも築き、共通の祖をいただくこれらの国々は「勇者3国」と呼ばれた。
- だが、3国の協調によって保たれていた平和も、永遠には続かなかった。ある時、ローレシアの城に「ムーンブルクが魔物の襲撃を受けた」という報せが届く。
- ローレシアの若き王子は、事態の真相を確かめるために、長い旅へ身を投じるのであった。
登場人物
ドラゴンクエストIの登場人物
- ロトの勇者
- 声:花江夏樹
- 伝説の勇者の血を引く主人公。名前はプレイヤーが決める。
- ドラゴンクエストシリーズの主人公の常として、基本的にセリフをしゃべらない。しかし例外的に、エンディングで「自分の国を作る」という決意を述べる場面では、自らの言葉で語る[4]。
- ローラ姫
- 声:茅野愛衣
- ラダトーム国の王女。精霊ルビスからの預言を授かったため、竜王にさらわれてしまう。
- 『DQI』は主人公のひとり旅なので、シナリオの拡充に際して会話を担うことが多く、原作から登場場面が大きく増えている[4]。
- 救出後はラダトーム城へ送り届けるのが自然な話の流れだが、城に戻らなければ冒険に同道させることも可能で、ルビス召喚を成し遂げた後は戦闘中に祈りを捧げて支援してくれるようになる[5]。また、各地で起こるイベントも、彼女の在不在に応じて内容が分岐する[4]。
- 精霊ルビス
- 声:安野希世乃
- アレフガルドの創造主。今は世界を離れて、どこか遠いところにいるという、
- 夢の妖精
- 声:恒松あゆみ
- 妖精族の長。精霊ルビスを召喚する術を知る、ただひとりの人物。
- カンダタ
- 声:森川智之
- 伝説の大盗賊の子孫。同名の先祖は、勇者ロトとも面識があったらしい。
- りゅうおう
- 声:大塚芳忠
- 世界を我がものにするという野心を抱き、ひかりのたまを奪った魔物たちの長。
ドラゴンクエストIIの登場人物
- ローレシアの王子
- 声:内田雄馬
- 呪文を使えず、剣技のみで戦う若き勇者。名前はプレイヤーが決める。
- サマルトリアの王子
- 声:福山潤
- うっかり者でのん気な性格。デフォルトの名前はクッキーだが、変更も可能。
- ベラヌールの街で魔物の呪いを受けて倒れるが、仲間たちの尽力で快復した後は、「呪いを克服した身」ということで装備品の呪いを無効化できるようになる[6]。
- ムーンブルクの王女
- 声:上坂すみれ
- 魔物に祖国を滅ぼされ、復讐心に思い悩む。デフォルトの名前はプリンだが、変更も可能。
- 過去の『DQII』のイラストでは、髪の色が紫か金の2パターン、頭巾の色も赤か紫の2パターン存在していた[7]。本作ではファミリーコンピュータ版に近い、「紫の髪に赤い頭巾」の組み合わせが採用されている[7]。
- サマルトリアの王女
- 声:篠原侑
- 後半からパーティに加わる、おてんばな少女。デフォルトの名前はマカロンだが、変更も可能。
- 原典ではサブキャラクターだったが、『DQIII』HD-2D版で新職業「まもの使い」が目玉要素だったように、本作でもパーティメンバーを増員する方針となり、「この子しかいない!」と抜擢された[6]。
- レベルの低いうちは『DQIII』の遊び人のように、不規則な「おてんば行動」を取ることがある[6]。レベルを上げるとまっとうに戦うようになるのは、彼女が精神的にも成長したことを意味している[6]。
- アトラス
- 声:藤沼建人
- 悪霊の神々の一角で、粗暴な赤い肌の一つ目巨人。
- 彼らの登場場面が原典から大きく増えているのは、敵側の物語を描くうえで、原典のサブタイトルになっている「悪霊の神々」が知名度的にも立場的にも適任だったからである[8]。
- ベリアル
- 声:宮内敦士
- 悪霊の神々の一角で、知略に長けた金色の悪魔。
- 彼らの個性は、同じ姿の一般モンスターからの印象を基にしており、ベリアルは「強力な呪文をたくさん使えるアークデーモンに似ているから賢いだろう」と決められた[8]。
- バズズ
- 声:鶴岡聡
- 悪霊の神々の一角で、狡猾な紫色の猿に似た魔物。
- 無類のバナナ好きである。
- ミリエラ
- 声:Lynn
- ハーゴンを慕う悪の女幹部。
- 本作の新規キャラで、スーパーファミコン版『ドラゴンクエストI・II』の、幻のローレシア城にて「新しく大臣になった」とうそぶくバニーガールを基としている[8]。設定上ハーゴンはずっと儀式中で身動きが取れないため、代わりに行動できる側近が必要となり、彼女が起用された[8]。
- 『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』の女性型モンスター「メイデンドール」を基本とし、ウサギっぽいモチーフを取り入れてデザインされた[9]。
- ハーゴン
- 声:鈴村健一
- ロトの時代から歴史の影で暗躍してきた大神官。
- 『DQIII』HD-2D版のサプライズ要素としてエンディングに登場し、それまであまり語られてこなかった敵側の物語を描くための軸の役割を与えられた[8]。
Nintendo Switch系プラットフォームにおける仕様
本節の出典[10]
HD-2D版はマルチプラットフォームだが、制作発表から約1年後、既に発表されていたNintendo Switch(以下「Switch」)の上位互換機種であるNintendo Switch 2(以下「Switch2」)でもリリースされる事が発表され、2025年7月にはSwitch版とSwitch2版は後述する特典データ関連を除き、それぞれ別々のソフトとして扱われる事が明らかになった(ストーリーや入手できるアイテムなど、ゲーム内容は同一となっている)。プラットフォーム間の仕様については下記のとおり。
- Switch版からSwitch2版へのアップグレードは不可で、将来的にそのような施策を行う予定も無い事が明言されている。
- Switch版のセーブデータのSwitch2への移行は不可(逆も同様)。
- なお、Switch1版『III』のセーブデータを両機種とも同一のアカウントでSwitch2へ移行してSwitch2版『I・II』をプレイした際、『I・II』用のセーブデータ特典が得られるが、これについては特典を受け取る事が可能である(『I・II』『III』を両方ともSwitchで購入し、セーブデータ特典をNS1で受け取った後にSwitch2版『III』を購入した場合でも、上記の手順を踏めばセーブデータ特典入手が可能)。
- Switch2版には購入特典として幾つかのスペシャルアイテムがダウンロードコードとして提供されるが、同コードをSwitch版において使用する事は不可(逆も同様)。
- Switch版をSwitch2上でプレイすることは可能。ただしSwitch2でプレイする事でグラフィックなどのスペックが向上する仕様はない。
過去作品からの追加・変更点
『I』『II』の共通している部分の要素。それ以外の個別作品の追加・変更点はドラゴンクエスト、ドラゴンクエストII 悪霊の神々をそれぞれ参照。
- 『I』勇者と『II』の全キャラのレベル上限は99まで上げられる。
- 『I』『II』の両作品の以前の作品は、『I』はラダトーム王、『II』は各国の王(一部の王を除く)と老人と神官に話しかけると次のレベルアップまでの経験値とセーブする役を担っていた。HD-2D版の両作品はシリーズ『IV』以降の従来通りに教会のコマンドからセーブを行う「おいのりをする」が追加されたことで変更となった。ただし、『I』の場合は「おつげをきく」と「いきかえらせる」は無い。
- 上記のセーブする役の変更に伴い、『I』は各町に教会の施設もしくは旅の神父やシスターを配置。『II』のローレシアはローレシア王ではなく、城内の神父と城下町の宿屋の側にシスターが配置され、施設の教会と同様の役割になった。
- ステータスに「たいりょく」「うんのよさ」が追加された。これに伴い、該当ステータスアップ用の種である「スタミナのたね」「ラックのたね」も登場している。
- 『I』『II』の移動呪文「ルーラ」および道具「キメラのつばさ」はダンジョン含めて訪れた各場所に移動できる。
- 『I』『II』の攻撃呪文「ギラ」は敵1体ではなく、他シリーズ作品と同様の敵1グループの変更になった。
- 戦闘時において、他シリーズ作品のモンスターが登場する。
- 移動時のコマンドに「とくぎ」と「おもいで」が追加。「おもいで」の仕様はHD-2D版『III』と同様。
- 戦闘時のコマンドも「とくぎ」が追加され、戦闘コマンドの基準はHD-2D版『III』と同様になった。
- 『I』にシリーズ『II』と同様の5種類の紋章を追加。両作品のストーリー上に必ず入手する5種類の紋章を持つ(移動時のコマンド画面から各キャラのつよさで確認)だけで色々な力を発揮されるようになった。
- 戦闘中にとある条件を満たすと、呪文や特技の名前にカーソルを合わせてコントローラーのボタンの長押しで超絶技として発動できる。
- 『I』の雨のほこらの外見はHD-2D版『III』のルビスの塔に変更。最上階の祭壇の間までのルートは一直線として行きやすくなった。『II』も雨のほこらの名称で追加。
- ロトのしるしの両作品はキーアイテムの役割だけでなく装飾品として装備できる形で変更。シリーズ『III』の「聖なるおまもり」と同様の耐性効果を持つ。
- シリーズ『I』の「王女の愛」は「王女の首飾り」の名称に変更。次のレベルアップまでの経験値の確認する効果ではなく、迷いの森の攻略するためのキーアイテムになっている。ただし、ローラ姫を連れている場合はそのアイテムを入手することなく、そのまま迷いの森を攻略する。『II』は「王女の愛」の名称としてキーアイテムに登場し、ローレシア王より受け渡される形で追加。
- 両作品の「ロトの剣」は、装備時の数値「40」から「140」に変更。更にシリーズ『III』の「王者の剣」と同様、戦闘時に道具として使用する「バギクロス」を追加。
- 「ふくろ」システムが導入され、「そうびぶくろ」「どうぐぶくろ」「だいじなもの」でそれぞれアイテムを保管できるようになった。これに伴い、SFC版以降に登場した「預かり所」は「ゴールド銀行」に変更されている。
- 固有名称の無いNPCに話しかけた際、メッセージウィンドウのキャラクター名に「神父」「シスター」等の職業・肩書きが表示されるようになった。
- 2026年3月9日のアップデートにより、以下の調整・修正を施された。
- システム、進行に関する「旅の心得」を追加。
- SteamDeckにおけるHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』のセーブデータ特典がもらえない不具合を修正。
- その他軽微な不具合を修正。