岩塩ドーム
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岩塩の形成
大規模な岩塩を形成する塩のほとんどは海洋を起源としている。かつて海洋だった場所が閉塞し、さらに河川の流入が絶たれ降雨がなく乾燥化すると、水の蒸発により塩が濃縮されて塩湖や塩類平原となり、やがて土壌が塩に富む岩状となる。稀ではあるが、一回の蒸発で大量の塩を作り出すこともあり、基岩がほぼ100%の岩塩となることもある。地中海では、約5億6000 - 5億3000万年前に地中海の閉塞とそれによる岩塩や石膏の地形が生じたことがわかっている(メッシニアン塩分危機として知られる)。
二次的に、このような地形に洪水など一時的な氾濫の時期とくぼ地にたまった水の蒸発が生じることで形成されることがある。またこの過程を地質学的に長期にわたって繰り返した地質構造もあり、このような例としてトルクメニスタンのGarabogazkölの盆地が知られている。
岩塩層の形成
クラトンやプレートの大規模な地殻の移動や、長期にわたる堆積によって、岩塩が地層内に取り込まれて岩塩層となることがある。一般の岩石は、地下深くで圧力による続成作用や熱による変成を受け、成分変化を起こしたり相転移を起こして密度や結晶構造が変化したりするが、塩の結晶構造は非常に安定しており変成をほとんど受けない。
岩塩ドームの形成
その結果、地下深くへ運ばれた岩塩層は周囲に比べて密度が相対的に低くなる。このため岩塩層は地層中で浮力を生じ、上部の地層に対して鉛直方向へ岩塩層が貫入して丘状、ドーム状の地質構造を生じる。浮力による上昇で形成された貫入地質構造を「ダイアピル」というが、これが岩塩により生じた構造が「岩塩ドーム」と呼ばれる。
地形としては、ドーム状に大きく膨らんだ地形のほか、円柱状のダイアピル、シート(板)など多様な構造が知られている。幅が1 - 10キロメートル、深さがキロメートルにもなった地形も見つかっている。地表に現れた岩塩ドームは塩が帯状に流れて「塩氷河」と呼ばれることがある。


