秋田駒ヶ岳
秋田県と岩手県の境界にある火山
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概要
山頂部には2つのカルデラがあり、中南部に位置する南部カルデラと北部に位置する北部カルデラがある[2]。このうち南部カルデラには女岳(めだけ)、小岳(こだけ)、南岳(みなみだけ)の3つの中央火口丘がある[2]。この南部カルデラの北縁に男岳(おだけ、1,623m)や横岳(よこだけ、1,583m)がある[4]。一方、北部カルデラ(北部凹地形)内に片倉岳や男女岳(おなめだけ、女目岳とも書く[4]、1,637m[4])などの複数の小火砕丘の臭い匂いする[2]。

各地の駒ヶ岳と区別するために秋田駒ヶ岳と呼ばれ、地元では「秋田駒(あきたこま)」とも呼ばれる。昔は女人禁制の信仰の山であった。
十和田八幡平国立公園に位置しており[3]、男岳はその特別保護地区となっている[5]。なお、秋田駒ヶ岳の南に隣接して真木真昼県立自然公園がある[3]。
乳頭山(岩手県側では烏帽子岳と呼称)からは山頂が広い野原となっている小白森と大白森を経て八幡平へ繋がっている。尾根が登山道となっており、間には避難小屋も整備されているので縦走に便利である。秋田駒ヶ岳から乳頭山への縦走路から外れたところには千沼ヶ原と呼ばれる大きな湿原がある。
標高が低いため正確な意味では高山帯を持たないが、頂上効果によって広大な偽高山帯が発達している。山頂一帯に咲くヒナザクラやタカネスミレ、コマクサ、エゾツツジなどの数百種類の高山植物群は、1926年(大正15年)2月、「秋田駒ヶ岳高山植物帯」として国の天然記念物に指定された。
地学的知見
火山活動
気象庁の常時観測火山に指定され「噴火警戒レベル」が導入されている。
主な活動史
有史時代の噴火は4回あったとされているが、そのうち前2度の噴火については資料の記述が曖昧で真偽は不明である[9]。具体的な活動記録があるのは1932年噴火と1970-71年噴火である[9]。
- 915年以前 マグマ噴火[10]
- 噴火場所は小岳で火砕物降下[10]。
- 1890年 - 1891年 水蒸気噴火[10]
- 1932年 水蒸気噴火[10]
- 1933年 鳴動、噴気異常等、女岳白煙[10]。
- 1970年9月 - 1971年1月 マグマ噴火[10][14][15] 死傷者や家屋の損壊などは無し。
- 1972年10月 カルデラ壁および女岳で噴気活動活発化し噴気地帯拡大[10]。
- 1976年7月 女岳山頂及びその付近で地中温度が1年前に比べてやや高温化[10]。噴気活動も多少活発[10]。
- 2003年5月 - 6月 山頂部ならびに北西山腹で低周波地震を含む地震群発[10]。
- 2005年 女岳で地熱活動活発化[10]。地温上昇、噴気地拡大、熱消磁[10]。
- 2009年(平成21年)10月27日 噴火警戒レベルが導入された[17]。
- 2011年3月 東北地方太平洋沖地震以降、山頂付近から北側約5km以内の範囲で地震活動が活発化[10]。
伝説
駒ヶ岳は807年(大同2年)に噴火し、田沢湖もそのときに誕生したという伝説が残されている。ただし、駒ヶ岳が807年に噴火した事実は確認されておらず[18][19]、田沢湖カルデラの誕生は100万年以上前のことである[20]。
駒ヶ岳は古くは駒形山と呼ばれ、山頂に駒形神が祀られていた。駒形神のうち最も早く祀られたのは栗駒山の駒形神社である。駒形神は大日如来の化身といわれ、荒ぶる火の山の猛威を鎮めると同時に、農作の神として信仰されていた。近世になると、雄駒峯(おこまね)、駒ヶ根などと呼ばれたりした。江戸時代には五秋山生保寺という修験寺が駒形大明神の別当を代々務めたことが記録に残っている。駒ヶ岳山頂(雄岳)に御室(おむろ)と称して、駒形神を祀る石の祠がいまでも残っている。昔から中をのぞいてはいけないという言い伝えがあった。最高峰は女目岳(男女岳、1637m)で、オナメとは古語で妾のことである。中央部にある男岳が妾を持っているので、本妻の女岳が時々怒って噴火したと言われている[21]。
駒ヶ岳の男岳山頂を錫杖頭(かしら)と言った。この錫杖頭の少し手前に五百羅漢という岩があり、千体仏とも言う。遠くから見ると仏の形に見える。駒ヶ岳と女岳、男岳の間に沼一つあって(阿弥陀沼)幅が50間、長さが130間くらいある。同じ台地のカエル谷地は幅が30間、長さが60~70間ほどある。女岳に沼が6つあり、そのうち1つは6月になっても水が絶えない。50間四方と言う。登山雲が発生する頃、トビよりも少し小さい鳥が出てきて、雲の間を飛び、人を摺り恐れられている。それはその時、東西が暗くなるからである[22]。
観光
山開きは毎年6月1日に行われる。秋田県道127号駒ケ岳線を経由して、その終点八合目が登山口となっている[23]。ただし、県道終点部(八合目)の渋滞緩和と環境保全のため、1995年(平成7年)からマイカー規制が導入されている[23](秋田県道127号駒ケ岳線参照)。そのため規制期間中はアルパこまくさから登山バスが発着している[23]。八合目は日窒の硫黄鉱山跡に建設されている。
西側の新道コースは片倉岳展望台を経由して阿弥陀池(あみだいけ)手前の分岐に出る[23]。ここから男女岳や男岳へのルートが分岐している[23]。なお、阿弥陀池の湖畔には避難小屋が建てられている[23]。男岳から馬場ノ小路(通称ムーミン谷)を経て国見温泉へつながる国見分岐に出る[23]。
東側の焼森コースは焼森につながり、そこから横岳を経由する国見温泉コースにつながって国見分岐で合流している[23]。
乳頭山との間には縦走コースがある[23]。さらに黒湯温泉への黒湯(一本松)コースにつながっている[23](乳頭温泉郷方面)
