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ピート・ヘグセス

アメリカ合衆国のTV司会者、作家、陸軍州兵 From Wikipedia, the free encyclopedia

ピーター・ブライアン・ヘグセス(英語: Peter Brian Hegseth)は、アメリカ合衆国の政治家、テレビ司会者、退役軍人。2025年1月から第29代アメリカ合衆国国防長官(戦争長官)を務める。

概要 生年月日, 出生地 ...
ピート・ヘグセス
Pete Hegseth
2025年肖像写真
生年月日 (1980-06-06) 1980年6月6日(46歳)
出生地 アメリカ合衆国ミネソタ州ミネアポリス
出身校 プリンストン大学(B.A)
ハーバード大学(MPP)
所属政党 共和党
配偶者 ジェニファー・ロシェ(2019年結婚)
子女 7[1]
サイン
アメリカ合衆国の旗 第29代アメリカ合衆国国防長官(戦争長官)
内閣 第2次ドナルド・トランプ内閣
在任期間 2025年1月25日 - 現職
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軍歴 2003 - 2016
2010 - 2014
最終階級 少佐[2]
概要 ピート・ヘグセスPete Hegseth, 所属組織 ...
ピート・ヘグセス
Pete Hegseth
2000年代初頭、グアンタナモ米軍基地で勤務中のヘグセス少尉
所属組織 アメリカ合衆国陸軍
陸軍州兵
軍歴 2003 - 2016
2010 - 2014
最終階級 少佐[2]
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経歴

2003年にプリンストン大学を卒業し、ハーバード大学行政大学院で修士号も取得している[3][4][5]。

サーマッラー市長と会談する様子、2005年

大学卒業後は陸軍州兵の歩兵部隊に入隊し、アフガニスタン紛争やイラク戦争に従軍した[3]。

2014年にFOXニュースに加わり、番組の司会やニュースの解説を行った他、1期目の大統領を務めていたトランプに単独インタビューを行った[3]。

アメリカ合衆国国防長官・戦争長官

公聴会中、上院軍事委員会にて

2024年11月12日、大統領に返り咲くこととなったドナルド・トランプは国防長官にヘグセスを指名した[6][3]。しかし、トランプ大統領の指名後に、2017年にカリフォルニア州モントレーで性的暴行を行った疑惑や勤務中に過剰飲酒していたことが発覚[7][8]。また、大きな組織を率いた経験が無いことなども問題視された[9]。ウォール・ストリート・ジャーナルを始めとするアメリカの複数のメディアがトランプがヘグセスの指名撤回を検討していると報じるなど、その資質を疑問視する見方も根強かった[10]。

2025年1月24日、アメリカ合衆国上院は51対50でヘグセスの国防長官指名を承認した[11][12][13]。50対50で票数が拮抗したため上院議長を兼ねるJ.D.ヴァンス副大統領が賛成票を入れ1票差での承認となった[11]。翌日、ヴァンス副大統領の元で宣誓し、正式に就任した[14]。

Signalチャットの利用を巡る問題

2025年3月に発覚したSignalチャットのリーク事件で、ヘグセスは民間チャットであるSignalを用いてフーシ派への攻撃計画を他の高官に伝達したため批判を招いている[15][16]。

4月には米政府の監査官がヘグセスのSignalの利用の調査を始めた[15]。さらに同年4月20日には、ヘグセスがSignalを用いて妻や弟、弁護士らと中東での米軍の作戦を共有していたと報じられた[17][18]。一方ヘグセスはこの報道を「中傷」として非難している[19]。

一連の問題が続く中、米公共ラジオNPRは21日、ホワイトハウスがヘグセス更迭に向け後任選びに着手したと報じた[20]。一方、ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は自身のSNSでNPRの報道を否定した[20]。またトランプ大統領も「彼は素晴らしい仕事をしている」と述べ、ヘグセスを擁護した[20]。

2025年9月5日、トランプが国防総省の副称として戦争省を使用するよう指示する大統領令に署名した[21]。同時に、ヘグセスは戦争長官の名称を用いるよう指示された[21]。ただし、正式な名称変更は議会の承認が必要なため、議会に承認されるまでは国防長官と戦争長官の2つの名称は併用される[22]。

2025年9月30日、バージニア州クアンティコに世界中に配置されている米軍幹部を招集し、数十年にわたる軍の衰退を招いたとして「将官の肥満」や多様性推進の取り組みを激しく非難した[23]。また、ヘグセス自身が就任直後に行った黒人や女性の米軍制服組トップの更迭を擁護し、解任した将官たちは、「ウォーク(社会的不公正に対する意識が高い)省」の崩壊した文化の一部だったと主張した[23][24]。

アンソロピックとの係争

2026年2月、ヘグセスは先月国防総省が唯一利用を承認したAI「Claude」を手がけるAnthropicのダリオ・アモデイCEOと会談し、27日までにClaudeの軍事利用制限を撤廃するよう求め、同時に要求に応じない場合はアンソロピックを安全保障上の脅威であるサプライチェーンリスクに指定するとして圧力をかけた[25][26][27]。27日、アンソロピックが利用制限撤廃を拒否したことを受け、ヘグセスはアンソロピックをサプライチェーンリスクに指定し契約を打ち切った[28][29]。同日、トランプ大統領も連邦政府全体でアンソロピックのAIの使用を停止するよう指示した[28]。アンソロピック側はサプライチェーンリスクの差し止めなどを求め3月に提訴し、カリフォルニア州連邦地裁は差し止めを命じた[30]。一方、ワシントンの連邦高裁は4月8日、先のカリフォルニア州連邦地裁とは別の訴訟で政権側の主張を認め、「軍事作戦への重大な司法介入に当たる」として差し止めを認めない判断を下した[31]。

8月28日、アンソロピックがサプライチェーンリスク指定の取り消しを求め国防総省を訴えた裁判の一審で、カリフォルニア州連邦地裁は指定は憲法違反として取り消しを命じた[32][33]。9月2日、ラトニック商務長官はトランプ政権とアンソロピックの関係が修復したと述べたが、エミール・マイケル(英語版)国防次官(研究・工学担当)は国防総省はアンソロピックを依然としてサプライチェーンリスクとみなしているとXに投稿した[34]。

主張

ヘグセスは、その言動から「キリスト教ナショナリスト」と呼ばれてきた[35][36][37]。右腕にはラテン語で「神がそれを望まれる」を意味するデウス・ウルトのタトゥー(入れ墨)があり[38]、右胸にもエルサレム十字(英語版)の入れ墨が彫られている。

イスラエル

国防長官候補として臨んだ公聴会では、ヘグセスの過去の親イスラエルの発言から「クリスチャン・シオニスト」と呼んで抗議する者が現れて中断する一幕もあった[39]。公聴会では、トム・コットン(英語版)上院議員からクリスチャン・シオニストであるか問われた際に同盟国イスラエルへの支持を述べ、「イスラエルがハマスを破壊し、最後のメンバーを一人残らず殺害することを支持する」とも発言した[39]。

自らの著書『アメリカン・クルセイド(英語版)』の中で、イスラエルへの支持をクルセイド(十字軍)になぞらえ、「千年前の我々キリスト教徒の仲間たちのように、我々は戦わなければならない。私たちにはアメリカの十字軍が必要である」「アメリカを愛するならばイスラエルを愛することも学ぶべき」と主張した[40]。また、ユダヤ・キリスト教の価値観(英語版)を守る十字軍を立ち上げるべきとしてトランスジェンダーの採用など軍で人種や性別の多様性を推進する動きやイスラム教に反対する姿勢を示した[1][41]。2016年のインタビューで、ヘグセスはイスラエル人を「神に選ばれた民」と呼んだ[42]。2018年にエルサレムで開催されたアルーツ・シェバ(英語版)の会議で講演を行い、「神殿の丘に神殿が再建されるという奇跡が不可能な理由はない」と述べた[43][44]。同年、ニューヨーク市で開催された米イスラエル青年評議会の祝賀会では、「シオニズムとアメリカニズムは、今日の我々の世界における西洋文明と自由の最前線である」と述べた[45]。パレスチナ問題においては二国家解決に反対し、ヨルダン川西岸地区に対するイスラエルの主権を支持した[46]。

国防長官に就任後、初めての外国政府高官との電話会談をイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と行い、両国の「壊れない絆」を確認してアメリカがイスラエルと肩を並べてその安全保障に全力で取り組むことを表明した[47][48]。。

NATO

ヘグセスは、北大西洋条約機構(NATO)に対して批判的・懐疑的であり[6]、NATOを作り直す、もしくはNATOに加盟するヨーロッパ諸国がより負担を増やすことを主張している。トルコのNATO加盟も批判しており、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領を「公然とオスマン帝国の復活を夢見ているイスラム主義者」と評した[40]。

ロシアおよびウクライナ

ヘグセスはロシア連邦のウラジーミル・プーチン大統領を「戦争犯罪人」としてソビエト連邦の復活を求めていると批判する一方で[49]、ロシアからの侵略へ晒されているウクライナに対するアメリカの軍事援助に対しても批判的である[42]。

中国

2020年5月、ヘグセスは中国共産党が「私たちの文明を終わらせる」ことを望んでいるとし[50]、中華人民共和国はアメリカを打ち負かすことに特化した軍隊をつくりあげていると述べた[42]。

2025年10月、中国との関係をG2と表現したトランプに同調して「G2サミットは米中両国の永遠の平和と成功の基調を定めた」と主張した[51]。

ベネズエラ

2025年9月に実施したベネズエラの麻薬運搬船への攻撃の際は難破者を含む全員の殺害を命じたとして戦争犯罪疑惑で追及された[52]。

イラン

ヘグセスはイラン政府を「悪の政権」と批判している。2020年1月、ヘグセスは第1次トランプ政権によるイランのガーセム・ソレイマーニー将軍の殺害に支持を表明した[53][54]。また、トランプに、武器庫や文化遺産を含むイラン本土を爆撃するよう求めた[55]。

2025年6月に行われたイランの核施設へのアメリカの攻撃は成功をおさめたと主張しており、同年8月に成果を「限定的」と評価した国防情報局(DIA)のジェフリー・クルーズ局長を解任した[56]。

2026年イスラエルとアメリカ合衆国によるイラン攻撃では、トランプに攻撃を働きかけて主導的な役割を果たしたとされる[57]。

2026年4月にピート・ヘグセス国防長官が国防総省で開いた礼拝で、聖書の一節ではなく、映画『パルプ・フィクション』のセリフを引用して、物議をかもした[58]。

脚注

著書

外部リンク

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