プロテインS

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PDBオルソログ検索: RCSB PDBe PDBj
記号PROS1, PROS, PS21, PS22, PS23, PS24, PS25, PSA, THPH5, THPH6, protein S (alpha), protein S
PROS1
PDBに登録されている構造
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PDBのIDコード一覧

1Z6C

識別子
記号PROS1, PROS, PS21, PS22, PS23, PS24, PS25, PSA, THPH5, THPH6, protein S (alpha), protein S
外部IDOMIM: 176880 MGI: 1095733 HomoloGene: 264 GeneCards: PROS1
遺伝子の位置 (ヒト)
3番染色体 (ヒト)
染色体3番染色体 (ヒト)[1]
3番染色体 (ヒト)
PROS1遺伝子の位置
PROS1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点93,873,051 bp[1]
終点93,980,003 bp[1]
遺伝子の位置 (マウス)
16番染色体 (マウス)
染色体16番染色体 (マウス)[2]
16番染色体 (マウス)
PROS1遺伝子の位置
PROS1遺伝子の位置
バンドデータ無し開始点62,674,670 bp[2]
終点62,749,709 bp[2]
RNA発現パターン
さらなる参照発現データ
遺伝子オントロジー
分子機能 calcium ion binding
endopeptidase inhibitor activity
細胞の構成要素 blood microparticle
endoplasmic reticulum membrane
ゴルジ膜
細胞膜
細胞外領域
Golgi lumen
エキソソーム
platelet alpha granule lumen
細胞外空間
生物学的プロセス 止血
線維素溶解
platelet degranulation
凝固・線溶系
endoplasmic reticulum to Golgi vesicle-mediated transport
signal peptide processing
peptidyl-glutamic acid carboxylation
regulation of complement activation
leukocyte migration
negative regulation of endopeptidase activity
negative regulation of blood coagulation
出典:Amigo / QuickGO
オルソログ
ヒトマウス
Entrez
Ensembl
UniProt
RefSeq
(mRNA)

NM_000313
NM_001314077

NM_011173

RefSeq
(タンパク質)

NP_000304
NP_001301006

NP_035303

場所
(UCSC)
Chr 3: 93.87 – 93.98 MbChr 3: 62.67 – 62.75 Mb
PubMed検索[3][4]
ウィキデータ
閲覧/編集 ヒト閲覧/編集 マウス

プロテインS(Protein S; PROS)は、肝臓で合成されるビタミンK依存性[注 1]の血漿糖蛋白質である。

循環系では、プロテインSは“遊離型”と補体蛋白質であるC4b結合蛋白質英語版(C4BP)と結合した“複合型”の2つの形態で存在する。ヒトでは、プロテインSはPROS1遺伝子によってコードされている[5][6]。プロテインSは血液凝固に関与している。

大きさは77kDa、長さは635アミノ酸である[7]PROS1 遺伝子は第3染色体(3q11.1)に位置している。

プロテインSは、プロテインCや第VIIIXX因子などの他のビタミンK依存性血漿凝固蛋白質と部分的に相同である。これらと同様にGlaドメイン1つとEGF様ドメイン(2つでなく4つ)を持つが、セリンプロテアーゼドメインは持たない。その代わり、性ホルモン結合グロブリンコルチコステロイド結合グロブリンなどの血漿ステロイドホルモン結合蛋白質と相同な大きなC末端ドメインが存在する。このドメインは、活性化プロテインC(APC)の補因子として、あるいはC4BPとの結合において、蛋白質の機能に寄与している可能性がある[8][9]

さらに、プロテインSはGlaドメインとEGF様ドメインの間にトロンビンにより切断されるペプチドを有する。GlaドメインとEGF様ドメインは切断後もジスルフィド結合によって結合したままであるが、プロテインSはこのペプチドの切断かC4BPとの結合のいずれかの後に、APC補因子としての機能を失う[10]

機能

プロテインSの最も特徴的な機能は、抗凝固経路における役割であり、そこではプロテインCの補因子として第Va因子第VIIIa因子の不活性化に関与する。遊離型のみが補酵素活性を持つ[11]

プロテインSはカルボキシル化されたGlaドメインを介して負電荷を帯びたリン脂質に結合する。この性質により、プロテインSはアポトーシスを起こしている細胞の除去を促進する。健康な細胞では、ATP(アデノシン三リン酸)依存性酵素が細胞膜の外葉(外部表面)からホスファチジルセリンのようなマイナスに帯電したリン脂質を除去している。一方で、アポトーシスを起こしている細胞では、外葉のリン脂質の分布が維持できなくなり、細胞表面に負に帯電したリン脂質が出現し始める。これらの負に帯電したリン脂質は、マクロファージなどの食細胞に認識される。プロテインSは負に帯電したリン脂質に結合し、アポトーシス細胞と食細胞の橋渡し役として機能する。この橋渡しによって貪食が促進され、炎症等の組織損傷の徴候を示すことなく細胞を除去できる。

プロテインSは発生期の補体複合体C5,6,7に結合しない。補体に作用する「S-protein」は、VTN 遺伝子によって作られる別の蛋白質(ビトロネクチン)である。

発見

プロテインSは1977年に発見され、精製[12]された場所であるワシントン州シアトルにちなんで命名された[13]

臨床的意義

PROS1遺伝子に変異があると、血栓症のリスクを高める稀な血液疾患であるプロテインS欠乏症英語版になる可能性がある[14][15]

相互作用

プロテインSは第V因子相互作用することが知られている[16][17]

関連項目

注釈

出典

参考資料

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