ピナコサウルス

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ピナコサウルス学名 Pinacosaurus "板のトカゲ"の意味)は後期白亜紀サントニアン後期からカンパニアン後期(およそ8,000万-7,500万年前)にモンゴルから中国にかけて生息していた中程度の大きさの曲竜類恐竜の属である。ピナコサウルスは各鼻孔の近くに用途不明な2から5個の付加的な穴があった。

P. grangeri の頭骨
香港科学博物館に展示されるピナコサウルスの骨格

ピナコサウルスは軽量な造りで、中程度の大きさの曲竜類で、体長は5 m程度に達し[2]、他の全てのアンキロサウルス科と同じように尾の先端に骨質のこぶを持っており、ヴェロキラプトルのような捕食者から防御するための武器として使用したようだ。オリジナルの標本でもっとも珍しい要素は2つの付加的な卵形の穴の存在であり、一方はもう一方の上部にあり、鼻孔は通常の場所に見つかる[3] 。この開口部は数は様々だが属の特徴であり、1999年にGodefroit et al.では4つ、2003年には幼体の標本では5つと記載している[4]

発見

アメリカ自然史博物館は1920年代にいくつかのモンゴルのゴビ砂漠での中央アジア探検を後援していた。シャバラク・ウス(Shabarakh Usu)のジャドフタ層の"炎の崖"(Flaming Cliffs)で発見された多くの古生物学的資料の中にピナコサウルスのオリジナルの標本はあった[5]ホロタイプ(AMNH 6523)は1923年に収集された部分的損傷した頭骨、顎、皮骨である。

ピナコサウルスはもっともよく知られたアジアの曲竜類であり、1つの完全な骨格、5つの頭骨[6]、1つの部分的な頭骨、砂嵐で同時に死んだと見られる2組のごちゃごちゃに混ざった幼体の化石群(Jerzykiewicz, 1993; Burns et al., 2011).など15の標本が含まれる。幼体の最良の頭骨がテレサ・マリヤンスカ(en)により1971年と1977年に記載された。

分類

ピナコサウルスのタイプ種はP. grangeriである。楊鍾健(C.C.Young)は寧夏回族自治区で新しい標本を発見し、1935年に新種P. ninghsiensisを記載したが、現在では P. grangeriと同じ種だと考えられている;1952年にMaleevよってシルモサウルス・ヴィミニカウドゥス(Syrmosaurus viminicaudus)として記載された断片的な化石のように[7]。Arbour, Burns and Sissons (2009) は甘粛省、黒山(en:Heishan)近郊の民和層(en)由来のヘイシャンサウルス・パキケファルス(Heishansaurus pachycephalus ”分厚い頭の、黒山トカゲ")を検討し、 これは保存状態の良くない頭骨と断片的な体の骨であるが、これもまたP. grangeriのジュニアシノニムであるとした[1]。シルモサウルスはもともと1953年に堅頭竜類として初め記載されたものだが、一般的には疑問名になっていた。 中国からの追加的な化石対してGodefroit et al.により1999年にP. mephistocephalusとして記載されたものは真皮性の角と鼻孔の特徴に基づく正当な種であると考えられた[6]。最も保存状態の良い頭骨は幼体由来のものであるが、ホロタイプは成体の頭骨であり、幅よりも長さはあり、より基盤的な装盾類の可能性を示唆する。 ピナコサウルスは元々はノドサウルス科とされたが[8]、現在ではアンキロサウルス科であると考えられている。下記のクラドグラムは2011年の古生物学者Richard S. Thompson、 Jolyon C. Parish、 Susannah C. R. Maidment および Paul M. Barrettによる解析より得られた最も決定的な樹形である[9]

Ankylosauridae

Minmi

Liaoningosaurus

Cedarpelta

Gobisaurus

Shamosaurus

Ankylosaurinae

Tsagantegia

Zhongyuansaurus

Shanxia

Crichtonsaurus

Dyoplosaurus

Pinacosaurus mephistocephalus

Ankylosaurus

Euoplocephalus

Minotaurasaurus

Pinacosaurus grangeri

Nodocephalosaurus

Talarurus

en:Tianzhenosaurus

Tarchia

Saichania

古生物学

コンピューターで復元された、ピナコサウルスの喉頭

2023年2月、研究者たちは、装盾類の曲竜類のピナコサウルス・グランゲリから発見された喉頭の化石に基づき、曲竜類が発声していた可能性があるとした。また、鳥の鳴き声のような発声であると報告した[10][11]。今後、研究が進めば、どのような声で発声してたのか、コミュニケーションをとっていたかが分かる可能性もあり、また、鳥のように多彩な発声を使い分けていた可能性がある[12]

脚注

参照

外部リンク

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