モア (アルバム)
From Wikipedia, the free encyclopedia
ピンク・フロイドは1969年初め、映画監督ジャン=リュック=ゴダールのスタッフだったバーベット・シュローダー初監督作品となる『モア』の音楽を担当。本作はそのサウンドトラックとして発表された。バンドは当時、映画音楽の制作に興味を持っており、これより前にはピーター・サイクス監督の映画『The Committee』(マンフレッド・マンのポール・ジョーンズが主演)に「ユージン、斧に気をつけろ」の原曲を含む数曲を提供したことがあった[1]。
バンドは本作の制作に、既にコンサートで発表していた曲の一部を流用したこともあり、僅か8日間で終えた[2]。プロデュースはバンド自身によるもので、これは、レコードデビューから僅か3作目でセルフ・プロデュースがレコード会社から許可されたことと相まって、レコード会社が抱えるプロデューサーによるアルバム制作が一般的であった当時の音楽シーンとしては異例であった[2]。
本作は、全13曲のうちインストゥルメンタルは5曲で、後にバンドが発表するアルバムとは異なり、インストルメンタルよりもヴォーカルの比重が高くなっている[3]。「グリーン・イズ・ザ・カラー」はデヴィッド・ギルモアが囁くように歌うフォーク調のナンバーで[3]、ライブでは「ユージン、斧に気をつけろ」と続けて演奏された[4]。「シンバライン」は中間部分でリック・ライトの「ターキッシュ・ディライト風」のキーボードソロがフューチャーされている[5]。いずれもコンサートで1971年末まで欠かさず演奏されたライブのレパートリーとなった[3]。
フロイドは本作の発表から3年後の1972年、再びシュローダーの映画の音楽を担当した。それが映画『ラ・ヴァレ』のサウンド・トラック『雲の影』である。
収録曲
サイド1
- 「サイラス・マイナー」 - "Cirrus Minor" (ウォーターズ)
- 「ナイルの歌」 - "The Nile Song" (ウォーターズ)
- 「嘆きの歌」 - "Crying Song" (ウォーターズ)
- 「アップ・ザ・キーバー」 - "Up The Khyber" (ライト、メイスン)
- 「グリーン・イズ・ザ・カラー」 - "Green Is The Colour" (ウォーターズ)
- 「シンバライン」 - "Cymbaline" (ウォーターズ)
- 「パーティの情景」 - "Party Sequence" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
サイド2
- 「『モア』の主題」 - "Main Theme" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
- 「イビザ・バー」 - "Ibiza Bar" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
- 「『モア』のブルース」 - "More Blues" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
- 「クイックシルヴァー」 - "Quicksilver" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)
- 「スペイン風小曲」 - "A Spanish Piece" (ギルモア)
- 「感動のテーマ」 - "Dramatic Theme" (ウォーターズ、ライト、メイスン、ギルモア)