日蓮宗大荒行
From Wikipedia, the free encyclopedia

日蓮宗大荒行(にちれんしゅうだいあらぎょう)とは日蓮宗の修行の1つである。
千葉県市川市の法華経寺・遠寿院の2か所が加行所として開かれる[1]。 毎年11月1日から翌年2月10日までの100日間、大荒行堂で僧侶が修行する[2]。世界三大荒行の1つとされる[3]。
荒行僧は午前2時30分に起床し、1日7回の水行を行う[4]。食事は午前・午後とも5時半の1日2回で、基本はおかゆと味噌汁[4]。納豆などの副菜が付く日もある[4]。おかゆは底が見え、10秒で食べ終えてしまう量[5]。就寝は午後11時半で、睡眠時間はおよそ2時間半[4]。睡眠・水行・食事を除いた時間は読経する[4]。声を張り上げ、法華経の如来寿量品第十六を1日に100巻繰り返し唱え続ける[4]。荒行僧の衣装は清浄衣(死に装束)で、足袋は認められておらず裸足で修行する[2]。堂内には暖房が設けられていない[4]。外部の家族や友人と連絡を取ることは許されておらず、テレビや新聞などから情報を得ることもできない[2]。修行僧は寒さと飢えと睡魔(四重苦)に耐え、外界から遮断された環境でひたすら修行する[2]。
この大荒行を成満した僧侶は「修法師」の資格が与えられ、日蓮宗特有の加持祈祷である「秘妙五段修練加持」を行えるようになる[4]。遠寿院ではこの祈祷の作法や伝書などを受け継ぎ、代々の住職は「正伝師」として荒行中の僧侶に伝授口訣する[4]。荒行の回数に応じて初行(祈祷相承)・再行(幣束相承)・参行(大黒相承)・再々行(水神相承)・五行(本尊・伝師相承)・参籠(伝師相承・修法師範)と呼ばれ、それぞれ秘法の伝授を受ける[3]。