新井素子

日本の作家 From Wikipedia, the free encyclopedia

新井 素子(あらい もとこ、1960年昭和35年〉8月8日[1] - )は、日本小説家

ペンネーム 新井 素子
生誕 (1960-08-08) 1960年8月8日(66歳)
日本の旗 日本東京都練馬区
職業 小説家
言語 日本語
概要 新井 素子(あらい もとこ), ペンネーム ...
新井 素子
(あらい もとこ)
ペンネーム 新井 素子
生誕 (1960-08-08) 1960年8月8日(66歳)
日本の旗 日本東京都練馬区
職業 小説家
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
教育 文学士
最終学歴 立教大学文学部ドイツ文学科
活動期間 1977年 -
ジャンル SFライトノベル
代表作星へ行く船
グリーン・レクイエム
『ネプチューン』
扉を開けて
『ひとめあなたに…』
『……絶句』
おしまいの日
チグリスとユーフラテス』など
主な受賞歴 星雲賞日本短編部門(1981年・1982年)
日本SF大賞(1999年)
デビュー作 『あたしの中の……』
配偶者 手嶋政明(1985年 - )
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ライトノベル作家の草分け的存在として知られている(久美沙織による解説(#外部リンク)を参照)。夫は、書評や文庫解説などを手がけている手嶋政明。結婚後の本名は手嶋素子[2]日本SF作家クラブ元会長。日本推理作家協会会員。

略歴

東京都練馬区生まれ[1]。両祖父、両親が共に講談社に勤めており、実家には常に大量の本があったため、幼い頃から多くの本に接して育った。

1977年東京都立井草高等学校2年生のときに、第1回奇想天外SF新人賞に応募した『あたしの中の……』が佳作入選した[3]。審査員の星新一が絶賛し最優秀作に推したが、小松左京筒井康隆らが目新しい文体に違和感を覚え反対したため佳作となった。星は入選決定後に、新井素子の父が東京大学農学部での同級生だったことを知った。また、新井も星のファンであり、初めて読んだSFが星の『妖精配給会社』であった(星の著書「未来いそっぷ」の解説文も書いている)。

高校2年生という若さでの受賞及びデビューは文学界にも衝撃を与え、『ふぁんろーど』の特集などで「SF界のプリンセス」と称された。北野勇作久美沙織ら同世代の作家に強い影響を与えたといわれている。

立教大学文学部ドイツ文学科に在籍しながら作家活動を続け、1981年グリーン・レクイエム』で第12回星雲賞日本短編部門を受賞[3]1982年『ネプチューン』で第13回星雲賞日本短編部門を受賞した[3]1999年には『チグリスとユーフラテス』で第20回日本SF大賞を受賞した[3]

2003年ごろから夫とともに囲碁をはじめ[4][注釈 1]日本棋院囲碁大使をつとめる[6]。2009年から2011年まで日本SF作家クラブ会長。

文体と作品傾向

デビューがSF誌『奇想天外』だったこともあり、しばらくはSFを中心に執筆していたが、1980年には高校生向け雑誌『高一コース』誌上で『星へ行く船』を連載した。また集英社文庫コバルトシリーズ(コバルト文庫)から『いつか猫になる日まで』を上梓するなど、活動の場をジュニア小説へも広げた。

同時代の口語表現を積極的に取り入れ、一段落を「が。」の2文字で終わらせて改行するなど規範を大きく逸脱した文体を高橋源一郎は『ラカンのぬいぐるみ』で「新口語文」と評価した。当時の口語表現を文体に反映した端的な例として、一人称「あたし」、二人称「おたく」という砕けた人称代名詞を多用したことなどが挙げられる。

デビュー直後の『毎日新聞』インタビューで「マンガ『ルパン三世』の活字版を書きたかったんです」と述べたことから、当初その文体は漫画やアニメとの関係で論じられることが多かったが、この発言自体は記事を書いた記者の曲解によって発生したもので、本人の発言意図と乖離したものであることが判明している[7]。その後の本人の発言では、アニメや漫画の影響下で出来上がった文体でないことが語られている。本人によれば、影響を受けたのは小林信彦の、女の子の主人公の一人称口語文体の小説『オヨヨ島の冒険』であり、自分の文体を作ろうと思い立った中学1年生の時、『オヨヨシリーズ』を読んで感じた「会話の妙」と「間」を手本としている[8]

新しい世代の言語感覚による「文章で書いた漫画」であると指摘されており[要出典]、後の作家に対する影響力は無視できない[9]。新井素子の文体は後のライトノベル文体に少なからず影響を与え、元祖的もしくは雛形的存在と称されることもある。

作品傾向としては、20代前半までは同年代の女性を主人公とするSF小説が主だった。25歳で結婚した後は、自らの結婚体験を元にした『結婚物語』などのコメディや、『おしまいの日』などのサイコホラー小説のような新たなジャンルにも挑戦した。また、自身の不妊体験を下敷きにしたかのような「産むということ」や「不妊ということ」「女性というもの」について独特の視点に基づいた小説を発表するなど、執筆活動の幅を拡げていった。そして、それらの文体はジャンルや読者層に合わせ、デビュー当時のものとは大きく変えている。

身近に起こった出来事を明るく軽妙に綴るエッセイでも知られる。

ぬいぐるみ

新井素子は、ぬいぐるみ好きとしても知られ、4000体以上のぬいぐるみとともに生活している[10][11]。「ぬいぐるみは呼吸も新陳代謝もしないが、ぬいぐるみパワーとでも呼ぶべき未知のものによって生きており、一種の精神生命体である」と常々主張している[要出典]。死後の処理については子がないので夫婦亡き後には姪か甥に引き継いでもらうしかないとしている[3]

ぬいぐるみ関連の著書として次のようなものがある。

『わにわに物語』『わにわに物語II』
白いワニのぬいぐるみ「わにわに」が語ったエッセイを新井素子が口述筆記したとされるもの。 ISBN 4-06-263022-2, ISBN 4-06-263371-X
『くますけと一緒に』
「ぬいぐるみホラー」を目指して書かれたとされる小説。両親を亡くしぬいぐるみと話す少女の、ぬいぐるみ「くますけ」との交流や内面を描く。 ISBN 4-19-905077-9
『ぬいぐるみさんとの暮らし方』(グレン・ネイプ著)
ぬいぐるみの生態や接し方について述べた本を新井素子が邦訳したもの(共訳:土屋裕)。ISBN 4-10-522001-2
『テディベアに会えた日』
テディベアの写真集に新井素子が短い物語を付けたもの。 ISBN 4-537-02437-2

1995年、第34回日本SF大会「HAMANACON」において、「一緒に来ていたぬいさんの”たこくん”」とともに、暗黒星雲賞ゲスト部門を受賞。

著作

小説

エッセイ

対談集

  • 『ネバーランド・パーティ 新井素子と15人の漫画家』 新書館、1985年9月 ISBN 4-403-22025-8
  • 『新井素子のサイエンス・オデッセイ』 新潮文庫、1985年10月 ISBN 4-10-142601-5
  • 『新井素子の?(ハテナ)教室』 徳間書店、1987年9月 ISBN 4-19-173520-9
  • 『新井素子の?(ハテナ)教室 2』 徳間書店、1988年1月 000001900066
  • 『ネリマ大好き』 徳間書店、1992年2月 ISBN 4-19-124768-9

その他

  • 『ぬいぐるみさんとの暮らし方』 グレン・ネイプ著、新潮社、1989年11月 翻訳書(土屋裕との共訳)
  • 『季節のお話』 徳間書店、1990年12月 ISBN 4-19-124411-6 / ブッキング、2005年 絵本(絵:古川タク
  • 『テディベアに会えた日』 日本文芸社、1994年11月 写真と文(撮影:角田正治)

単著未収録作品

アンソロジー

「」内が新井の作品

他メディアへの展開

漫画

  • 『週に一度のお食事を』 漫画:森脇真末味(1980年)
  • 『二分割幽霊綺譚』 漫画:くりた陸(未単行本化)
  • 『影絵の街にて』 漫画:田村すみよ(1983年)
  • 『ずれ』 漫画:南ちあき(1984年)
  • 『大きな壁の中と外』 漫画:木住野七生(1984年)
  • グリーン・レクイエム』 漫画:文月今日子(講談社、1984年)、春名里日(講談社、2003年)
  • 扉を開けて』 漫画:亜藤潤子白泉社、1986年)
  • 星へ行く船』 漫画:よしまさこ(「星へ行く船」「雨の降る星 遠い夢」漫画化。週刊マーガレットにて連載、白泉社、1988年)
  • 『ヘレテクの穴』漫画:沖田✕華(「二分割幽霊綺譚」漫画化。幻冬舎、3巻、1巻2023年、2巻2024年、3巻2024年)

テレビドラマ

ラジオドラマ

映画

オリジナルビデオ

  • 『あなたにここにいて欲しい』(1992年、監督:小中和哉、出演:高橋かおりほか)[15]

アニメ

新井素子を題材にした作品

出演

  • お茶の子博士のHORROR THEATER 第14怪「TERROR T.V.」 - テレビ番組『もんもんドラエティ』の番組内コーナー。手塚眞が監督した短編ホラー映画を放映するコーナーであり、1982年1月28日放映回の「TERROR T.V.」では新井素子が出演している。『お茶の子博士のHORROR THEATER 〜TV「もんもんドラエティ」より〜』(2002年12月、ポニーキャニオン)としてDVD販売された際には「テレビの中の殺人者」と改題[17]
  • ジュニア大全科 - NHK教育テレビジョン。1982年11月22日から同年11月26日まで全5回で「100年前のSF」をテーマとした際に出演した[18]
  • 星くず兄弟の伝説 - 1985年公開の日本映画。プレゼンター役として出演。
  • グリーン・レクイエム - 1985年製作、1988年公開の日本映画。通行人としてカメオ出演
  • ぼくらの愛した二十面相 - 1997年9月27日上演の文士劇[19]
  • 世界SF作家会議(フジテレビ)
  • その他これは実現には至らなかった(今日でいう妄想)作品であるが、DAICON FILMが企画した特撮パロディー映画『愛國戦隊大日本』の第14話のシナリオ、「重千代じいさんを守れ!!日本の長寿は世界一!!」に、当時長寿世界一の記録保持者だった泉の孫娘の本人役という形で出演したことになっていた[21]
  • 魔改造の夜 第7弾(NHK
    • 第4回「パンダちゃん大玉転がし」2023年7月27日放送 矢野武伊集院光長藤圭介とともに出演[22]
    • 第5回「洗濯物干しロープ25m走」2023年8月31日放送 矢野武、伊集院光、長藤圭介とともに出演[23]
  • ネコメンタリー 猫も、杓子も。「新井素子とこすみ」(NHK)2025年1月12日放送[24]

脚注

関連項目

外部リンク

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