相関詞

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相関詞(そうかんし、Tabelvorto)は、エスペラントおよびそこから派生したイド語などのエスペラント諸語に存在する、特定の機能を持つ語群を指す。

特にエスペラントにおいては、疑問 (ki-)、指示 (ti-)、不定 (i-)、全般 (ĉi-)、否定 (neni-) といった概念と、事物 (-o)、ひと・もの (-u)、性質 (-a)、所有 (-es)、場所 (-e)、理由 (-al)、様子 (-el)、時 (-am)、数量 (-om) といった概念を規則的に組み合わせて体系化した45の語群を指す伝統的な文法用語である。これらは代名詞形容詞副詞の一部に相当する。

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エスペラントの相関詞[1][2][3]
疑問
ki- 
指示
ti-
不定
i-
全般
ĉi-
否定
neni-



事物
-o
kiotio ioĉionenio

-n
…何…それ
…そのこと
…何か…すべて…何も~しない
ひと
もの
-u
kiutiuiuĉiuneniuj
…だれ
…どれ
…その人
…(それ)
…だれか
…(どれか)
…全員
…(全部)
…だれ(どれ)も
 ~ない
…どの…その…ある…すべての…どの~も
 ~ない


性質
種類
-a
kiatiaiaĉianenia
…どんな…そんな…ある種の…あらゆる種類の…どんな~も
 ~ない
所有
-es
kiestiesiesĉiesnenies--
…だれの…その人の…だれかの…全員の…だれの~も
 ~ない
場所
-e
kietieieĉienenie
n
…どこで…そこで…どこかで…どこも…どこも~ない
理由
-al
kialtialialĉialnenial-
…なぜ…それゆえに…なぜか…あらゆる理由で…どんな理由も
様子
方法
程度
-el
kieltielielĉielneniel
…どのように
…どれほど
…そのように
…それほど
…なんらかの
方法で
…あらゆる
方法で
…どうやっても
 ~ない

-am
kiamtiamiamĉiamneniam
…いつ…そのとき…いつか
…あるとき
…いつも…いつも~ない
数量
-om
kiomtiomiomĉiomneniom
…どれだけ
…いくつ
…それだけ…いくらか…ありったけ…少しも~ない

疑問詞指示語関係詞として上の表に従った語句が使用される。相関詞を構成するこれらの要素(語頭辞 ki-, ti-, i-, ĉi-, neni- や、語尾辞 -o, -u, -a, -es, -e, -al, -el, -am, -om)は、相関詞を作るためだけのものであり、一般の語根と自由に組み合わせて他の単語を作ることはできない[4]

名詞的な意味を持つ-o、-uで終わるもの」と「形容詞的な意味を持つ-u、-aで終わるもの」に関してはエスペラントの複数語尾「-j」や、対格語尾「-n」などを付けることができる。ただし、後述するように集合的な-oで終わるものに関しては複数語尾「-j」を付けない[5][2]

なお、kioとkiuは以下の点について異なる。

kio

  • 総括的であり、複数語尾がつかない[6]

kiu

  • 個々をさししめし、複数語尾を付けることができる[6]

また、場所をあらわす「-e」で終わる相関詞については方向の対格の意味で「-n」を付けることができる[6]

イド語

イド語では、エスペラントの「相関詞(Tabelvorto)」のような人工的・規則的な体系は採用されなかった。その代わりに、ロマンス諸語の話者にとって理解しやすいとされるラテン語由来の語根が採用されている[7]」しているという。

そのため、エスペラントの相関詞とは形態的な共通点が乏しい[7][8]


脚注

参考文献

関連項目

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