ビスレットゲームズ

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開催地 ノルウェーの旗 オスロ
開催時期 6月
種類 トラック、フィールド
創立 1965年
ビスレットゲームズ
開催地 ノルウェーの旗 オスロ
開催時期 6月
種類 トラック、フィールド
創立 1965年
公式サイト IAAFダイヤモンドリーグ オスロ

ビスレットゲームズBislett Games)は、ノルウェーオスロビスレット・スタディオンで例年6月に行なわれる陸上競技大会。ダイヤモンドリーグを構成する一大会であり、2009年まではIAAFゴールデンリーグの一大会として行なわれていた。エクソンモービルが大会を後援しており、エクソンモービル・ビスレットゲームズ(ExxonMobil Bislett Games)として知られている。日本ではビスレーゲームズ、ビスレー大会、あるいはオスロ国際、ダイヤモンドリーグオスロ大会、DLオスロなどとも表記される。

ビスレットスタディオン

ビスレット・スタディオン
吹奏楽団による演奏が行なわれる
2006、2008、2010年男子やり投優勝[1]。地元ノルウェーのアンドレアス・トルキルドセン
2010年の大会の模様。観客と選手との距離が近い
レース後観客と触れ合う選手。国旗の向こう側にいる人物が選手

ビスレットゲームスは多くの世界新記録を誕生させた大会として知られている。過去の開催時期は6月から8月であり、一時期はIAAFゴールデンリーグの開幕戦となっていた。2011年現在、トラック・フィールド合わせて25種目が行なわれ、このうちの17種目がダイヤモンドグランプリに指定されている。夕方から夜にかけて行なわれ、入場料は350クローネからとなっている[2]。選手と観客席の距離が近く、観客の熱心な応援に包まれる[3]。好記録が生まれるため選手からの評価が高い大会である[4][5]。世界ランキング上位の選手が集まる大会であるためにいずれの種目も人気があるが、中長距離種目が売りであり、とりわけメインイベントの1マイル競走はドリームマイル(Dream Mile)と呼ばれて人々に長く愛されている[6][7]

ビスレットゲームズの前身は1924年にオスロで創設された国際大会、アメリカンミーティング(The American Meetings)である。第1回大会には、後にIAAF会長を務めることになるアドリアン・ポーレンが500mの選手として出場している[8]。大会は1937年までアメリカンミーティングの名で行なわれていた。1937年から1965年の間は主催者が入れ替わり、違う名前で大会が行なわれていた[8]。その後1965年になり、ノルウェーの陸上競技クラブチームであるBUL、ヴィダル(Vidar)、Tjalveがビスレット連合を形成。このうちのBUL会長Arne Haukvikにより現在のビスレットゲームズが創設された[8]。Haukvikはノルウェー陸上競技連盟の役員を務めた経験があり、後にオスロ市議会議員となった。Haukvikはビスレットゲームズ前日に自宅へ選手・スポンサー・報道関係者を招いて、伝統的なストロベリーパーティーを催すことで知られていた[9]。Haukvikは2002年のためにこの世を去ったが、大会前日のこの慣例は今も続けられている。死去翌年の2003年大会はThe Arne Haukvik Memorial Bislett Gamesとして行なわれた[9]

1980年代に入った頃、陸上競技の世界に選手のプロ化、大会の賞金レース化の波が押し寄せていた。1985年、IAAFは賞金レースであるIAAFグランプリ(IAAFモービルグランプリ)を創設。この時ビスレットゲームズもその1つに加えられた。1998年のゴールデンリーグ、2010年のダイヤモンドリーグとIAAFの改革を経た後も、ビスレットゲームズは常に最上級の大会として定義され続けている。

これまでに69の世界新記録を生み出す舞台となったビスレット・スタディオンは、ヨーロッパの名競技場として知られる[10]。1922年完成、第二次世界大戦直後の1946年ヨーロッパ陸上競技選手権大会が開催された歴史を持つ[11]1952年オスロオリンピックのメインスタジアムとして使用された。オリンピックではアイススケートやフィギュアスケートの会場となり、1925年から1988年までの間は陸上競技場とスケート場の機能を兼ねていた[12]

旧競技場の収容人数は20000人であり、1994年のビスレットゲームズには18000人の観客を集めている[13]。1999年にスポーツ・イラストレイテッドが発表したSI's Top 20 Venues of the 20th Centuryによると、ビスレット・スタディオンはヤンキースタジアムオーガスタ・ナショナル・ゴルフクラブボストンマラソンのコースなどと並び、20世紀を代表するスポーツ開催会場として高い評価を受けた競技場である[14]。しかし20世紀の終わりに差しかかると競技場の老朽化が著しくなり、また6本のレーンしか持たないなどIAAFが求める規格(Construction Category I)に沿わなくなっていた[15][16]

ビスレット・スタディオンの改築が決定し、旧競技場は2003年6月27日のビスレットゲームズで幕を下ろした[17][9]。改築中の2004年はベルゲン・ビスレットゲームズとしてベルゲンのファナ・スタディオン(Fana Stadion)で行なわれ、翌2005年7月29日のビスレットゲームズが完成した新しいビスレット・スタディオンのこけら落しとなった[18][19]

ビスレットゲームズと日本

ビスレットゲームズは日本の陸上競技とも関係が深い。これまでに多くの日本人選手が出場しており、小山隆治石井隆士増田明美新宅雅也らがこの大会で日本新記録を樹立した[20][21]。また朝原宣治が2001年に100m日本歴代2位となる10秒02を記録した大会でもある[22]。かつてこの大会に出場した宗茂宗猛兄弟は、ビスレットゲームズが持つ選手と観客の密接な距離感、大会の雰囲気に魅かれた[23]。2人はこの時の体験をゴールデンゲームズinのべおかの運営に取り入れている[3]

世界記録

前身を含め、ビスレットゲームズは多くの世界記録を誕生させた。最近では2008年にティルネシュ・ディババが女子5000m14分11秒15の世界新記録を樹立している。1996年の男子200mでフランク・フレデリクスが優勝を飾り、マイケル・ジョンソンの200m連勝記録を21で止めた大会でもある[24]

ビスレットゲームズ(1965年-)

種目 記録 氏名 国籍 備考
2025 300mハードル英語版 32秒67 カールステン・ワーホルム  ノルウェー
2021 400mハードル 46秒70 カールステン・ワーホルム  ノルウェー
2008 5000m 14分11秒15 ティルネシュ・ディババ エチオピアの旗 エチオピア [25]
2007 5000m 14分16秒63 メセレト・デファー エチオピアの旗 エチオピア [26]
2004 5000m 14分24秒68 エルバン・アベイレゲッセ トルコの旗 トルコ [27]
2000 やり投 69m48 トリネ・ハッテスタート  ノルウェー [28]
1997 10000m 26分31秒32 ハイレ・ゲブレセラシェ エチオピアの旗 エチオピア [29]
1994 10000m 26分52秒23 ウィリアム・シゲイ  ケニア [30]
1993 10000m 26分58秒38 ヨベス・オンディエキ  ケニア [31]
1992 やり投 94m74 ヤン・ゼレズニー チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア [32]
1986 10000m 30分13秒74 イングリッド・クリスチャンセン  ノルウェー [33]
1985 1マイル 3分46秒32 スティーブ・クラム イギリスの旗 イギリス [34]
1985 5000m 13分00秒40 サイド・アウィータ モロッコの旗 モロッコ
1985 10000m 30分59秒42 イングリッド・クリスチャンセン  ノルウェー [33]
1984 5000m 14分58秒89 イングリッド・クリスチャンセン  ノルウェー [35]
1982 5000m 13分00秒41 デビッド・ムーアクロフト イギリスの旗 イギリス [36]
1981 1000m 2分12秒81 セバスチャン・コー イギリスの旗 イギリス
1980 1マイル 3分48秒8 スティーブ・オベット イギリスの旗 イギリス [37]
1979 800m 1分42秒33 セバスチャン・コー イギリスの旗 イギリス
1975 3000m 8分46秒6 グレテ・ワイツ  ノルウェー
1975 3000mSC 8分10秒4 アンデルス・ヤーデルード  スウェーデン
1974 1000m 2分13秒9 リック・ウォールヒューター アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1965 10000m 27分39秒4 ロン・クラーク オーストラリアの旗 オーストラリア

1937-1965年

種目 記録 氏名 国籍
1964 やり投 87m12 & 91m72 テリエ・ペデルセン  ノルウェー
1955 1500m 3分40秒8 ターボリ・ラースロー
グンナール・ニールセン
 ハンガリー
 デンマーク
1955 3000mSC 8分45秒4 Pentti Karvonen  フィンランド
1953 ハンマー投 62m36 スベレ・ストランドリ  ノルウェー
1952 ハンマー投 61m25 スベレ・ストランドリ  ノルウェー

アメリカンミーティング(1924-1937年)

種目 記録 氏名 国籍
1936 110mハードル 13秒7 フォレスト・タウンズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1935 110mハードル 14秒2 アルビン・モロー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1934 砲丸投 17m40 ジャック・トランス アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
1934 円盤投 52m42 ハラルド・アンデルソン  スウェーデン
1925 棒高跳 4m23 チャールズ・ホフ  ノルウェー
1924 110mハードル 14秒2 パーシー・ビアド アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国

大会記録

男子

種目 記録 氏名 国籍 年月日 備考
100m 9秒79 (+0.6 m/s) ウサイン・ボルト ジャマイカの旗 ジャマイカ 2012年6月7日
200m 19秒77 (+0.6 m/s) エリヨン・ナイトン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2023年6月15日 2023年ビスレットゲームズ英語版
400m 43秒86 マイケル・ジョンソン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 1995年7月21日 [38]
800m 1分42秒04 デイヴィッド・レクタ・ルディシャ  ケニア 2010年6月4日 [39]
1000m 2分12秒18 セバスチャン・コー イギリスの旗 イギリス 1981年7月11日 [40]
1500m 3分27秒95 ヤコブ・インゲブリクトセン  ノルウェー 2023年6月15日 2023年ビスレットゲームズ英語版
1マイル 3分44秒90 ヒシャム・エルゲルージ モロッコの旗 モロッコ 1997年7月4日 [41]
2000m 4分50秒01 ヤコブ・インゲブリクトセン  ノルウェー 2020年6月11日
3000m 7分27秒42 ハイレ・ゲブレセラシェ エチオピアの旗 エチオピア 1998年7月9日 [38]
2マイル 8分15秒2 ロッド・ディクソン ニュージーランドの旗 ニュージーランド 1979年7月17日
5000m 12分36秒73 ハゴス・ゲブリウェト エチオピアの旗 エチオピア 2024年5月30日
6マイル 26分47秒0 ロン・クラーク オーストラリアの旗 オーストラリア 1965年7月14日
10000m 26分31秒32 ハイレ・ゲブレセラシェ エチオピアの旗 エチオピア 1997年7月4日 [38]
110mハードル 13秒00 (0.0 m/s) ラッジ・ドゥクレ フランスの旗 フランス 2005年7月29日
300mハードル英語版 32秒67 カールステン・ワーホルム  ノルウェー 2025年6月12日
400mハードル 46秒52 カールステン・ワーホルム  ノルウェー 2023年6月15日
2000mSC 5分20秒00 Krzysztof Wesołowski ポーランドの旗 ポーランド 1984年6月28日
3000mSC 8分01秒83 ポール・キプシエレ・コエチ  ケニア 2011年6月9日
走高跳 2m38 ムタズ・エサ・バルシム カタールの旗 カタール 2017年6月15日
棒高跳 6m00 ティム・ロビンガー ドイツの旗 ドイツ 1999年6月30日 [42]
走幅跳 8m53 (+0.9 m/s) イルビング・サラディノ パナマの旗 パナマ 2006年6月2日
三段跳 18m01 (+0.4 m/s) ジョナサン・エドワーズ イギリスの旗 イギリス 1998年7月9日 [38]
砲丸投 22m29 トーマス・ウォルシュ英語版 ニュージーランドの旗 ニュージーランド 2018年6月7日 [43]
円盤投 70m51 ウィルギリウス・アレクナ  リトアニア 2007年6月15日 [44]
ハンマー投 81m14 ユーリー・タム  エストニア 1985年7月16日 [38]
やり投 94m22 (旧規格) ミハエル・ウェッシング 西ドイツの旗 西ドイツ 1978年8月3日
94m74 (現行) ヤン・ゼレズニー チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 1992年7月4日 [38][45][46]
5000m競歩 20分27秒0+ Erling Andersen  ノルウェー 1979年8月3日
10000m競歩 40分50秒0 Erling Andersen  ノルウェー 1979年8月3日
20000m競歩 1時間27分56秒8 Erling Andersen  ノルウェー 1981年8月23日
30000m競歩 2時間35分45秒6 Tore Brustad  ノルウェー 1970年7月20日
50000m競歩 4時間42分10秒0 Per Ola Sverre  ノルウェー 1974年8月9日
+ は途中計時による記録

女子

種目 記録 氏名 国籍 年月日 備考
100m 10秒82 (-0.5 m/s) マリオン・ジョーンズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 1998年7月9日 [38]
200m 21秒93 (+0.7m/s) ダフネ・シパーズ オランダの旗 オランダ 2016年6月9日
400m 49秒23 タタナ・コツェンボバ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 1983年8月23日 [47]
サーニャ・リチャーズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年7月3日
800m 1分55秒04 ヤルミラ・クラトフビロバ チェコスロバキアの旗 チェコスロバキア 1983年8月23日 [38]
1500m 3分57秒40 スージー・フェイバー=ハミルトン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2000年7月28日 [38]
1マイル 4分17秒25 ソニア・オサリバン アイルランドの旗 アイルランド 1994年7月22日 [38]
3000m 8分27秒21 ガブリエラ・サボー  ルーマニア 1999年6月30日 [38]
5000m 14分11秒15 ティルネシュ・ディババ エチオピアの旗 エチオピア 2008年6月6日 [38]
10000m 30分13秒74 イングリッド・クリスチャンセン  ノルウェー 1986年7月5日 [38]
100mハードル 12秒49 (0.7 m/s) サリー・ピアソン オーストラリアの旗 オーストラリア 2012年6月28日
400mハードル 53秒18 デオン・ヘミングス ジャマイカの旗 ジャマイカ 1997年7月4日 [38]
3000mSC 9分07秒14 ミルカ・チェモス・チェイワ  ケニア 2012年6月7日
走高跳 2m05 ステフカ・コスタディノヴァ  ブルガリア 1987年7月4日 [48]
棒高跳 4m85 エレーナ・イシンバエワ ロシアの旗 ロシア 2007年6月15日 [38]
走幅跳 7m29 ハイケ・ドレクスラー ドイツの旗 ドイツ 1994年7月22日 [49]
三段跳 15m11 (+0.1 m/s) ヤミレ・アルダマ  キューバ 2003年6月27日 [38]
砲丸投 20m26 バレリー・アダムス ニュージーランドの旗 ニュージーランド 2011年6月9日
円盤投 69m78 ツベタンカ・フリストワ  ブルガリア 1986年7月5日 [50]
やり投 76m34 (旧規格) ファティマ・ウィットブレッド イギリスの旗 イギリス 1987年7月4日 [38]
69m48 (現行) トリネ・ハッテスタート  ノルウェー 2000年7月28日 [51]
3000m競歩 13分45秒7 Frøydis Hilsen  ノルウェー 1981年8月21日
5000m競歩 22分59秒6 Anita Blomberg  ノルウェー 1988年6月17日

脚注

参考文献

外部リンク

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