亜鉛欠乏症 (植物)
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花菜類

外観上の症状には以下が含まれる[1]。いずれの症状も、まず上位葉(新葉)に現れたのちに下位葉に及ぶ[2]。
- クロロシス - 葉、ときに葉脈のみの黄化。柑橘類ではこれをトラ斑と呼ぶ[2]。いくつかの種では若い葉が最も強く発症する[3]。そのほかの種では古い葉と若い葉の両方でクロロシスとなる[4]。
- 壊死班 - クロロシスとなった組織が死に、褐色の小さな斑点が葉柄や葉脈間に発生する。この壊死班は、トマトやキュウリなどの野菜類に特に多い[2]。ときに、褐色斑点は顕著に現れずに、代わりに下位葉でクロロシスが生じる場合もある。
- 葉の褐変 - クロロシスとなった面積の色が茶色となる。
- ロゼット化(蔟葉) - 亜鉛欠乏症の双子葉植物はときに茎が短くなり、多くの葉が茎で集合体を形成する。このとき、葉身や節間の伸長が抑制されて葉は横に広がり、小さくなる[2]。特に上位葉は矮小となる。亜鉛不足になると植物体内で植物成長ホルモンのオーキシンとジベレリンが分解されることと関係があると考えられている[5]。
- 発育不全 - 生育、もしくは茎の伸長の低下により植物体が小さくなる。
- 葉の矮小化 - ときにクロロシス、壊死班、あるいは褐変も伴う。
- 葉の奇形 - 葉が細長くなる、もしくは葉縁が波形となる。
- トマト
- 上位葉の葉脈に沿って黄化症状が現れる。症状が進むと褐変する。生育は悪くなる。なお、健全葉の亜鉛濃度はおおむね20-50ppmである[6]。
- メロン
- まず、下位葉の葉縁部から軽い黄化症状が現れ、速やかに葉脈間に及ぶ。症状の進行に伴い葉縁部は壊死斑に変化し、葉脈間は退職して葉脈だけで緑が鮮明に残る。マンガン欠乏症に比べて葉脈間の退色は顕著であり、葉の表裏で症状の鮮明さに差は無い。黄化症状が中位葉に現れた場合、最初は症状が軽いが速やかに斑点状の壊死斑へと変化する[7]。
- 生育初期の亜鉛欠乏は上中位葉に白化症状をもたらす。上位葉では葉身の中央部で帯状に表皮が剥離し、白色斑となる。白色班の中心部は破れる。中位葉では白化は葉身基部側の葉縁部で現れる。一部の中位葉は主脈(中肋)部分を残して裂ける。やがて中下位葉の葉脈間には不規則な赤褐色斑点が現れる。生育中期以降の亜鉛欠乏では、生育初期の欠乏で見られる上位葉の白色化症状は観察されないが、中下位葉には初期段階で赤褐色斑点が現れる。さらに欠乏が続くと、中下位葉には葉先縁枯れ症状が現れ、葉中のリン濃度の上昇とカリウム濃度の低下が起きる。亜鉛欠乏の雌穂は穂長が短く、穂先が細く、著しい先端不稔が見られる。ときに穂柄側にも列状の着粒不良が見られる場合がある[8]。
