プレノール

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プレノール(Prenol)は、天然に精製するアルコールである。IUPAC名は、3-メチル-2-ブテン-1-オールという。最も単純なテルペンの1つで、無色透明の精油であり、水には適度に溶け、ほとんどの有機溶媒と任意の割合で混ざる。果物のような香りを持ち、香水に使われることもある。

概要 物質名, 識別情報 ...
プレノール
Skeletal formula of prenol
Skeletal formula of prenol
Ball-and-stick model
Ball-and-stick model
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.008.312 ウィキデータを編集
EC番号
  • 209-141-4
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
性質[1]
C5H10O
モル質量 86.132 g/mol
密度 0.848 g/cm3
融点 −59 °C (−74 °F; 214 K) 計算値
沸点 142 °C (288 °F; 415 K) 近似値
17 g/100 ml (20 °C)
log POW 0.91
蒸気圧 3.17 hPa (25 °C, 推定値)
危険性[1][2]
GHS表示:
Flam. Liq. 3Acte Tox. (oral) 4
Warning
H226, H302
P210, P233, P240, P241, P242, P243, P264, P270, P301+P312, P303+P361+P353, P330, P370+P378, P403+P235, P501
引火点 43.3 °C (109.9 °F; 316.4 K)[note 1]
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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天然には、柑橘類クランベリーコケモモスグリブドウラズベリーブラックベリートマト精白パンホップ油コーヒーキイチゴクラウドベリーパッションフルーツ等に含まれる[1]。また、ドイツのBASFや日本のクラレによって、医薬品や香料の中間体として工業生産されている。2001年の世界全体での生産量は6,000トンから13,000トンであった[1]

工業生産

プレノールは、工業的にはホルムアルデヒドイソブテンを反応させ、得られたイソプレノール(3-メチル-3-ブテン-1-オール)を異性化することで生産される[1][3]

The reaction of isobutene with formaldehyde to give isoprenol, the first step in the industrial manufacture of prenol.
The reaction of isobutene with formaldehyde to give isoprenol, the first step in the industrial manufacture of prenol.
The isomerization of isoprenol to prenol, the second step in the industrial manufacture of prenol.
The isomerization of isoprenol to prenol, the second step in the industrial manufacture of prenol.

ポリプレノール

プレノールは、次の一般式で表されるイソプレノイドアルコールの構成単位となる。

H–[CH2CCH3=CHCH2]n–OH

繰り返されるC5H8単位はイソプレンと呼ばれ、このような構造の化合物は「イソプレノール」と呼ばれることもあるが[4]、プレノールの異性体であるイソプレノールとは別のものである。最も単純なイソプレノイドアルコールはゲラニオール(n=2)であり、ファルネソール(n=3)、ゲラニルゲラニオール(n=4)と続く。

アルコールと結合するイソプレン単位が飽和されたものはドリコールと呼ばれる。ドリコールは、多糖合成の際に糖を運搬する。細胞膜の防御、細胞タンパク質の安定化、免疫系の維持にも重要な役割を果たす。

プレノールは、少なくとも5単位以上ある時には、脱水反応によって重合し、重合体はポリプレノールと呼ばれる。ポリプレノールは、100単位程度まで大きくなれる。長鎖のイソプレノイドアルコールは、「テルペノール」とも呼ばれ、タンパク質カロテノイド、脂溶性のビタミンAビタミンEビタミンK等のアシル化に重要な役割を果たす。

ポリプレノールは、細胞代謝においても重要である。摂取されたポリプレノールは、肝臓でドリコールに代謝され、ドリコールリン酸回路に入る。ポリプレノールの薬理活性は、慢性炎症性や腫瘍等によってドリコールが欠乏するのを補う効果に由来する[5]

生きた針葉樹の葉は、ポリプレノールを最も多く含み、広く供給源となっている[6]

脚注

  1. BASF gives a value for the flash point of prenol of 51.5 °C (125 °F), which is used in the OECD Screening Information Data Set (SIDS): the difference in the two values does not alter the safety classification of prenol as a category 3 flammable liquid (GHS) or class II combustible liquid (U.S., 29 C.F.R § 1910.106, NFPA class F2).

出典

外部リンク

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