歯を抜く男 (ロンギの絵画)
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| イタリア語: Il cavadenti 英語: The Tooth Puller | |
| 作者 | ピエトロ・ロンギ |
|---|---|
| 製作年 | 1742-1756年 |
| 種類 | キャンバス上に油彩 |
| 寸法 | 50 cm × 62 cm (20 in × 24 in) |
| 所蔵 | ブレラ美術館、ミラノ |
『歯を抜く男』(はをぬくおとこ、伊: Il cavadenti, 英: The Tooth Puller)は、18世紀のイタリア・ヴェネツィア派の画家ピエトロ・ロンギが1742-1756年にキャンバス上に油彩で制作した風俗画である。画面最前景左端の椅子の下に画家の署名が記されている[1]。1911年に購入されて以来[2]、ミラノのブレラ美術館に所蔵されている[1][2][3]。
ピエトロ・ロンギ (本名ピエトロ・ファルカ) は、18世紀ヴェネツィアの日常生活や風俗の場面を主に描いた画家である[1][4][5]。彼は、表面的であると同時に因習を重んじたロココ時代を敏感に観察して絵画に表現した。高い視点によって覗き見るように鑑賞者を誘う[6]が、老若男女、身分の貴賤を問わず、いつも人間に優しい眼差しを向けている[4]。
ロンギは、18世紀のヴェネツィア派から主に影響を受けているが、ジュゼッペ・マリア・クレスピを通してボローニャ派、そしてウィリアム・ホガースを通してイギリス絵画からも触発されている。その透明な色彩から1740年代の作と考えられる本作は、ジャコモ・チェルティの作品と関連づけられる風俗画である[3]。
ロンギの最も人気のある作品の1つである本作の場面は、ドゥカーレ宮殿前のポルチコに設定されている。柱の上の銘文には、ピエトロ・グリマーニが現職のドージェであること、アントニオ・ポーリ (Antonio Poli) がサンタ・マルゲリータ教会教区司祭として選出されたこと (1746年の出来事) が記されている[3]。
画面上部中央に立っている男は、今まさに抜いたばかりの歯を誇らしげに見せている。男の足元に座って、口にハンカチを当てているのは、歯を抜かれた少年である。通り過ぎていく人々は、頭巾の付いた外套、仮面という伝統的なヴェネツィアの装束を身に着けている。前景左側の子供たちは立っている男の左わきにいるサルに餌をやっている一方、少年たちの手前にいる小人の女性は、悪運を追い払う2本の指を上げる仕草をしている[3]。