板垣巴留
From Wikipedia, the free encyclopedia
幼少期より動物を題材としたイラストや絵画を描くことを趣味としていたが[7]、小学生のころより周囲の子供たちの設定上の矛盾を探して楽しむような態度に嫌気が差していたこともあり、イラスト内の動物たちの細かい設定を決めた上で描くようになる[8]。恵介が仕事の都合で家に戻ることが少なかったため、普段は母親や二人の姉と過ごすことが多く[9]、恵介とは仕事休みで帰宅した際に時折世間話や悩み相談をする程度の親子仲であったが、自宅にあった恵介の作品に関しては『ちゃお』などの少女漫画と並行して読み漁っていた[10]。
その後、映画製作を目指して武蔵野美術大学造形学部映像学科(現:造形構想学部映像学科)に進学するも[3]、映画製作の大変さを学生ながらに痛感し、筆記用具や紙類だけで映画に近いものを作ることができる漫画家を志すようになる[11]。大学在学中より、これまで書きためていたイラストをモチーフとして描いた漫画作品を同人誌にまとめて学祭等で販売したときの楽しさが忘れられず、就職活動と並行してプロとして漫画を書くことに挑戦したいという気持ちが強まった[8]。なお、このとき同人誌にまとめた作品には、既にレゴシとハルの原型となるキャラクターが登場しており、後の『BEASTARS』の母体ともいえる作品であった[10]。
当初は、プロを目指すことについて相談を受けた恵介のアドバイスもあって、漫画執筆は大学を卒業し就職して落ち着いたころから本格的に取り組む予定だったが、就職活動に失敗してしまう[10][7]。就職活動の不調とアルバイトでの失敗に悩む日々であったが、上述の同人誌に感銘を受けた恵介が、かつての担当編集者にも同人誌を見せたところ、同人誌を読んだ編集者より恵介を通じて面会を希望する連絡を受ける[10]。その後、実際に秋田書店を訪問し、上記の同人誌を基にした作品のネームを見せたところ、真剣に読み込んだ上で打ち合わせに臨む編集者の姿勢に感銘を受けて、2・3回ほど社内で編集者との打ち合わせを行うようになる[10][8]。3度目の訪問時に新たに持ち込んだネームが編集者から認められたことでようやく掲載が決まり[10][7]、2016年、『週刊少年チャンピオン』(秋田書店)14号(2016年3月3日発売)にて、『BEAST COMPLEX(ビーストコンプレックス)』第1話「ライオンとコウモリ」が掲載され、ようやく漫画家としてデビューする[12]。『BEAST COMPLEX』は4号連続の短期連載であった[12]。同年、『週刊少年チャンピオン』41号(9月8日発売)より、初連載となる『BEASTARS』の連載を開始、同作で複数の受賞を果たす。
顔出しNGを明言しており[13]、公の場に登場する際は『BEASTARS』の登場人物である雌鶏の「レゴム」のかぶり物を被る。第11回マンガ大賞の授賞式においてもこの姿で登壇した[11][14][15]。
『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)2018年9月21日号(2018年9月7日発売)に読み切り短編「白ヒゲとボイン」を掲載する。板垣による「初の人間漫画」ということで、扉ページの煽り文句にも使われている[16]。
恵介との親子関係については、「自身のデビューが親の七光りによるものだ」などと誹謗中傷されることを嫌った板垣当人の意向や、恵介との親子関係によって作品が炎上してしまうリスクを配慮した編集部の方針により長らく非公表とされていたが、『週刊少年チャンピオン』2019年42号(2019年9月19日発売)において「親娘誌上対面!!」と銘打った板垣恵介との対談が掲載されたことで、両者の親子関係が公表された[10]。
『Kiss』(講談社)2019年11月号(2019年9月25日発売)より、自身の家族との思い出などを綴った自伝的内容のショートエッセイ『パルノグラフィティ』の月刊連載を開始し、『コミックDAYS』(2019年11月7日更新)でも毎週第1・2・3木曜日更新で同連載のおっかけ連載が始まった。
2023年9月24日、結婚したことをX(旧Twitter)にて報告した[17]。
2024年5月30日、東京都府中市の「武蔵国 府中大使」に任命された[1](「武蔵国 府中大使」は10年前の2014年に父・恵介も任命されている[18])。また、府中市市制施行70周年を記念した事業の一環として板垣の代表作の一つである「BEASTARS」のレゴシが描かれた原動機付自転車のナンバープレートを製作。2024年8月24日から2025年3月31日まで限定300枚交付する[19]。
『週刊少年チャンピオン』2025年7号(2025年1月16日発売)より、女子高校生とドッグマンを描いた『タイカの理性』の連載を開始[20]。
人物
- マンガ家デビューした頃からパスピエのファンで、好きな曲に「青々」「デ・ジャヴ」「わすれもの」『&DNA』、好きなジャケットに『演出家出演』(通常盤)を挙げている[21]。
- 自身の“原点ソング”として浜田省吾の「J.BOY」、大瀧詠一の「幸せな結末」、レディオヘッドの「Creep」、中島みゆきの「悪女」、シーアの「Chandelier」を挙げている。また、浜田省吾の「J.BOY」は人生のテーマソングといっても過言ではないとし、『BEASTARS』の主人公レゴシのイメージソングとしても選出されている。板垣は浜田省吾の歌詞とレゴシの繋がりについて、「浜田省吾の歌詞は、いつも厄介な女性に恋してて、世の中にイライラしてて、 葛藤してて、声が太くて優しくて、とにかく私の中で理想の主人公を表しています。レゴシには、常に浜省の歌詞のような生き様でいてほしいと思って描いていました」と話している[22][23]。