リンウーロン

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リンウーロン学名Lingwulong、霊武龍)は、中国寧夏回族自治区銀川市霊武市に位置するジュラ紀前期または中期にあたる延安層から産出した、ディクラエオサウルス科に属する竜脚下目恐竜。模式種はリンウーロン・シェンキ(霊武龍神奇)であり、複数の断片骨格から知られる。これまでに発見された新竜脚類では最初期のもので、東アジアで唯一明確にディプロドクス上科に分類される属である。正確な時代は不明であるが、トアルシアン後期からバッジョシアンに生息し、中央値は1億7400万年前と推定されている[1]

リンウーロン・シェンキの骨格復元図と骨格の例

2004年に羊飼いが恐竜の骨を発見して地方行政官に知らせた。2005年の春に恐竜の専門家である徐星の目に留まり、調査隊が派遣されることとなった。寧夏回族自治区霊武市付近の複数の発掘現場が調査され、約7 - 10個体分の竜脚下目の化石が発見された[1]

2018年に徐星らは模式種リンウーロン・シェンキを命名・記載した。属名は Lingwu (霊武)への言及と普通話で「龍」を意味する long の組み合わせに由来する。種小名は普通話で「驚くべき」という意味を持ち、これまで東アジアでは発見されなかったディクラエオサウルス科の属がこの地域で発見されたことを反映する[1]

ホロタイプ標本 LM V001a は延安層のトアルシアンからバッジョシアンにあたる層から発見され、ごく大まかに言うと1億7400万年前のものである。この標本は本来の位置で発見された一連の歯骨の歯がついた頭骨の後方部分からなり、霊武博物館が所蔵する。パラタイプ標本 LGP V001b は頭骨を欠く断片的な骨格である。後方の脊椎仙椎腰椎・第1尾椎ならびに右後肢の骨格要素からなる。パラタイプ標本とホロタイプ標本は同一個体のものである可能性もある。パラタイプ標本は霊武ジオパークに展示されている[1]

本種に割り当てられている標本は複数存在する。IVPP V23704 は歯骨の29個の一連の歯である。LGP V002 は脊椎と尾椎・肩帯・前肢・骨盤を含む断片的な骨格である。LGP V003 は脊椎・仙椎・第1および第2尾椎・両腸骨を含むを含む部分的な骨格である。LGP V004 は小型個体の前方の頚椎・先方の脊椎・右の脛骨から構成される。LGP V005 は仙椎・骨盤・25個の前部および中部の一連の尾椎からなる。LGP V006 は頚椎・肩帯・前肢を含む。他にも発掘現場から出土した繋がっていない数多くの骨がリンウーロン・シェンキに割り当てられている[1]

記載

リンウーロン・シェンキとヒトの大きさ比較

リンウーロンの化石は個体発生の段階が異なる7 - 10個体のもので、頭骨も発見されている。全体として、ほぼ全身の骨格が得られている[1]

リンウーロンを他のディプロドクス上科から区別する固有派生形質には以下に挙げる特徴がある[1]

  • 眼窩領域の上縁に沿って存在する複雑な装飾
  • 関節表面が横に広い後頭顆
  • 最上部に半円状の偽小関節面が存在するわずかに捻じれた乳状突起のついた前方脊椎

頚椎の乳状突起の形態といった形質は、派生的なディクラエオサウルス科の状態と flagellicaudata に広がる祖先的状態の中間型に見える。背側から見て正方形の鼻先を持つ大半のディプロドクス上科とは異なり、リンウーロンの鼻先はU字型だった[1]

分類

古生物地理学

出典

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