月を殺せ
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| 月を殺せ Kill the Moon | |||
|---|---|---|---|
| 『ドクター・フー』のエピソード | |||
| 話数 | シーズン8 第7話 | ||
| 監督 | ポール・ウィルムシャースト | ||
| 脚本 | ピーター・ハーネス | ||
| 制作 | ピーター・ベネット | ||
| 音楽 | マレイ・ゴールド | ||
| 初放送日 | |||
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「月を殺せ」(つきをころせ、原題: "Kill the Moon")は、イギリスのSFドラマ『ドクター・フー』の第8シリーズ第7話。ピーター・ハーネスが脚本、ポール・ウィルムシャーストが監督を担当し、2014年10月4日に BBC One で初放送された。
舞台は2049年。高校教師クララ・オズワルド(演:ジェナ・ルイーズ・コールマン)と女子生徒コートニー・ウッズ(演:エリス・ジョージ)および宇宙飛行士ルドヴィグ(演:ハーマイオニー・ノリス)が、月の下に潜む巨大生物を殺すか否かという切迫した道徳的ジレンマに直面する。月はその生物の卵であり、生物は内部で成長を遂げていた。この生物を解放すれば地球上の人々に何が起こるかは分からないが、一方で生物の命を奪うことが許されるか、という問題に3人は頭を悩ませる。
テレビ評論家のレビューは割れたが、コールマンの演技と、クララと12代目ドクター(演:ピーター・カパルディ)のクライマックスの場面は広く称賛を受けた。本作を称賛し第8シリーズで最高のエピソードだとする批評家がいた一方、科学的な杜撰さと主題内容を批判する批評家もいた。
ドクターはシャトルの中でヨーヨーを使って月の重力を試している。「宇宙の箱舟」(1975年)では同じ方法で4代目ドクターが宇宙ステーションナーヴァの重力を試した[1]。エグゼクティブ・プロデューサーのブライアン・ミンチンによると、カパルディはトム・ベイカーがかつて使ったヨーヨーと似たものをリクエストしていた[2]。また、ドクターがクララに告げた台詞 "Earth isn't my home." は4代目ドクターが「火星のピラミッド」(1975年)で述べた台詞 "The Earth isn't my home, Sarah. I'm a Time Lord. I walk in eternity." に対応している[1]。
「ポンペイ最後の日」(2008年)で10代目ドクターはタイムロードには歴史の固定ポイントと改変可能ポイントが見えると述べており、12代目ドクターも今作で同様の発言をしている。ただし、彼でも結果の見ることのできないグレーゾーンと呼ばれるポイントがあることも述べられている[3]
ドクターはコートニーが "this bloke called Blinovitch" に遭遇するだろうと述べている。これは3代目ドクターの Day of the Daleks(1972年)で最初に言及された Blinovitch Limitation Effect (en) のことを指している[1]。
製作
脚本
本作は元々マット・スミスの演じる11代目ドクター用に執筆された。本作の仮題は "Return to Sarn" であったが、これは視聴者のミスリードが意図されていた。ハーネスに脚本の書き方を説明する際、エグゼクティブ・プロデューサーのスティーヴン・モファットは「前半で徹底的にヒンチクリフをやる」ように伝えた。これは1974年から1977年まで『ドクター・フー』の製作に携わっていたフィリップ・ヒンチクリフに対する言及であり、要するに怖ろしい脚本にすることを求めていた[4]。モファットは脚本について「狂気的で感情的だ」と述べた[5]。ハーネスは本作が番組の大きな転換点になるだろうと述べ、「人々がどのように受け取るかまだ分からない。私は今虚無の中に居て、人々がそれを見るのを待っている。そして何もわからない。どう落ち着くのか私には分かりはしないのだ」と続けた[6]。
撮影
本作の撮影はランサローテ島のTimanfaya国立公園の Volcán del Cuervo (Raven's Volcano[7])周辺で行われた[8]。その場所ではかつて5代目ドクターの Planet of Fire(1984年)の撮影が行われていた[9]。当該ロケ地での「月を殺せ」の撮影は5月12日と13日に行われ[10]、当日は関係者以外の立ち入りが禁じられた[11]。地元メディアは巨大なテントとトレーラーとトイレとバンが置かれていたことを報じた[8]。5月21日にはポート・タルボットの Aberavon Beach で撮影が行われた[12][13][14][15][16][17]。
