ペプシマン (コンピュータゲーム)

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ジャンル アクション
対応機種 PlayStation
開発元 KID
発売元 KID
ペプシマン
ジャンル アクション
対応機種 PlayStation
開発元 KID
発売元 KID
プロデューサー
  • 市川和弘
  • 市川久祥
デザイナー
  • 梅田伸明
  • 竹口望
  • 伊藤啓介
プログラマー
  • 宮越朗
  • 山田晃久
美術
人数 1人
発売日 日本の旗 1999年3月4日
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ペプシマン』(Pepsiman)は、KID1999年3月4日に開発・販売した初代プレイステーションアクションゲームである。タイトル通り、アメリカ炭酸飲料ペプシコーラ日本オリジナルキャラクターペプシマン」を題材としている。

1990年代後半当時、ペプシマンは話題性の高いCMがシリーズ化されたり、セガサターン用ゲームソフト『ファイティングバイパーズ』の日本版に登場したり[1]などで人気を博しており[2]、これに続いてゲームでキャラクターをより宣伝するべく本作は開発された。背帯に書かれたキャッチコピーも「これは、もう全編コマーシャルだ!!」である[3]

開発は恋愛アドベンチャーゲームを数多く手掛けるKIDだが、同社は過去にも似た題材の『U.F.O.仮面ヤキソバン ケトラーの黒い陰謀』を開発している[2]。プロデューサーは、本作以降にKIDブランドから発売される数多くのビジュアルノベルでプロデューサーを務める市川和弘。ゲームデザイン、マップデザインは『Close to 〜祈りの丘〜』や『Ever17 -the out of infinity-』のシナリオに携わる梅田伸明。そして後にシナリオライターとなる打越鋼太郎モデリングした樽や丸太、鉄骨なども使われており、本作が打越の初仕事となった[4]。打越は元々はボードゲームのテレビゲーム化を計画するために雇われたが、人手不足であった本作の開発に参加することになった[5][4]。また、同社の恋愛アドベンチャーゲームの音楽を手掛ける阿保剛が効果音として参加している[6]

アメリカのパブリッシャーが米国での発売権取得を検討していたものの[1]、最終的には日本のみで発売された。それにもかかわらず、ゲーム中の言語は字幕の日本語を除けば全て英語で表記されている[2][注釈 1]

2020年、KIDの作品群の著作権を管理するMAGES.の許諾を得たうえで、Chipped Recordsというレコードレーベルより、本作のサウンドトラックが「DRINK! - ペプシマン Pepushiman 7" single」という題名の7インチレコードとして発売された[7]

システム

本作は全4ステージで構成されたアクションゲームであり[8]、主人公「ペプシマン」が、ペプシを求める人々にペプシコーラを与える内容である[2]。CM同様、ペプシマンの目的は一般的なスーパーヒーローのような「命の危機に瀕している人々救う」のではなく、「困っている人々を元気付ける」で一貫しており、世界観もそれに合わせて「ペプシコーラが売り切れで暴動が起こる」「ペプシコーラでリフレッシュできない人々が倒れる」など荒唐無稽に作られている。

ペプシマンは自動でステージを前方向に進み続ける(ランニング)ため、プレイヤーはダッシュ、ブレーキ、スライディング、ジャンプ、ダッシュジャンプによって障害物を避けていく。障害物にぶつかるとペプシマンがその場で痛がって体力が減り、体力が尽きると1ミスとなって残機が減る。穴に落ちる、自動車に跳ね飛ばされるなどで即ミスとなるギミックも存在する。ぶつかった障害物に応じたペプシマンのリアクションも多数用意されている。ステージ中には民間人もいるが、ぶつかっても悲鳴と共に消えてペプシマンのスピードが落ちるだけでダメージにはならない(スケボー操作時は例外)。シーンの途中にはチェックポイントとなる風船が存在し、取得すればミスしてもその地点からやり直せる。残機が尽きると潰れたペプシ缶が表示されてゲームオーバーとなり、メインメニューに戻る。メインメニューからコンティニューを選択するとシーンの最初からやり直し。

ステージ中にはペプシコーラの缶が落ちており、各シーンに100個ずつ存在する。シーンクリア時には集めたペプシ缶が精算され、それに応じて残機数が増える。ペプシマンの体力は画面上部にあるペプシのロゴで表示される。大きい→小さい→点滅の三段階であり、点滅時にダメージを受けるとミスになる。体力はシーン中で集めたペプシ缶数が10の倍数に達する毎に一段階回復する。

各シーンには制限時間が存在し、時間内にゴールしなかった場合もミスになる。自動で走り続けるゲームではあるがダメージがタイムロスとなるため、障害物を避けたりダッシュを駆使するなどで制限時間内にゴールに到達しなければならない。シーン毎に規定タイムも存在し、タイムアタックの要素もある(ミスからの復帰前のタイムも全て加算されるため、良い記録を出すにはノーミスでシーンをクリアしなければならない)。

各ステージは3つのシーンに分かれている。シーン1、シーン2は缶を拾い集めながら画面奥の目的地に向かう通常のアクションステージで、シーン3はペプシマンが回避不可能な物体に、画面前方へと逆走する形で追いかけられるボスステージとなっている[2][9][3]。シーン3には制限時間とペプシ缶が存在せず、ゴールまで逃げ切ればクリア、障害物や攻撃に3回接触するとミスになる。

ステージの大半はサンフランシスコニューヨークテキサスなど、アメリカの実在の場所を舞台とするが、最終ステージのペプシシティーのみ架空の都市である[3]。 3人称視点で進行する本作において、ペプシマンは自動的にステージを前に進み続け、時には他人の家に侵入することもある。

ペプシマンの上半身がゴミ箱にはまって操作が逆転するステージや、スケートボード等を使うステージ、ドラム缶に乗り転がすステージも存在する。障害物は車や人などのほかに、ペプシコーラにちなんだものも含まれている[9]

ステージとステージの合間には、アメリカ人俳優のマイク・バターズ (Mike Butters)[10]がプレイを「視聴」しながら、ペプシを飲んだり、ポテトチップスやピザを食べたりしている映像が流れる。

ゲームをクリアするとステージ選択が解禁され、旧デザインの赤いペプシマンが使用可能になる。また、ペプシ缶コンプリートや全ての規定タイムをクリアするなどで、透明なステルスペプシマン、ワイヤーフレームで構成されたペプシマンも解禁される。

本作のディスクをCDプレーヤーに掛けると、作中で流れるペプシマンのテーマのリミックスが聴ける[11]

ステージ

ステージ1「サンフランシスコ
ペプシの売り切れで暴動が発生。しかし業者のトラックはパンクを起こして到着が遅れており、ペプシマンが彼らにペプシコーラを届けに向かう。
シーン1、2共に市街地を通り抜ける。道路は工事中で随所に穴が開いており、また、民家の中も通過する。シーン1ではゴミ箱を被る箇所がある。シーン2ではケーブルカーの通る坂をスケボーで下る。ボスはペプシ缶のオブジェ。
ステージ2「ニューヨーク
ビルで火災が発生し、火は消し止められたもののビル内に取り残された人々の救助には時間が掛かる。ペプシマンは彼らを元気付けに走る。
シーン1はあちこちで事故や火災が起きている市街地や工事現場。ドラム缶に乗ってしまう箇所があり、障害物にぶつかると一撃でミスになる。シーン2では下水道を経て地下鉄の走る線路や駅構内を走り抜ける。ボスはピザ屋のトラック。
ステージ3「テキサス
旅客機が不時着し、乗客は無事だったものの砂漠の真ん中で疲れ切っている。ペプシマンは彼らにペプシコーラを届けて元気付けるべく走る。
シーン1はトラックやバイクが多数走行する危険な道路。シーン2はバッファローの出る砂漠を抜け、トロッコや岩が行く手を阻む坑道に入る。シーン2では樽に乗る箇所があり、ドラム缶同様に接触で即ミスとなるばかりか、細い橋も落ちないように渡らなければならない。ボスは大量の丸太で、障害物が無くなる代わりにボスが攻撃してくるようになる。
ステージ4「ペプシシティー」
街中がペプシ一色という架空の都市。ペプシ生産を管理するメインコンピューターが忙しさのあまり暴走し、ペプシの供給が止まってしまう。ペプシマンはコンピューターの暴走を止め、世界をペプシ不足から救うべく走る。
シーン1ではパニックに陥ったペプシシティーを走り抜ける。再びゴミ箱を被るシーンがあるが、トラックが突進してきたりと、より危険になっている。シーン2はペプシ製造工場で、暴走する機械を潜り抜けてメインコンピューターを目指す。シーン2のラストはスケボー状のパネルに乗る高速ステージで、僅かなミスも許されない。ラストボスはステージ1と同じペプシ缶のオブジェだが、小さなペプシ缶を放って攻撃してくる。

登場人物

ペプシマン
本作の主人公。困った人を助ける正義のヒーローであり、颯爽と現れてペプシコーラを届ける。しかし「かっこよさが15秒以上続かないこと」が弱点の、ドジでマヌケで痛がりなヒーローでもあり、行く先々で災難に見舞われる。CM同様に掌を突き出すだけで人々にペプシコーラを与えられるが、最終ステージでは同じ動きで暴走したコンピューターを正常化させている。シーン1クリア時には自分が自販機でペプシコーラを購入している。
依頼人
声 - ジャック・エバンズ
各ステージの冒頭でペプシマンに依頼をする人々。ペプシコーラの業者、消防隊、ヘリのパイロット、警官がいる。
ペプシを飲む男性
演 - マイク・バターズ
ステージの合間にプレイヤーに向けて「ペプシを飲もう」「テレビゲームにはペプシ」[注釈 2]などの宣伝を行う人物。スナックやピザをお供にペプシコーラを飲みながらプレイヤーを見守る。

評価

評価
レビュー結果
媒体結果
ファミ通25 / 40[12]
GameFan90 / 100[13]
Joypad2 / 10[14]
Gamers' RepublicB-[15]
Planet Playstation88/100[16]
Station52/100[17]

『コーラ白書』の著者である中本晋輔は、自身のウェブサイトに寄せた「コーラ四季報 1999年7月号」の中で本作を取り上げ、ペプシマンの世界を十分過ぎるほど堪能でき、「(入手困難な中で手に入れた)苦労に報いるだけのものは得られるだろう」と全体的に称賛していたが、最後は「ペプシマンを知らない人にとってはただのク◯ゲーにすぎないだろうが」と結んでいる[3]

ファミ通は『メトロクロス』や『クラッシュ・バンディクー』と比較して「単純なシステムのバカゲー」と表し、高くは評価しなかった[12]

しかしIGNのレビュアーは本作の奇抜な設定を肯定し、「低価格のソフトしては十分に価値がある」として奇妙なものが好きな人や「中毒性のあるちょっとしたゲームで時間をつぶしたい人」に勧めている[8]GameSpotのジェームズ・ミールケは本作は昔ながらのゲーム感覚を彷彿とさせ、「ちょっと気の利いた気晴らし」でなかなか面白いと評し、「最高のペプシマンのお土産」と呼んだが、輸入品を見つけるのは難しいと語った[1]。Gamers' Republic誌はB-と評価した[15]が、その後、1999年の「Video Game Buyers Guide」と「Y2K Preview」において、本作を同年に日本から輸入された最高のゲームの一つに挙げた[18]

デストラクトイドのアリスター・ピンソフは2011年のレビューの中で「素晴らしいゲームではないが非常に面白いゲーム」と称賛した。後半の難易度を指摘しながらも、馬鹿げた設定の中の細かいディテールを魅力とし、「企業にマスコットキャラクターがいて、日本のゲームが最高で、グラフィックがすべてではなかった時代を思い出させてくれる」と結んでいる[2]。2013年、コンプレックス誌のジャスティン・アミルハニは、「Video Games That Didn't Suck(つまらなくはなかったゲーム)」という同社ブランドのリストに本作を含め、システム的には自身の好むiOSゲーム『Temple Run』と非常によく似ていると述べ、ゲーム内で大量の広告に耐えられる限り、反射神経に自信のある人にとっては悪くないと締めくくると同時に、本作が「1秒あたりのロゴ」が最も多いアドバゲームであるとした[9][注釈 3]ハードコアゲーミング101英語版のニール・フォスターは2015年の記事で、途中から急上昇する難易度に不満を述べつつ日本ならではのユーモラスな演出や滑稽さを称賛し、「バカバカしいけれど楽しい、風変わりなご褒美」「少々高価だが、今でも魅力的な気晴らしとして機能するアドバゲーム」「短くて浅いゲームだが、たまに気軽にプレイするのにぴったり」と評している[11]

2015年、レトロゲーマー英語版誌の「The 20 Greatest PlayStation Games You've Never Played(これまでプレイしたことのない20の最高のプレイステーションゲーム)」のリストで18位にランクインした[19]

発売中は知名度も低くあまり売れず、中本も「このままでは本品は年間何百と生産されている有象無象のプレステソフトとともに忘れ去られてしまう可能性が非常に高い」と予測していた[3]が、後年の中古市場で人気が高騰している。発売当時の定価が2800円であったのに対して、2024年には新品未開封品に9万円以上の値段がついた例が報告されている[20](価格はいずれも税抜)。

脚注

関連項目

外部リンク

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