数理社会学
From Wikipedia, the free encyclopedia
[2]計量経済学に対応する、社会学の一分野であり、一定の数学的な仮定から演繹してモデルを作ったり、調査や実験から得たデータをもとにモデルを検証したり、あるいは経験的なデータから数式で表現できる法則を導くことを目指す手法。フランス革命以降にいちど注目されたが(ボルダの得点式投票法やコンドルセの陪審定理[3]など)批判的に忘却され、1950年代のアメリカで社会学に数学的手法を導入する論文が見られるようになり、1960年代後半からこの分野が再評価され急激に発展し、学術用語としても定着を見た。人口移動、情報の伝達、小集団構造などに関する研究があり、ゲーム理論やマルコフ・マトリックスなどを用いた高度な数学理論も提示されている[4]。合理的選択理論や社会ネットワーク論と結びついて発達している。レイモンド・ブードン(1973)「機会の不平等」では、「高等教育の進学率上昇によって出身階層間の教育機会の平等化が進んでも、世代間での階層移動が生じることによる平等化が進まない」という現象について、数理モデルにより解明して見せたことで脚光を浴びたが[5]、一方で「そもそも論理合理主義にこだわる限り非科学にならざるを得ず、数理社会学者の想定する社会学理論なるものが多くの社会学者の思い描く社会学理論と乖離」するとの批判がある[6]。