不謹慎な殿方

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製作年1740年ごろ
寸法60 cm × 50 cm (24 in × 20 in)
『不謹慎な殿方』
イタリア語: Il gentiluomo indiscreto
英語: The Indiscreet Gentleman
作者ピエトロ・ロンギ
製作年1740年ごろ
種類キャンバス上に油彩
寸法60 cm × 50 cm (24 in × 20 in)
所蔵国立西洋美術館東京

不謹慎な殿方』(ふきんしんなとのがた、: Il gentiluomo indiscreto, : The Indiscreet Gentleman)は、18世紀のイタリアヴェネツィア派の画家ピエトロ・ロンギが1740年ごろ、キャンバス上に油彩で制作した風俗画である。1999年に購入されて以来[1]東京国立西洋美術館に所蔵されている[1][2]

ピエトロ・ロンギ (本名ピエトロ・ファルカ) は、18世紀ヴェネツィアの日常生活や風俗の場面を主に描いた画家である[1][2]。彼は、表面的であると同時に因習を重んじたロココ時代を敏感に観察して絵画に表現した。高い視点によって覗き見るように鑑賞者を誘う[3]が、老若男女、身分の貴賤を問わず、いつも人間に優しい眼差しを向けている[1]

ジュゼッペ・マリア・クレスピ『蚤を取る女』 (1720年代)、ルーヴル美術館パリ

本作は以前、『蚤取り』として知られていた。中央の女性の姿を見ると、ジュゼッペ・マリア・クレスピの『蚤を取る女』 (ルーヴル美術館パリ)[4]など当時のほかの作例に見られるように、取りの様子を想起させる。しかし、彼女の姿を見ていると、自然と鑑賞者の視線はその胸元に向けられることになり、画中の紳士と同じ視線をたどることとなる。女性の背後左側にいる女中が笑みを浮かべつつ、紳士の行儀の悪さをたしなめている[1][2]

この絵画が主題としているのは、身支度を整えている女性の姿を衝立の影から覗き見る紳士の行儀の悪さであると一般的に考えられている。その一方で、胸元に隠している秘密の恋文をこっそり読み直そうとしている女性の様子を紳士が覗き見しているとも考えられる[2]。こうした恋の鞘当て (三角関係) は、当時のオペラなどの主題でもある。当時のヴェネツィアの批評家、劇作家であったガスパール・ゴッツィ英語版によれば、ジョヴァンニ・バッティスタ・ティエポロが歴史上の偉人たちの集いを描く一方、ロンギは「舞踏会、恋の鞘当て、音楽の手習い」を見せてくれるという。ロンギは、ゴッツィやカルロ・ゴルドーニらの文学的傾向にも合致した日常生活の倫理と物語性に鋭い視線を向けた画家でもあった[2]

脚注

参考文献

外部リンク

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