ラカーユ9352
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| ラカーユ9352 Lacaille 9352 | ||
|---|---|---|
| 星座 | みなみのうお座 | |
| 見かけの等級 (mv) | 7.34[1] 7.33 - 7.38(変光)[2] | |
| 変光星型 | 疑わしい[2][3] | |
| 位置 元期:J2000.0[1] | ||
| 赤経 (RA, α) | 23h 05m 52.0354545522s[1] | |
| 赤緯 (Dec, δ) | −35° 51′ 11.058757520″[1] | |
| 視線速度 (Rv) | 8.820 km/s[1] | |
| 固有運動 (μ) | 赤経: 6,765.995 ミリ秒/年[1] 赤緯 : 1,330.388 ミリ秒/年[1] | |
| 年周視差 (π) | 304.2190 ± 0.0451ミリ秒[1] (誤差0%) | |
| 距離 | 10.721 ± 0.002 光年[注 1] (3.2871 ± 0.0005 パーセク[注 1]) | |
| 絶対等級 (MV) | 9.8[注 2] | |
| 軌道要素と性質 | ||
| 惑星の数 | 4 + 1? | |
| 物理的性質 | ||
| 半径 | 0.470 ± 0.001 R☉[4] | |
| 質量 | 0.486 ± 0.012 M☉[4] | |
| 表面重力 | 4.78 (log g)[4] | |
| 自転速度 | 2.5 ± 1.0 km/s[5] | |
| 自転周期 | 38.7 ± 0.5 日[6] | |
| スペクトル分類 | M1V[5] M2V[1] | |
| 光度 | 0.0367 ± 0.0022 L☉[4] | |
| 有効温度 (Teff) | 3,692 ± 57 K[4] | |
| 色指数 (B-V) | 1.48[1] | |
| 色指数 (U-B) | 1.18 | |
| 金属量[Fe/H] | -0.06 ± 0.08[5] | |
| 年齢 | 45.7 億年[7] | |
| 他のカタログでの名称 | ||
| CD-36 15693[1] GJ 887[1] HD 217987[1] HIP 114046 NSV 14420[1] LCC 0250[1] SAO 214301[1] 2MASS J23055131-3551130[1] |
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ラカーユ9352 (英語: Lacaille 9352)は、太陽系からみなみのうお座の方向に約10.7光年離れた位置にある赤色矮星である。グリーゼ887(英語: Gliese 887)やHD 217987とも呼ばれる。
| 太陽 | ラカーユ9352 |
|---|---|
この恒星は変光星の可能性があり[3]、ニコラ・ルイ・ド・ラカーユによって作成された恒星図に記載されている恒星のひとつである。既知の恒星の中でも特に固有運動が大きく、この恒星の固有運動の記録は1881年にアメリカの天文学者ベンジャミン・グールドによって初めて発表された[8]。質量と半径は共に太陽のおよそ半分である[4][5]。見かけの明るさは7等級であり[1]、肉眼では観測できない。
ラカーユ9352に一番近い恒星はみずがめ座EZ星系で、4.1光年離れている[9]。ラカーユ9352はカプタイン星などと共に、赤色矮星としては初めて角直径が測定された恒星の一つとして知られている[10]。
惑星系
2000年に発表されたハッブル宇宙望遠鏡を使用して行った研究ではラカーユ9352の周辺を公転する褐色矮星や木星型惑星は発見されなかった[11]。主星から 0.22 au 離れた位置に地球型惑星があれば、液体の水が存在するのに十分な熱を得られると考えられている[9]。
2020年6月にドップラー分光法による観測で、ラカーユ9352の周囲を公転するスーパーアースサイズの惑星が2つ発見された。公転周期はそれぞれ9.3日と21.8日で公転で、また50日周期で公転するもう一つのスーパーアースの存在が示唆されていた。ラカーユ9352は他の多くの赤色矮星とは異なり、恒星活動が穏やかであるため、ラカーユ9352の惑星は地球よりも多くの光を主星から受けているにも関わらず、放出された恒星風による宇宙空間への惑星の大気の散逸が起きていない可能性がある[5][12][13]。
2026年には、先述の2020年における研究で存在する可能性が示されていた公転周期が約50日の惑星候補と、新たに公転周期が約4日の惑星の存在が確かめられたと発表された。また、さらに主星に近い軌道を公転している公転周期が約2日の惑星候補が存在している可能性が新たに示されることとなった[6]。この発表で確認されたラカーユ9352dは、軌道が主星のハビタブルゾーン内に位置しており、プロキシマ・ケンタウリbに次いで、ハビタブルゾーン内に位置する地球から2番目に近い太陽系外惑星となった。下限質量が地球の約6倍のスーパーアース規模の惑星とされており、ハビタブル・ワールド・オブザーバトリーなどによる将来的な直接観測によって特徴を明らかにすることができる可能性がある[6]。
| 名称 (恒星に近い順) |
質量 | 軌道長半径 (天文単位) |
公転周期 (日) |
軌道離心率 | 軌道傾斜角 | 半径 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| f (未確認) | ≥0.47 ± 0.11 M⊕ | 0.0263 ± 0.0009 | 2.2166 ± 0.0001 | — | — | — |
| e | ≥1.46+0.19 −0.18 M⊕ |
0.0417+0.0014 −0.0015 |
4.4249 ± 0.0001 | — | — | — |
| b | ≥3.9 ± 0.5 M⊕ | 0.0683+0.0022 −0.0024 |
9.2619 ± 0.0005 | 0.14 ± 0.06 | — | — |
| c | ≥6.5+1.0 −0.9 M⊕ |
0.121+0.004 −0.005 |
21.784 ± 0.004 | 0.17 ± 0.06 | — | — |
| d | ≥6.1 ± 1.4 M⊕ | 0.212+0.007 −0.008 |
50.77 ± 0.05 | 0.25+0.20 −0.15[5] |
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