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ブガッティ・シロン

自動車の車種 From Wikipedia, the free encyclopedia

シロン(Bugatti Chiron)とは、ブガッティ・オトモビルが2016年から2024年まで全世界500台限定で製造していたハイパーカーである。

販売期間 2016年–2024年
デザイン サシャ・セリパノフ
概要 ブガッティ・シロン, 概要 ...
ブガッティ・シロン
フロント
リア
概要
販売期間 2016年–2024年
デザイン サシャ・セリパノフ
ボディ
乗車定員 2名
ボディタイプ 2ドアクーペ
駆動方式 4WD
パワートレイン
エンジン 7,933ccW型16気筒 クワッドターボ
最高出力 1,103kW(1,500PS)/6,700rpm
最大トルク 1,600 N·m(163.2kg・m)/2,000-6,000rpm
変速機 7速セミAT(DSG)
車両寸法
ホイールベース 2,711mm
全長 4,544mm
全幅 2,038mm
全高 1,212mm
車両重量 1,995kg
その他
0-100km/h 2.4秒
最高速度 420km/h(リミッター作動)
系譜
先代 ブガッティ・ヴェイロン
後継 ブガッティ・トゥールビヨン
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車名は戦前のグランプリでブガッティに乗り活躍したレーシング・ドライバーのルイ・シロンから採られている。

2016年、ジュネーヴ国際モーターショー開幕前日の2月29日に発表され、価格はヴェイロンの倍となる260万USドル、240万ユーロとされた。

概要

パワートレイン

エンジン形態はヴェイロンと同じく、8リッター W16 4ターボエンジンだが、最高出力1500馬力、最大トルク163.2kgmと大幅に向上。ほぼ全てのコンポーネントを設計から改良し、重量増を抑えているものの[1]、大出力のエンジンとそれを伝達するギアだけで700kgある[2]。

4基のターボチャージャーは、発進時には2基のみ動作し、残りの2基はエンジン回転数が3800rpmに達すると作動するように設計されている。これによって、発進時や低速域からのトルク特性がリニアになり、操作性に寄与している[1]。

駆動系統はハルデックス・トラクション製の4輪駆動システムとリカルド製のデュアルクラッチトランスミッションが組み合わされている。

FIA 世界耐久選手権(WEC)のLMP1レースカーと同性能のねじり剛性と曲げ剛性を発揮するダラーラ製フルカーボン構造シャシー採用により、軽量化が図られているものの、車両重量はヴェイロンより155kgも重くなり1,995kgにも及ぶ。

W16エンジン

デザイン

ウラカンのデザインにも関与したロシア系デザイナーサーシャ・セリパノフによってデザインされた[3][4]。

伝統的なブガッティのデザインを踏襲しつつ、空力効果やエンジンの排熱効率を高めるための技術的なデザインが施されている。

馬蹄形のフロントグリルに加え、1930年代の名車タイプ57SC アトランティーク・クーペのデザインを元にした、ルーフからリアエンドにかけて流れるセンターラインや、エットーレ・ブガッティのサインをモチーフにした「Cライン」がデザインされている。馬蹄形のグリルは、エンジンの膨大な熱を処理するための大量の空気を取り入れるためのデザインであり、センターラインは直進安定性を考慮したものである[1]。

性能

公称の最高速は420km/hとされているが、実際にはそれを上回るスピードを出すことも難しくないとされる。理論上は500km/hを超えることも可能とされるが、シロン専用のタイヤが新開発されてもなおそのスピードに耐えうるタイヤがないため実現できないとされていた[5]。しかし、2019年9月2日にプロトタイプによる最高速計測で306.5525mph(490.484km/h)を計測し[6][7]、ハイパーカー初の300mph超えを達成した[8]。

燃費性能は4.7km/L(カタログ値では3km/L[7])とされている[9]。

バリエーション

シロン

シロン

2016年2月29日発表。

エンジンは8.0L W16 クワッドターボで1500ps 1600Nmを発揮し、0-100km/hは2.4s[10]

シロン・ヴァンクール・デ・クール(Chiron Vainqueur de Coeur )

2019年サウジアラビア・リヤドのオーナーに向けて制作されたワンオフモデル。ボディカラーは薄水色であり、内装はブラウンとなっている。フロントグリルには「10」という数字が刻まれている[11]。

シロン・ノワールエディション(Chiron Edition Noire )

2019年20台限定で発表された。2つのグレードが用意されており、「シロン・ノワール・スポーティブ」「シロン・ノワール・エレガンス」となっている。マット加工されたカーボンファイバーを採用するほか、バックミラー、エキゾーストシステム、ホイール、スポイラー、グリル、シグネチャーラインなどエクステリアは全てマットブラックで塗装される。価格は3,305,445USドル(約3.6億円)[12]。

シロン・アビール・パー・エルメス(Chiron Habillé Par Hermès )

2021年5月11日、シロンをベースとしたワンオフモデルとして発表された。ボディカラーは「クレ」と呼ばれるクリーム色であり、内装もこのカラーで統一されている。オーナーはイラン系アメリカ人で不動産投資家であるマニー・コシュビン氏である[13]。

シロン・レベ(Chiron L’Ébé )

2022年6月20日、創業者の長女であるレベ・ブガッティに捧げる特別仕様車として発表された。制作台数は1台。また同時にシロン・スポーツ・レベも発表された。受注が終了したシロンシリーズで、欧州で「最後に納車されるシロン」と発表された。ボディカラーはブラックに近いブルークリアがペイントされ、ゴールドのアクセントが用いられる。このゴールドはシロンのキャラクターラインのモチーフとなったタイプ57 G Tankのイメージを更に強調するものとなる[14]。

シロン・スポーツ(Chiron Sport )

スポーツ

2018年3月、ジュネーブ・モーターショーにおいて公開された。標準モデルのシロンと比べて約18kg軽量化されており、サスペンションとドライブトレインにも改良が施されている[15]。 2019年2月、ブガッティの創業110周年を記念する20台のみの限定モデルとして、シロン・スポーツをベースにした「シロン・スポーツ110 ans Bugatti」が発表された[16]。フロントグリルには「16」という数字が刻まれており、これは8.0リッターW16気筒+4ターボエンジンを意味している。

シロン・スポーツ・110・アンス・ブガッティ(Chiron Sport 110 Ans Bugatti )

110・アンス・ブガッティ

2019年に発表されたブガッティ110周年記念モデル。グレーのボディカラーの他、リアウィングの裏側がフランス国旗の3色で塗装されている。

レ・レジェンド・デュ・シエル(Chiron Sport "Les Légendes du Ciel" )

レ・レジェンド・デュ・シエル

2020年11月24日に「空の伝説」をたたえる限定車として発表された。20台限定となり価格は288万ユーロとなっている。日本には1台デリバリーされている。

シロン・スポーツ・アリス(Chiron Sport Alice )

2021年2月12日に発表されたワンオフモデル。ボディカラーはシルク・ロゼとマット・ブランの2色から構成されている。

シロン・スポーツ・レベ(Chiron Sport L’Ébé )

2022年6月20日、シロン・レベとともに発表された。こちらは2台制作された。

シロン・ピュアスポーツ(Chiron Pur Sport )

ピュアスポーツ

ジュネーブ・モーターショーにて発表される予定だったが[17]、新型コロナウイルス感染症の影響により開催中止となり、2020年3月、フランスのモルスハイムの本部において公開された。リアウイングを可変式から固定式に変更することで油圧機構などを省略し、約50kg軽量化。ギアのショートレシオ化によって中速域の加速性能を上げるなどの改良が施されている。最高速度は350km/hに抑えられている。60台の限定生産で、価格は300万ユーロとなっている[17][18]。フロントグリルには「16」という数字が刻まれているがこれはシロンスポーツ同様に8.0リッターW16気筒+4ターボエンジンを意味している[19]。

シロン・ピュアスポーツ グランプリ(Chiron Pur Sport "Grand Prix" )

グランプリ

ルイ・シロンからインスピレーションを受けてデザインされたシロン・ピュアスポーツ。水色のボディカラーでフロントフェンダーに赤色が入っている。左右のドアにはカーナンバー32が入っている。[20]

シロン・スーパースポーツ (Chiron Super Sport )

シロン・スーパースポーツ

シロン・スーパースポーツは30台限定で生産され、価格は日本円で4億3000万円から。ボディはシロン・スーパースポーツ・300+とほとんど同じだが、ホイールなどの細かいところが変更されている。同年のミラノモーターショーで実車が展示・公開された。

エンジンは8.0L W16 1600ps 1600Nm。

0-100km/hは2.3s 0-200km/hは5.8s 0-300km/hは12.1s 0-400km/hは28.6s[21]

シロン・スーパースポーツ300+、またはプロトタイプ(Chiron Super Sport 300+ )

市販車世界最速を記録するためにシロンをベースに開発されたモデル。2019年8月2日にドイツ北部のエーラ・レッシェンで行われた記録会において時速304.773マイル(490.484km/h)を記録し、史上初めて市販車として時速300マイルを突破した。ロングテールを採用し、ブラックカーボンのボディにジェットオレンジのピンストライプが入っている。

シロンスーパースポーツ300+プロトタイプで記録した490.484km/h記録を記念した特別仕様車のシロンスーパースポーツ300+市販型が同年9月に発表。最高速度は440km/h

シロンスーパースポーツとは別車種である。

また、乗降時にドアを開けるとLEDライトにより”Super Sport 300+”の文字が地面に照射される。

シロン Golden Era (Chiron Golden Era)

シロン スーパースポーツをベースに製作されたワンオフモデルで米国のザ・クエイル・モータースポーツ・ギャザリングで発表された。顧客からの要望で、内外装にブガッティの歴代モデル45台が手書きでスケッチされている[22]。

シロン スーパースポーツ 55 1 of 1 (Chiron Super Sport 55 1 of 1)

シロン スーパースポーツをベースにアラブの顧客からのオーダーで製作されたワンオフモデルで、タイプ55スーパースポーツをモチーフに製作された。ミュルーズ国立自動車博物館が所蔵するシャシーナンバー「55237」の個体をモチーフにしており、ボディカラーはイエローとブラックの2色で、ブラックのセンターラインや、ヘッドライトの上部とフェンダーの上に手作業で塗装された「55」パターンが特徴。ヘッドレストには「55 1of1」の文字が刺繍され、「55」のモチーフはドアパネルにも手縫いで刺繍されている[23][24]。

シロン スーパースポーツ 57 One of One (Chiron Super Sport 57 One of One)

シロン スーパースポーツ 57 One of Oneはタイプ57SC アトランティックをモチーフに製作されたワンオフモデルである。馬蹄型のフロントグリルは専用となる縦基調のデザインに変更され、リアウィングの裏側には手書きでタイプ57SCアトランティックのイラストと57 One of Oneの文字が描かれている[25]。

シロン ル・ウルティム (Chiron L'Ultime)

シロン ル・ウルティムはシロンの生産500台目のモデルで、リュルティム(L'Ultime)は「最後」を意味する。ボディワーク、ハブキャップ、リアウィング、エンジンカバーには手書きで「500」の数字が刻まれており、ドアミラーにはフランス国旗が掲げられ、馬蹄型のフロントグリルには特別な正方形の格子模様が用いられている[26][27]。

ラ・ヴォワチュール・ノワール(La Voiture Noire )

ラ・ヴォワチュール・ノワール

ブガッティの創業110周年を記念して製作されたワンオフモデル。2019年のジュネーブ・モーターショーにおいて公開された。車名はフランス語で「黒い車」を意味し、1930年代にブガッティが製作した名車「タイプ57SC アトランティーク・クーペ」にインスパイアを得たエクステリアデザインとなっている。メカニズムはシロンと同一[28]。

シロン・プロフィリ(Chiron Profilée)

プロフィリ

プロフィリ/プロフィールはシロン最後のバリエーションとして2022年12月21日に発表された。ワンオフモデル。2023年2月1日にフランス・パリで開催されたRMサザビーズのチャリティーオークションに出品され、979万ユーロ(日本円で約14億円)で落札された[29]。リアスポイラーは固定式で専用デザインとなっている。ベースはピュアスポーツであるが、最高速度は350km/hから380km/hへと引き上げられている。

脚注

外部リンク

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