夕ぐれ族

1980年代に存在した売春斡旋組織、それを題材とした日本の映画作品 From Wikipedia, the free encyclopedia

夕ぐれ族(ゆうぐれぞく)は、実在した売春斡旋組織の名称[1]、および1984年に公開された日本映画。経営は七曜企画という会社だった[1]

愛人バンク

1982年(昭和57年)1月に筒見待子と称した女性が[2]愛人を持ちたい男性と、お金を得たい女性とを仲介し愛人契約させるため、都内に会員制の愛人バンク「夕ぐれ族」を設立。筒見は、『笑っていいとも!』(フジテレビ)や『トゥナイト』(テレビ朝日)などに数回出演すると、爆発的に注目され[2]、有名女子大卒のお嬢様社長として一躍マスコミの寵児となった[2]。この年、松田聖子が歌った『渚のバルコニー』が大ヒットしたこともあり、「風俗界の松田聖子」と持て囃された筒見は、テレビ番組に出演する時、胸に「夕暮れ族」と事務所の電話番号が大きくプリントされたTシャツを着た[2]。取材には、そのTシャツ姿で事務所の電話番号掲載を条件に、そのシステムを臆面もなく説明[2]。男性20万円、女性の平均5万円の入会金だけでも5億円を超える利益を上げたと報じられた[2]

入会案内書には、夕ぐれ族は大まかに言えば結婚相談所と同じシステムです。ただし、その目的は、中高年男性と若い女性と橋渡しすること。わが国で初の会員制登録機関・愛人バンクです。と謳い[2]、どのような交際内容であっても、不特定多数とではなく、あくまでも特定の相手と交際するのですから、売春ではありません。と記されていた[2]。当時、筒見は「会員は男女合わせて2000人以上」「女性会員の多くが女子大生OL看護婦」と話していたが、実態は“女子大生が主戦力である売春クラブ”であったため社会問題となった。経営する七曜企画は舞台などにも出資し[1]レオナルド熊が約600万円の出資を受け[1]、「劇団七曜日」を立ち上げた[1]

1983年(昭和58年)7月に出版した自著で筒見は、東京・港区生まれ。家族は、一部上場のある商社で役員をする父と平凡な母、絵画教室をやっている兄の4人。学校は小学校から大学までの一貫教育キリスト教系の女学校。専攻は文学部国文科と自らの生い立ちを語っていた[2]。しかし実際は、東京・下町のクリーニング屋の娘で、学校も地元の小中学校を卒業後、私立高校に進むも中退。都立高校定時制2年に編入。卒業した。高校卒業後、彼女は定職に就くことはなく、喫茶店ウェイトレス、弁当屋の店員、病院の事務員、クラブのバニーガールなどを経て、夕ぐれ族を運営する「七曜企画」に電話係のアルバイトとして入っていた[2]

夕ぐれ族が有名になるにつれて、所轄署の警視庁築地署には「愛人バンクは売春組織ではないのか」といった問い合わせが相次ぎ、警視庁は内偵捜査を進めた[2]。そんな時、東京・銀座6丁目のビルにあった事務所に泥棒が入り、現金20万円と会員名簿が盗まれた。その翌日には「会員名簿を3000万円で買い取れ」と要求する脅迫電話が事務所に入った。警察への被害届は出さず、指定された喫茶店に事務員が出向くと、2人の男が現れ、それを事務員が取り押さえ警察に突き出すという事件が起こった[2]。警察は窃盗事件の証拠物件として盗まれた会員名簿を押収し、その会員名簿から数組のカップルを割り出し事情聴取を進めていくと、女性会員たちは複数の男性を紹介され、デートのたびに3万円から5万円の"代償"を貰っていたことが明らかとなった[2]。これによって、1983年12月、筒見と実質的経営者、営業責任者の3名が、売春防止法第6条の売春周旋罪で逮捕され[1][2]、筒見は懲役1年執行猶予3年[3]、実質的経営者は懲役2年執行猶予3年の有罪判決が受けた[2]。しかし、有罪になっても筒見は、懲りることはなかった。その後も「新・夕ぐれ族」や東京・五反田で「筒見待子メイツ」というテレクラなどを始めるが、どれも成功せず終わる[2]。さらに一緒に逮捕された実質的経営者と組んで「スポンサーバンク・筒見待子オフィス」という融資仲介業を立ち上げるが、これはまったくの詐欺で、筒見は裁判で無罪を主張するが、1996年(平成8年)2月、懲役1年6月の実刑判決が下された[3][2]

2008年(平成20年)2月2日放送の『日めくりタイムトラベル・昭和58年』(NHK-BS2)では、筒見の顔にぼかしをかけて「愛人バンク事件」が紹介された。

映画

概要 夕ぐれ族, 監督 ...
夕ぐれ族
監督 曽根中生
脚本 佐伯俊道
音楽 本多俊之
公開 1984年4月20日
言語 日本語
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1984年4月20日にっかつロマンポルノ作品として公開された。映画は実話を題材に性風俗産業の人間模様を描いた。主演の春やすこの濡れ場が話題になった。

キャスト

スタッフ

その他の関連作品

脚注

参考文献

関連項目

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