ホスファチジルセリン
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| 識別情報 | |
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3D model (JSmol) |
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| ChEBI | |
| ChemSpider | |
| DrugBank | |
| KEGG | |
PubChem CID |
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| 性質 | |
| C13H24NO10P | |
| モル質量 | 385.304 |
ホスファチジルセリンあるいはフォスファチジルセリン(Phosphatidylserine、略称: Ptd-L-SerあるいはPS)は、リン脂質の成分であり、通常はフリッパーゼと呼ばれる酵素によって細胞膜の内葉(細胞質側)に留められている。細胞にアポトーシスが起こる時、ホスファチジルセリンは細胞膜の細胞質側にもはや制限されず、細胞の表面に露出するようになる[1]。これをイートミーシグナルと呼ぶ。後述される効用のためアメリカでは広くサプリメントとして普及している。

バクテリアにおいて、ホスファチジルセリンはアミノ酸のセリンとCDP(シチジン二リン酸)によって活性化されたホスファチジン酸が縮合することによって生合成される[2]。ほ乳類では、ホスファチジルセリンはホスファチジルコリンやホスファチジルエタノールアミンの塩基交換反応によって生産される。逆にホスファチジルセリンからホスファチジルコリンやホスファチジルエタノールアミンを得ることもできるが、動物ではこのホスファチジルセリンからホスファチジルコリンが生成する経路は肝臓でのみ起こる[3]。
応用
可能性がある健康上の効用
記憶および認知
初期の研究では、ホスファチジルセリンはウシの脳から精製されていた。[6]現在市販されている製品は、狂牛病への懸念からキャベツあるいはダイズから作られている[7]。植物原料の製品においてセリンに結合している脂肪酸は、同一ではないが同様の化学構造を有しており[8]、感染の危険性がない。
ラットを用いた予備的研究では、3つの行動試験のうち1つでダイズ製品がウシ由来のものと同等に効果があったことが示されている[9][10]。
FDAは、ホスファチジルセリンに「限定的健康強調表示 (qualified health claim)」の地位を与えている。これによって、「ホスファチジルセリンの摂取は高齢者の認知症のリスクを低減するかもしれない」、「ホスファチジルセリンの摂取は高齢者の認知機能障害のリスクを低減するかもしれない」といった内容を、「ごく限られた・予備的な科学研究がホスファチジルセリンが高齢者の認知機能障害のリスクを低減するかもしれないことを示唆しています。FDAはこの主張を支持する科学的証拠はほとんど存在しないと結論付けています」との免責条項付きで表示することが許可されている[11]。
スポーツ栄養
サイクリングやウェイトトレーニング、ゴルフ、耐久運転に関わる運動選手において、PSは認知機能[12][信頼性要検証]やパフォーマンス[13][14][信頼性要検証][15]、ストレスへの内分泌反応[16][信頼性要検証][17]、筋肉損傷の低減[18][信頼性要検証]、運動後の苦痛を低減し幸福感を改善[19]することが示されている。PSは、運動が誘導するコルチゾール濃度の増加を用量依存的に鈍化させることによって、戦闘運動によって誘導されるストレスに対する有効なサプリメントであることが報告されている[16][17]。1日800 mgおよび600 mgのPSを10日間摂取するとコルチゾール濃度の増加が弱まるものの、低用量 (400 mg) ではこの効果は認められていない[12][20]。PSの補給は、運動選手に望ましいホルモンバランスを促し、オーバートレーニングやオーバーストレッチングに付随して起こる生理的劣化を弱めるかもしれない[16]。最近の研究では、PSが 精神的ストレス状態にある若者集団において気分を高揚させ[21]、ゴルフ選手のストレス耐性を増強することによってティーオフの間の正確性を改善する[15]ことが示されている。
注意欠陥・多動性障害
最初の予備研究は、PS補給が注意欠陥・多動性障害 (ADHD) を持つ子供に有益かもしれないことが示された[22][23]。追跡研究はこの発見を裏付けた。この研究では、1日200 mgのPSを2ヶ月間補給された子供においてADHD症状の有意な改善が見られることが明らかにされた[24]。
