マツザカシダ
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分布と生育環境
特徴
常緑性のシダ植物[8]。根茎は短く、横に這い[9]、葉を密生する。根茎の鱗片は褐色で線形、縁は滑らか。葉柄は無毛だが基部には鱗片がある。色は藁色から基部が少しだけ褐色を帯びる。
葉にははっきりとした2形があり、胞子嚢群がつかない栄養葉と、葉の裏面に胞子嚢群がつく胞子葉がある。
栄養葉は、葉柄の長さが10 - 30センチメートル (cm)、葉身は頂羽片と1 - 3対の側羽片からなる[9]。側羽片は線状長楕円形で長さ10 - 20 cm、幅1.5 - 3.5 cm。葉質は革質、無毛で先端が急に尖り[9]、葉縁は不規則な鋸歯が出る。栄養葉の表面の中央に白い斑が入るものが、園芸的に利用されている[9]。
胞子葉は栄養葉より大きく長く、立ち上がる[9]。葉柄は長さ14 - 50 cm、側羽片は長さ20 - 30 cm、幅1.5 cmほど。線形で短い柄があり、やや鎌状に曲がる。葉の表面は緑色で、株によっては中肋に沿って白い斑文が入る。
類似種など
もっともよく似ているのはオオバノイノモトソウ(学名:P. cretica)である。本種は別種として扱われているが、これには検討の余地があることは岩槻編 (1992) にも指摘されている[10]。分類学上では、オオバイノモトソウの変種や亜種、以前は園芸品種[9]として扱われた例もあり、たとえば田川 (1959) は本種をこの種の変種として扱い、学名を P. cretica var. albo-lineata としている[11]が、現在は別種とされている。
区別点としては、オオバノイノモトソウの方が大きくなり、栄養葉の羽片の数がより多くて7対にもなるのに対し[12]、マツザカシダの栄養葉の側羽片の数は少なく、形も中太りで広いことで区別できる[9]。ただし羽片の数の少ないものもあり、その場合には班別が難しくなる。個々の栄養葉について見ると、本種の葉は濃緑色であり、オオバノイノモトソウは黄緑色であること、羽片の先端が本種では鈍く尖るか端に尖っている(鈍頭から鋭頭)のに対してオオバノイノモトソウでは突き出して尖る(鋭尖頭)である点などが異なっている[13]。
- 岩の上に生えたもの
- 栄養葉
- 同・より発達したもの
- オオバノイノモトソウ
発達の悪い栄養葉 - 同
やや発達した栄養葉 - 同
葉に白斑の出る栽培品