ブラック・フォン
2021年のスコット・デリクソン監督による映画
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『ブラック・フォン』(The Black Phone)は、2022年のアメリカ合衆国のサイコスリラー映画。スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒル原作の短編ホラー小説「黒電話」の映画化。監督はスコット・デリクソン、主演はイーサン・ホーク[6]とメイソン・テムズ、マデリーン・マックグロウ[7]。
| ブラック・フォン | |
|---|---|
| The Black Phone | |
| 監督 | スコット・デリクソン |
| 脚本 |
スコット・デリクソン C・ロバート・カーギル |
| 原作 | ジョー・ヒル『黒電話』 |
| 製作 |
ジェイソン・ブラム スコット・デリクソン C・ロバート・カーギル |
| 製作総指揮 |
ジョー・ヒル ライアン・トゥレク クリストファー・H・ワーナー |
| 出演者 | イーサン・ホーク |
| 音楽 | マーク・コーヴェン |
| 撮影 | ブレット・ユトキーヴィッチ |
| 編集 | フレデリック・トラヴァル |
| 製作会社 | ブラムハウス・プロダクションズ |
| 配給 |
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| 公開 |
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| 上映時間 | 107分 |
| 製作国 |
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| 言語 | 英語 |
| 製作費 | $18,000,000[4] |
| 興行収入 |
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| 次作 | ブラックフォン 2 |
ストーリー
1978年。コロラド州デンバー郊外に住むフィニーは気弱な少年で、家庭では高圧的な父親に怯え、学校ではいじめグループの標的にされていた。フィニーの町では“グラバー”と呼ばれる謎の犯人による少年の連続誘拐事件が続いていた。
フィニーの妹グウェンは、亡き母親譲りの予知夢を見る能力があり、誘拐現場を描写して刑事たちを驚かせた。しかし、父親は超能力を頭から否定し、夢の話をすると折檻されるのがグウェンの悩みだった。
手品師を名乗る“グラバー”に拐われ、地下室に監禁されるフィニー。その部屋には断線した黒電話とマットレスしか無かった。繋がらないのに鳴る黒電話。かけて来たのはこの部屋で殺された少年たちの霊だった。各々、自分が試した脱出方法を伝える少年たち。
妹のグウェンは予知夢によって、フィニーの監禁場所を探していた。殺された少年たちの手を借りて、“グラバー”の家を探し出すグウェン。パトカーも集まる中、“グラバー”を倒したフィニーが現れた。
キャスト
- フィニー・ブレイク
- 演 - メイソン・テムズ、声 - ニケライ・ファラナーゼ
- 主人公。少年野球のピッチャーで、自作ロケットの打ち上げが趣味。
- グウェンドリン・ブレイク
- 演 - マデリーン・マックグロウ、声 - 工藤夕希
- フィニーの妹。予知夢を見ることができる。愛称はグウェン、グウェニー。
- テレンス・ブレイク
- 演 - ジェレミー・デイヴィス、声 - あべそういち
- フィニーとグウェンの父親。核施設のロッキーフラッツに勤務している。
- グラバー
- 演 - イーサン・ホーク、声 - 咲野俊介
- 誘拐犯。原作での本名はアルバート。
- マックス
- 演 - ジェームズ・ランソン、声 - 伊丸岡篤
- グラバーの弟。
- ライト刑事
- 演 - E・ロジャー・ミッチェル、声 - 片山公輔
- 誘拐事件を捜査している。
- ミラー刑事
- 演 - トロイ・ルードシール、声 - 石川貴大
- ライトの相棒。
- ロビン・アレラーノ
- 演 - ミゲル・カサレス・モーラ、声 - 内藤有海
- フィニーの親友。ケンカが強い。
- ブルース・ヤマダ
- 演 - トリスタン・プラヴォン、声 - 篠田渚王也
- 少年野球の選手。
- ヴァンス・ホッパー
- 演 - ブレイディ・ヘプナー、声 - 植田恭司
- ブロンドパーマの不良少年。
- ビリー・ショーウォルター
- 演 - ジェイコブ・モーラン、声 - 蝦名彩香
- 新聞配達の少年。
- グリフィン・スタッグ
- 演 - バンクス・レペッタ、声 - 飯野美紗子
- グラバーの犠牲者の一人。
- ムース
- 演 - ジェイコブ・ゲイヴン・ワイルド、声 - 木村太飛
- ロビンとケンカをする少年。
- ドナ
- 演 - レベッカ・クラーク、声 - 井田愛里紗
- フィニーが片思いしている少女。
- マット
- 演 - ブレイディ・M・ライアン、声 - 大平あひる
- マッティ、パズとともにフィニーをいじめる少年。
- マッティ
- 演 - ジョーダン・アイザイア・ホワイト、声 - 池田朋子
- バズ
- 演 - スペンサー・フィッツジェラルド、声 - 戸張琴子
作中作
本作の舞台となる1978年までに製作された映像作品が、作中作として登場している。
- ハッピーデイズ - 1974年から1984年まで放送されたテレビドラマ。登場人物のリッチーとフォンジー、ポッツィーについて言及されている。
- パートリッジ・ファミリー - 1970年から1974年まで放送されたテレビドラマ。主演俳優の一人であるダニー・ボナデュースについて言及されている。
- 悪魔のいけにえ - 1974年のホラー映画。
- 燃えよドラゴン - 1973年のカンフー映画。
- ティングラー 背すじに潜む恐怖 - 1959年のホラー映画。
- デイビーとゴリアテ - 1961年から1973年まで放映されたクレイアニメ。
- エマージェンシー! - 1972年から1977年まで放映されたテレビドラマ。
原作
ジョー・ヒルの原作短編『黒電話』は、2004年に英国のホラー雑誌であるサード・オルタナティブ誌に掲載され、その後、2005年に彼の短編集『20世紀の幽霊たち』[8][9]に収録され、イギリスの出版社より発刊された。この短編集は3種類[注 1]の形態の限定版として発売された。その後、2007年にアメリカの出版社より、普及版[注 2]のハードカバーも発売されている。 日本語訳は2008年に小学館より発刊。
本短編は、必要以上に長くしたくないというヒルの意向で、雑誌掲載時に最終章の数ページが削除されている。この削除部分は『黒電話[削除部分]』として、200部限定のハードカバー版にボーナス・マテリアル[注 3]として収録された。日本語訳版にもこの削除部分は収録[注 4]されている。
また、収録作品についてのノートのなかで、この短編がSF作家のジャック・フィニイと関連があることを挙げている。
相違点
原作の舞台はイリノイ州ゲイルズバーグで、誘拐犯は“ゲイルズバーグの人さらい”[注 5]と呼ばれている。犯人の本名はアルバートで、外見は肥満体の男となっている。また、主人公はジョン・フィニイという名前の13歳の少年で、両親ともに健在。妹のグウェンは登場せず、替わりに3歳年上のスザンナという名の姉が登場する。物語は主人公が誘拐される場面から始まり、学校内などでの描写はない。主人公が断線した電話で通話をするのは、原作ではブルース・ヤマダのみであるなどの違いがある。
原作の物語は、地下室内の描写と主人公の回想や想像のみで展開し、事件を捜査する刑事などは登場しない。ただし、映画版での主人公と誘拐犯のやり取りは、原作の会話の内容を、ほぼそのまま踏襲している。
削除部分
雑誌掲載されなかった削除部分では、3年後、16歳になった主人公が描かれる。彼が携帯電話を持つことから、原作の時代背景は、携帯電話の普及後である1990年代以降であることが分かる。また、誘拐犯のフルネームがアルバート・クロスで、パーティー用品店の副支配人であったことなども明らかとなる。
評価
Rotten Tomatoesでは、255件の評論のうち高評価は83%にあたる211件で、平均評価は7.1/10となっている。批評家の一致した見解は「『ブラック・フォン』はもっと怖くできたかもしれないが、恐ろしいほど優れた原作を、いい演技でおもしろく映画化したものであることに変わりはない。」と評されている[10]。Metacriticの評価では、38件の評論のうち、高評価は23件、賛否混在は12件、低評価は3件で、平均点は100点満点中65点と「おおむね良好な評価」となっている[11]。
受賞
- 2022年 50周年記念サターン賞 ホラー映画賞
- 2023年 第36回ブラム・ストーカー賞 脚本賞(C・ロバート・カーギル、スコット・デリクソン)[12]
- 2023年 第6回ハリウッド批評家協会映画賞 ホラー映画賞
- 2023年 第25回ファンゴリア・チェーンソー賞 (en)
- 最優秀ワイドリリース映画賞
- 最優秀助演賞(マデリーン・マックグロウ)
- 最優秀脚本賞(C・ロバート・カーギル、スコット・デリクソン)
続編
2023年4月のシネマコンで、ジェイソン・ブラムは本作をブラムハウス・プロダクションズのフランチャイズの1つとし、続編の計画を発表した[13]。続編はユニバーサル・ピクチャーズ配給で、2025年6月27日に公開予定であったが延期され[14]、2025年10月17日に米国で公開予定となっている[15]。
2023年にアメリカで配信された映画『V/H/S/85』(日本未公開、『V/H/S シンドローム』のシリーズ続編)内のエピソード「Dreamkill」にグウェンのいとこのガンサー・ブレイクが登場しており、彼もグウェン同様に予知夢を見ることができる。なお、監督は本作と同じスコット・デリクソンが務めており、ガンサーを演じるダシール・デリクソンは彼の息子で『ブラック・フォン』にも出演している[注 6]。