歴代名画記
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張彦遠は当時興隆しはじめていた溌墨などの逸格の風潮を嘆き、画の六法によった製作規範を尊んで著述に及んだものとされる。画の勧戒主義が色濃く、強引な論述も散見される。また長い年月の間に誤字脱字を招き難解な部分も多い。しかし、画に対する高邁な理想は格調高く、後世に強い影響を与えた。加えて本書以外に伝えられなかった記事・画論が多く文献資料としての価値が高い。
全10巻のうち、前半の3巻までは叙論であり、大中元年(847年)頃に成立したと思われる。冒頭の「画の源流を叙す」は名文で知られ、この画論の基調をなす。次の「画の興廃を叙す」とは本来は一連の文章であったとする説が有力である。「画の六法を論ず」では謝赫から始まる気韻論がその後、どのように発展したのかを伝えている。
後半の4巻以降は大中7年(853年)に増補されたと推定される。この後半では伝説時代から会昌元年(841年)まで歴代の画家370人の小伝や作品が年代順に掲載されている。