月令広義
From Wikipedia, the free encyclopedia
『月令広義』(げつれいこうぎ[1]、正字:月󠄁令廣義)は、中国・明代の官僚で学者でもあった馮応京(ふうおうけい、正字:馮應京)が万暦年間に著した[2][3]、中国の伝統的な年中行事・儀式・しきたりなどを解説した本。24巻首1巻附録1巻。
先秦時代の一年間の行事を理念的な観点から紹介した『礼記・月令篇』を補足するという形式をとる。そのため古書からの引用が多く、古くは六朝・梁代(6世紀中頃)の、すでに原典が失われてしまっている文言小説[4]などからの説話を傍証として多く収録しており、中国の民間伝承を研究する上での貴重な資料となっている。
例えば七夕の「織姫と牽牛の恋愛譚」が、現在知られているストーリーとほぼ同じ型になった最も古い時期を考証できる史料も、本書に引用されている梁代の殷芸(いんうん)が著した『小説(殷芸小説)』のなかの一節[5]であるほか、慣用句「一年の計は元旦にあり」の原典らしきもの[6]や、「花咲か爺」の原典のひとつとされる説話[7]など、今日の日本における身近な慣用句・諺や説話の出典にもなっている。