冷却

From Wikipedia, the free encyclopedia

冷却(れいきゃく)とは物体からを奪うことにより温度を下げ、その奪った熱を(最終的には[1])別の場所へと放出する過程をいう。理工学分野(低温物理学、低温工学など)においては、作業物質等を用いて他の物質(実験試料など)の温度を下げることを冷凍(refrigeration)と呼び、作業物質や物理系自らの温度を下げることを冷却(cooling)と呼んで区別する。

周囲よりも熱いものを冷却する場合、空冷水冷を用いるのが簡単である。しかし、環境よりも低い温度を得るのは、加熱と比較するとそれほど簡単ではない。たとえばを加熱して沸騰させることは、先史時代から(つまり文字で記録が行われるようになるより前から)行われてきたと考えられるが、水を冷却してを得ることが出来たのは1748年スコットランドグラスゴー大学ウィリアム・カレンによって、エチルエーテルを低圧容器に入れることで起こる低温沸騰を利用した実験で、少量の氷を作り出すことに成功したのが、世界で初めてとされている。さらに、カレンは1755年には水の蒸発熱を利用することで氷を作成することに成功している。

冷却方法の開発

1810年になると、それまでの低温物理学の発達により、スコットランドのジョン・リズリー蒸気圧縮機により一旦、冷媒を圧縮して気体液化・低温化させ、その気化熱を利用して水を氷にする蒸気圧縮型冷蔵庫を試作した。(→蒸気圧縮冷凍機

1820年マイケル・ファラデーにより吸収冷却の原理が発明され、その後、アンモニアを利用した吸収型冷蔵庫が試作されている。(→吸収式冷凍機

1821年にはトーマス・ゼーベックにより、接触させた物体の温度差によって電圧が発生する現象を発見し「ゼーベック効果」と名づけられた。1834年にその逆方向で、電流によって温度勾配を作り出す現象がジャン=シャルル・ペルティエにより発見され「ペルティエ効果」と名づけられた。ペルティエ効果により、電気によって直接冷蔵庫を作成できる(実用上は、ヒートポンプ方式に比べ効率が悪く、特に電流自身による発熱があることから、市販家電製品としては歴史的にもほとんど無い)。

冷却の限界

そもそも「温度」の定義が一筋縄ではないので、単に「冷却の限界」と言っても話は単純ではない。一般的には、分子の運動などといった温度の定義から導き出される、その運動が全く無い時の温度である絶対零度が限界である。通常の冷却手段、例えば液体ヘリウム冷凍機などでは、その媒体で可能な温度までしか下げられない。レーザー冷却などは、単分子の運動を絶対零度の近くまで[2]抑え込む技術である。

ありがちな誤解に関して

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI