ノトテニア亜目にはNelson(2016)の体系において8科46属153種が認められている。かつては5科のみの構成であったが、プセウダフィリティス科・ロバロ科・アゴヒゲオコゼ科の3科が新たに独立の科 として扱われるようになった。本亜目内におけるそれぞれの科の系統順位は、広く受け入れられたものと考えられている[ 2] 。和名は岩見・川口・永延(2001)を参考[ 4] 。
ヤコウロウム(Cottoperca gobio )
ウシオニカジカ科 Bovichtidae は3属11種からなり、オーストラリア 南部やニュージーランド など、本亜目の魚類としては比較的暖かい海域に分布する[ 2] 。口蓋骨 と鋤骨 に歯をもち、側線は1本のみであることが本科魚類の特徴である[ 2] 。背鰭は2つあり、第1背鰭は棘条のみで構成される。
プセウダフィリティス科 Pseudaphritidae は1属2種で、かつてはウシオニカジカ科に所属していた[ 2] 。タスマニア島 を含むオーストラリア南東部に分布し、主に沿岸近くの淡水 ・汽水域 で生活する[ 2] 。
フォークランドアイナメ科 Eleginopidae はフォークランドアイナメ Eleginops maclovinus のみ、1属1種。チリ ・アルゼンチン の外洋からフエゴ諸島 にかけて分布する[ 2] 。以前はナンキョクカジカ科に含められていた。ダイリンノトとも呼ばれる。
マジェランアイナメ Dissostichus eleginoides (ナンキョクカジカ科)。「メロ」とも呼ばれ、輸入食用魚として日本での需要が高い
ライギョダマシ Dissostichus mawsoni (ナンキョクカジカ科)。南極海の中層を遊泳して生活する大型種
ショウワギス (Trematomus bernacchii )
ナンキョクカジカ科 Nototheniidae は14属56種からなる本亜目で最大のグループで、主に南極海の沿岸域とその周辺海域に生息する[ 2] 。大半は海底付近で暮らす底生魚であるが、プランクトン 食性の一部の種類は中層を遊泳して生活し、海氷 直下の氷点下の海で暮らすものもいる。浮き袋をもたない彼らは、体内に多量の脂肪 を蓄え、骨格 成分中のカルシウム を減らすことで遊泳生活に必要な浮力 を得ている[ 2] 。
体は鱗で覆われる。背鰭は2つで、第1背鰭は3-11本の棘条のみで構成される。側線は1-3本。
Aethotaxis 属
Cryothenia 属
ライギョダマシ属 Dissostichus
Gabionotothen 属
Gvozdarus 属
Lepidonotothen 属
Lindbergichthys 属
Notothenia 属
Nototheniops 属
Pagothenia 属
Paranotothenia 属
Patagonotothen 属
Pleuragramma 属
Trematomus 属
ハルパギフェル科 Harpagiferidae は1属11種。南極海とその周辺海域に分布する。体には鱗がない。背鰭は2つで、第1背鰭を構成する棘条は1-7本で軟らかい。主鰓蓋骨と下鰓蓋骨に大きな棘をもつ。顎ヒゲをもたず、下尾骨は3つである。
アゴヒゲオコゼ科 Artedidraconidae は4属30種からなる。南極海の深海 に生息する。体には鱗がなく、第1背鰭は7本以下の柔軟な棘条からなるなど、ハルパギフェル科と類似した特徴をもつ。かつてはハルパギフェル科の亜科として記載されていたが、本科魚類は顎ヒゲをもち、下尾骨は4-5個であるなどの形質から、現在では独立の科として認められている[ 2] 。
Artedidraco 属
Dolloidraco 属
Histiodraco 属
Pogonophryne 属
カモグチウオ科の1種(Bathydraco marri )。ディープウォータードラゴンと呼ばれる種類
ホソカモグチウオ (英語版 ) (Gerlachea australis )
カモグチウオ科 Bathydraconidae は11属17種からなり、すべて南極海に分布する。他の科とは異なり、口を前に突き出すことができない。背鰭は1つしかなく、すべて軟条で構成されることが最大の特徴である[ 2] 。
Acanthodraco 属
Akarotaxis 属
Bathydraco 属
Cygnodraco 属
Gerlachea 属
Gymnodraco 属
Parachaenichthys 属
Prionodraco 属
Psilodraco 属
Racovitzia 属
Vomeridens 属
コオリウオ科の1種(Chionodraco hamatus (英語版 ) )。本種は長く伸びた腹鰭を使って海底で身を起こし、獲物を待つ姿が観察されている
コオリウオ科 Channichthyidae は11属25種を含み、南極海と周辺海域に分布する。カモグチウオ科と同様、口を前に突き出すことができない。口先は長く伸び、縦につぶれてヘラのようになっている。背鰭は2つで、第1背鰭は棘条のみ。腹鰭は幅広く、際立って大きい。
低水温への適応が著しいグループである。ほぼすべての種類で赤血球を欠いており、血液は無色透明となっている。血液には糖タンパク質が多量に含まれており、凝固点を下げる不凍液 の役割を果たしている。筋肉 中のミオグロビン もない。酸素 の取り込みは通常よりも多量の血液(血管 は太く、心臓 も肥大化している)と皮膚呼吸 によってまかなわれており、本科魚類は酸素が豊富な極低温の海水以外では生存できないと考えられている。
Chaenocephalus 属
Chaenodraco 属
Champsocephalus 属
Channichthys 属
Chionobathyscus 属
Chionodraco 属
Cryodraco 属
Dacodraco 属
Neopagetopsis 属
Pagetopsis 属
Pseudochaenichthys 属