佐藤和夫 (哲学者)
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人物
東京大学1年生の後期から駒場(教養学部)自治会の常任委員を務め、1968年1月の佐世保エンタープライズ事件に参加した。この頃、民青系と中核系の両方に深い関わりをもっていたという。1968年11月に革マル派に木材と鉄パイプで殴られて重傷を負い、学生運動から学問の道に移った。当初は美学を志望していたが、美学の教員と合わなかったため哲学を選んだという。修士課程に入った後、東京唯物論研究会(東京唯研)や全国若手哲学研究者ゼミナール(現・哲学若手研究者フォーラム)を通じて後藤道夫、吉田傑俊、吉田千秋、石井伸男らとつながりを持ち、東京唯研の年上の世代の古在由重、芝田進午、島田豊の3人と親交を持ったことから、東京唯研の若手の改革派と「スターリンは問題だと本気で思った少し上の世代の人たち」の両グループが中心となった1978年の唯物論研究協会(全国唯研)の創立に参加した。1979年12月のソ連のアフガニスタン侵入で社会主義に幻滅し、 1982年か1983年くらいにハンナ・アーレントの『精神の生活』を読んだことが転機となり、アーレントの研究をするようになった[2]。
著書
単著
- 『くらしのなかの民主主義』(部落問題研究所、1990年)
- 『性のユマニスム――エロスと結婚のゆくえをさぐる』(はるか書房、1992年)
- 『女たちの近代批判――家族・性・友愛』(青木書店[シリーズ「現代批判の哲学」]、2001年)
- 『男と女の友人主義宣言――恋愛・家族至上主義を超えて』(はるか書房[Haruka selection]、2004年)
- 『仕事のくだらなさとの戦い』(大月書店[Somo-somo sosyo]、2005年)
- 『「政治」の危機とアーレント――『人間の条件』と全体主義の時代』(大月書店、2017年)
- 『「政治」のこれからとアーレント――分断を克服する「話し合い」の可能性』(花伝社、発売:共栄書房、2022年)
共著
- 『現代のための哲学 3 文化』(吉田千秋、田平暢志、吉田傑俊共著、青木書店、1982年)
- 『市民社会の哲学と現代』(尾関周二、清真人、渋谷治美、岩尾龍太郎、平子友長共著、青木書店[青木教養選書]、1984年)
- 『生命の倫理を問う』(伊坂青司、竹内章郎共著、大月書店、1988年)
編著
- 『転形期の思想――古在由重記念論文集』(小川晴久、吉田傑俊共編著、梓出版社、1991年)
- 『ラディカルに哲学する(全5巻)』(尾関周二、後藤道夫共編、大月書店、1994-1995年)
- 『ラディカルに哲学する 1 考える営みの再生』(責任編集、大月書店、1994年)
- 『ラディカルに哲学する 2 「近代」を問いなおす』(責任編集、大月書店、1994年)
- 『カール・マルクスと西欧政治思想の伝統』(ハンナ・アーレント[著]、編 、アーレント研究会訳、大月書店、2002年)
- 『アーレントとマルクス』(吉田傑俊、尾関周二共編、大月書店、2003年)
- 『生きる意味と生活を問い直す――非暴力を生きる哲学』(豊泉周治、高山智樹共編、青木書店[シリーズ「哲学から未来をひらく」]、2009年)
- 『哲学中辞典』(尾関周二、後藤道夫、古茂田宏、中村行秀、吉田傑俊、渡辺憲正共編、知泉書館、2016年)
- 『わがままに生きる哲学――ソクラテスたちの人生相談』(多世代文化工房著、藤谷秀、渡部純共責任編集、はるか書房、2016年)
訳書
- ハンナ・アーレント『精神の生活 第1部 思考』(岩波書店、1994年)
- ハンナ・アーレント『精神の生活 第2部 意志』(岩波書店、1994年)
- ジャクリーヌ・ベルント『マンガの国ニッポン――日本の大衆文化・視覚文化の可能性』(水野邦彦共訳、花伝社、発売:共栄書房、1994年、新装版2007年)
- フランソワ・プーラン・ド・ラ・バール『両性平等論』(古茂田宏、今野佳代子、佐々木能章、仲島陽一共訳、法政大学出版局[叢書・ウニベルシタス]、1996年)
- ハンナ・アーレント[著]、ウルズラ・ルッツ編『政治とは何か』(岩波書店、2004年)
- ジェームズ・ギリガン『男が暴力をふるうのはなぜか――そのメカニズムと予防』(大月書店、2011年)