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走幅跳

陸上競技の一つ From Wikipedia, the free encyclopedia

走幅跳(はしりはばとび、英: long jump)は、陸上競技の跳躍競技に属する種目で、助走をつけて遠くへ跳ぶ能力を競う競技。

走幅跳の競技の模様

概要

競技の着地点は普通、安全性と記録の行いやすさから砂場となっている。その砂場にできた競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。

走幅跳は、おおよそ4つの局面からなる。助走局面と踏み切り局面、空中局面及び着地局面である。その跳躍記録は、助走のスピードと高い関係があることが分かっている。

踏み切り板は、白く塗装された木で出来ており、踏み切った足がこれより前に出た場合、無効試技(ファウル)となる。なお、ウレタン舗装された全天候型の助走路の場合、選手のレベルに応じて踏み切り板の位置を変更出来る構造となっている。

古代ギリシャで使われたハルテーレス

1935年にジェシー・オーエンスが史上初めて8mを越えた (8m13cm)。この記録は1960年にラルフ・ボストンが8m21cmで破る[1]まで25年にわたって世界記録として残った。このボストンの更新以降の7年間は毎年のように世界記録が更新され(うち4回はボストンが更新)、1967年時点で8m35cmが世界記録であった[1]。しかし、1968年10月18日にボブ・ビーモンが、高地ながらそれまでの世界記録を55cm上回る8m90cmの跳躍をし[1]、その後23年近くにわたって世界記録として残った。ビーモンの記録は、1991年8月30日にマイク・パウエルが8m95cmで更新し、パウエルの記録も2025年現在まで33年以上破られていない。つまり、ここ56年間で1度しか世界記録が更新されていない。

義足を使う障害者スポーツでの世界記録はマルクス・レーム(ドイツ語版)の8m72であり、彼もまた9mを超えるジャンプをめざしている[2]。

古代オリンピックにおいては「ハルテーレス」という1.5から4.5kg程度のおもりを両手に持って跳躍を行っていた。

助走の距離は設けられていないが、走幅跳を行う大会は他の競技も実施するためあまり長い距離は他競技者の妨げになり失格となる[3]。1970年にアメリカの運動力学者が考案した前方宙返りを加えて跳躍するスタイルが存在したが、危険性が高いと判断され公式大会で行われるようになってから半年後の1974年8月に禁止された[4]。

日本においては1998年(平成10年)までは教育の一環として小学校、中学校での運動能力テストの種目であったが、現在のスポーツテストでは行われていない。

陸上競技における正しい表記は走幅跳であるが、学校教育や新聞記事など陸上競技関係者以外が多く関わる場面では走り幅跳びと表記されることもある。

女子は1926年夏から日本記録として公認されている。[5]

主なルール

  • 試技開始の合図があってから1分以内に試技を開始しなければならない。ただし同一競技者が連続して試技を行なう場合は2分以内とする。
  • 助走は助走路内であれば距離は自由。背走しても構わない。
  • 助走路の外に、2個まで目印となるマーカーを置くことが出来る。
  • 踏み切ってから着地するまでの間は前方宙返り以外はどんな動きをしても構わない。
  • 各選手に3回の試技が与えられ、上位8番目の記録の選手にはさらに3回の試技が与えられ、合計6回の試技の中での最高記録により順位を決める。
    • 4回目以降は、3回目までの記録が低い選手から先に試技を行うように試技順が変更される。
    • 予選競技および混成競技においては全ての選手が3回の試技となる。「予選通過記録」が設定されている場合、それを突破した者は以降の試技を行えない。
    • 予選通過記録の突破者が決勝進出の上限人数(基本は12人)に満たない場合は、突破者を含めた全体の記録の上位者が進出となる。
    • 以上の項目は三段跳および投てき競技でも同様である。
  • 次の場合は無効試技となる。
    • 踏み切り線の前の地面に身体の一部が触れる。
    • 踏み切り板 (120cm) の外側で踏み切る。
    • 着地の時、競技者の身体の跡より踏み切り線に近い砂場の外側に触れる。
  • 記録は、競技者の身体(普通は足)の跡のうち、踏み切り地点より最も近い地点を着地点とし、踏み切り地点からの距離を記録とする。手や尻を後ろに突いてしまった場合はその地点までの距離が記録となる。
  • 1974年頃、踏み切った後、体操競技のように空中回転して跳ぶ方法が考案されたが危険であるとされたため間もなく禁止された(第185条「助走あるいは跳躍動作中に宙返りのようなフォームを使ったときには無効試技とする」)。

世界歴代10傑

エリア記録

U20世界歴代10傑

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男子
位距離風速名前国籍場所日付
18m46+1.9ジョージ・ホデリン(英語版) キューバピエール・ベニート(英語版)2026年6月13日
28m38−0.5マッティア・フルラーニ(英語版)イタリアの旗 イタリアローマ2024年6月8日
38m35+1.1セルゲイ・モルグノフ(英語版)ロシアの旗 ロシアチェボクサル2012年6月20日
48m340.0ランディ・ウィリアムズアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国ミュンヘン1972年9月8日
58m33+2.0マイケル・マッソ(英語版) キューバマドリード2017年7月14日
68m31+0.8石雨豪(英語版)中華人民共和国の旗 中国北京2017年6月25日
78m30+1.8ミルティアディス・テントグルー(英語版)ギリシャの旗 ギリシャパトラ2017年6月18日
+1.4 Shahnavaz KHAN インドの旗 インド ブバネーシュワル 2026年6月28日
98m28+0.8ルイス・ブエノ(英語版) キューバハバナ1988年7月16日
+0.8フアン・ミゲル・エチェバリア キューバマドリード2017年7月14日
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女子
位距離風速名前国籍場所日付
17m14+1.1ハイケ・ドレクスラー東ドイツの旗 東ドイツブラチスラヴァ1983年6月4日
27m03+1.3ダリア・クリシュナロシアの旗 ロシアジュコーフスキー2010年6月26日
37m00-0.2ブリギット・グロスヘニング(英語版、ドイツ語版)東ドイツの旗 東ドイツベルリン1984年6月9日
46m94-0.5マグダレナ・クリストファ(英語版) ブルガリアカラマタ1996年6月22日
56m91±0.0アニソアラ・スタンチウ ルーマニアブカレスト1981年5月23日
±0.0 ラリサ・イアピキノ イタリアの旗 イタリア アンコーナ 2021年2月20日
76m90+1.4ベバリー・キンチェ(英語版)イギリスの旗 イギリスヘルシンキ1983年8月14日
86m88+0.6ナタリヤ・シェフチェンコソビエト連邦の旗 ソビエト連邦ソチ1984年5月26日
10 6m86 +0.1 アリッサ・ジョーンズ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 オースティン 2023年6月8日
+1.0ソフィア・ベックモンアメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国シャンペーン2024年5月4日
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U18世界最高記録

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男子
記録風速名前国籍場所日付
8m28+1.8マイケル・マッソ(英語版) キューバハバナ2016年5月28日
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女子
記録風速名前国籍場所日付
6m91+1.0ハイケ・ドレクスラー東ドイツの旗 東ドイツイェーナ1981年8月9日
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日本歴代10傑

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男子
位距離風速名前所属日付
18m40+1.5城山正太郎ゼンリン2019年8月17日
28m36+0.6橋岡優輝富士通2021年6月27日
38m26+1.0吉田弘道神崎郡陸上競技協会2023年5月21日
48m25+1.6森長正樹日本大学1992年5月5日
58m23+0.6津波響樹東洋大学2019年8月17日
68m210.0泉谷駿介住友電工2025年3月23日
78m20+1.8寺野伸一サンクラブ2004年6月6日
88m18+1.3菅井洋平ミズノ2015年4月18日
98m17+0.7山川夏輝佐賀県スポーツ協会2022年6月19日
108m15+2.0田川茂ミズノ1999年6月12日
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U20日本歴代10傑

高校歴代10傑

高校学年別歴代記録

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男子・高校1年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
17m67+0.5深沢瑞樹東海大学付属静岡翔洋高等学校2020年7月10日
27m55+0.6藤川健司徳島県立脇町高等学校 2000年10月16日
37m50+1.2酒井由吾 東京都立南多摩中等教育学校 2015年10月5日
47m48+0.6柳田大輝東京農業大学第二高等学校 2019年10月7日
5 7m47+0.0嘉山大介埼玉県立深谷商業高等学校2006年10月28日
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男子・高校2年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
18m12+1.7藤原孝輝洛南高等学校 2019年8月5日
27m89+1.1舞永夏稀太成学院大学高等学校2020年9月18日
37m84+1.5長谷部光輝岐阜県立岐阜商業高等学校2026年6月19日
47m81+1.8北川凱東海大学付属静岡翔洋高等学校2020年9月26日
57m79+1.6鈴木秀明成田高等学校2004年6月18日
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中学歴代10傑

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男子
位距離風速名前所属日付
17m41±0.0松村春汰小樽市立朝里中学校2026年8月23日
27m40-1.3和田晃輝枚方市立楠葉西中学校2016年9月18日
37m39+1.3元木涼介東みよし町立三加茂中学校2020年8月23日
47m32+0.3佐々木勝利大仙市立大曲南中学校1992年8月16日
57m29+1.4高垣圭秀有田市立文成中学校1991年10月15日
+0.8片山大地杉並区立和田中学校2019年8月9日
-0.3田上貴翔あさぎり町立あさぎり中学校2025年9月27日
87m23+1.0深沢瑞樹早川町立早川中学校2019年8月9日
97m22-1.3趙振東大阪市立盾津中学校2013年8月22日
+0.9栁田大輝館林市立第一中学校2018年8月21日
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女子
位距離風速名前所属日付
16m20-0.1藤山有希南足柄市立足柄台中学校2016年10月7日
26m19+1.3池田久美子酒田市立第三中学校1995年11月19日
36m16+0.6杉村奏笑旭市立第二中学校2014年7月27日
46m14+0.3高松仁美川口市立榛松中学校1988年11月12日
56m13+0.9城島直美浦和市立常盤中学校1983年5月8日
66m12+1.0高良彩花西宮市立西宮浜中学校2015年7月26日
76m11+1.1天城帆乃香浜松市立天竜中学校2012年8月11日
86m08+0.7桝見咲智子明善中学校1999年8月28日
9 6m05 +1.4 藤本茉優 津幡町立津幡中学校 2024年6月5日
106m02+1.7吉田文代多古町立多古中学校1996年8月20日
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中学学年別歴代記録

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男子・中学1年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
16m48+0.7村田匠山鹿市立菊鹿中学校2025年3月22日
26m47±0.0佐々木琉太郎玖珂T&F2026年7月19日
36m44-0.6松田敬佑鹿児島市立福平中学校2009年10月23日
46m40-0.7井倉大翔函館市立赤川中学校2017年10月27日
56m38+2.0久保木裕也香取市立香取中学校2005年10月28日
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男子・中学2年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
17m13-1.2清水重臣宮崎市立宮崎西中学校1977年3月27日
27m06+0.3日下部光高山市立松倉中学校1985年11月2日
37m05+0.2松村春汰小樽市立朝里中学校2025年9月20日
47m01+1.1橋本悠叶白山市立北星中学校2019年7月14日
57m00+0.4間中太亮野田市立岩名中学校2010年10月24日
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女子・中学1年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
15m97+0.0池田久美子酒田市立第三中学校1993年10月17日
25m71+2.0石堂陽奈八雲町立八雲中学校2015年6月13日
35m67+0.0町井愛海北斗市立浜分中学校2014年9月7日
45m60+1.4宮原凛成坂城町立坂城中学校2017年7月15日
55m58+1.9畑善子函館市立本通中学校1997年7月20日
+0.3白土莉紅匝瑳市立八日市場第二中学校2017年10月8日
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女子・中学2年歴代5傑
位距離風速名前所属日付
16m14+0.3高松仁美川口市立榛松中学校1988年11月12日
26m04+1.3池田久美子 酒田市立第三中学校1994年8月23日
35m97+0.1吉岡里紗川西町三宅町式下中学校組合立式下中学校2015年10月23日
45m95i±0.0天城帆乃香浜松市立天竜中学校2012年2月5日
55m91+0.4成澤柚日太田市立藪塚本町中学校2021年6月26日
±0.0藤本茉優津幡町立津幡中学校2023年8月24日
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五輪・世界選手権における日本人入賞者

  • 1932年ロサンゼルスオリンピックで南部忠平が3位となり、この種目で初のメダリストとなった。1932年ロサンゼルスオリンピックで南部忠平と1936年ベルリンオリンピックで田島直人がそれぞれ3位で、オリンピック・世界陸上を通じて日本人男子選手の最高位の成績である。

脚注

関連項目

外部リンク

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