えりも町

北海道幌泉郡の町 From Wikipedia, the free encyclopedia

えりも町(えりもちょう)は、北海道中南部、日高振興局管内にある。1町で幌泉郡をなしている。北海道主部における最南端である襟裳岬がある。

概要 えりもちょう えりも町, 国 ...
えりもちょう ウィキデータを編集
えりも町
襟裳岬突端と海上に延びる岩礁

えりも町旗

えりも町章
1959年昭和34年)
1月1日制定
1970年昭和45年)
7月14日制定
日本の旗 日本
地方 北海道地方
都道府県 北海道日高振興局
幌泉郡
市町村コード 01609-8
法人番号 2000020016098 ウィキデータを編集
面積 284.00km2
総人口 3,863[編集]
住民基本台帳人口、2026年6月30日)
人口密度 13.6人/km2
隣接自治体 様似郡様似町広尾郡広尾町
町の木 エゾヤマツツジ
町の花 エリモシャクナゲ
マスコット ウインディーくん
えりも町役場
町長 大西正紀
所在地 058-0292
北海道幌泉郡えりも町字本町206番地
北緯42度00分59秒 東経143度08分54秒
町庁舎位置
外部リンク 公式ウェブサイト

えりも町位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

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町名の由来は、アイヌ語で「エンルム」(岬の意)[1]

林野庁1953年昭和28年)以降、襟裳岬の治山事業を開始した。2001年平成13年)に緑化の取り組みがNHK総合プロジェクトX〜挑戦者たち〜」で放送された。

地理

襟裳岬から望むえりも岬集落と豊似岳
襟裳岬(1977年)。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)(現・地図・空中写真閲覧サービス)の空中写真を基に作成

北海道南部、日高山脈の南端に位置する町。南端部には襟裳岬がある。町の海岸線は約53.8kmに及ぶ[2]。日高山脈周辺、豊似湖周辺、襟裳岬とその周辺から広尾町まで続く沿岸域は日高山脈襟裳十勝国立公園に指定されている。

  • 山:豊似岳 (1,105 m)、観音岳 (932 m)、オキシマップ山 (895 m)、ルチシ山 (754 m)、三枚岳 (1012 m)、二枚岳 (970 m)、一枚岳 (787 m)
  • 河川:猿留川、歌別川(以上二級河川)、ニカンベツ川、アベヤキ川、南武家川、幌泉川、コロップ川、上歌別川、下歌別川、キスケ川、在田川、アアツ川、シトマン川、ガロウ川、牧場の川、咲梅川、丹根内川、登川、チャツナイ川、オニトップ川、ビタタヌンケ川
  • 湖沼:豊似湖、悲恋沼
  • 岬:襟裳岬
  • その他:百人浜

気候

春と夏は濃霧(海霧)が発生しやすいため、8月(最暖月)の平均最高気温が19.9°Cと、富士山頂を除く日本全国の気象官署アメダスでは釧路町知方学と並び最も低い。さらに、観測史上最高気温ですら28.5°C2023年8月27日)と、真夏日はおろか夏日の観測すら稀であり、北海道の中でも特に夏の気温が低い地域のひとつである。一方で、冬は北海道にしては珍しく-10°C以下の気温を一度も観測しない年が多々あることから、北海道の中でも年較差の小さい地域である。このように夏は冷涼で、冬は比較的温和であるため、ケッペンの気候区分では西岸海洋性気候 (Cfb) に属す。また、非常に風の強い地域で、最も風の強い襟裳岬では、風速10 m/s以上の日が平均で年間269.0日ある。

さらに見る えりも岬地域気象観測所(幌泉郡えりも町東洋、標高63m)の気候, 月 ...
えりも岬地域気象観測所(幌泉郡えりも町東洋、標高63m)の気候
1月2月3月4月5月6月7月8月9月10月11月12月
最高気温記録 °C°F 10.1
(50.2)
8.1
(46.6)
11.9
(53.4)
17.3
(63.1)
19.3
(66.7)
22.8
(73)
25.9
(78.6)
28.5
(83.3)
26.2
(79.2)
23.3
(73.9)
18.2
(64.8)
13.6
(56.5)
28.5
(83.3)
平均最高気温 °C°F 0.2
(32.4)
−0.2
(31.6)
2.2
(36)
6.1
(43)
10.1
(50.2)
13.6
(56.5)
17.5
(63.5)
19.9
(67.8)
19.0
(66.2)
14.7
(58.5)
9.3
(48.7)
3.3
(37.9)
9.7
(49.5)
日平均気温 °C°F −1.8
(28.8)
−2.2
(28)
0.1
(32.2)
3.4
(38.1)
7.2
(45)
11.1
(52)
15.2
(59.4)
17.7
(63.9)
16.9
(62.4)
12.5
(54.5)
6.8
(44.2)
1.0
(33.8)
7.4
(45.3)
平均最低気温 °C°F −4.0
(24.8)
−4.3
(24.3)
−1.9
(28.6)
1.3
(34.3)
5.0
(41)
9.0
(48.2)
13.4
(56.1)
15.8
(60.4)
14.9
(58.8)
10.2
(50.4)
4.2
(39.6)
−1.3
(29.7)
5.3
(41.5)
最低気温記録 °C°F −11.7
(10.9)
−12.1
(10.2)
−10.2
(13.6)
−4.8
(23.4)
−0.5
(31.1)
3.4
(38.1)
6.0
(42.8)
10.5
(50.9)
7.6
(45.7)
2.3
(36.1)
−5.1
(22.8)
−11.0
(12.2)
−12.1
(10.2)
降水量 mm (inch) 24.3
(0.957)
16.6
(0.654)
35.9
(1.413)
67.8
(2.669)
99.5
(3.917)
85.9
(3.382)
128.8
(5.071)
129.2
(5.087)
137.8
(5.425)
117.0
(4.606)
85.6
(3.37)
48.7
(1.917)
987.1
(38.862)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 5.8 5.0 6.7 8.4 10.0 8.3 10.6 10.4 10.2 11.0 12.2 9.0 107.5
平均月間日照時間 159.5 175.9 208.1 196.9 183.6 139.3 123.0 127.8 161.4 179.6 135.2 135.1 1,926.2
出典:気象庁(平均値:1991年 - 2020年、極値:1978年 - 現在)[3][4]
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隣接している自治体

沿革

  • 1669年寛文9年):松前藩の藩士、蛎崎蔵人が商場を置く。その後昆布の漁場として栄える。
  • 1880年明治13年):戸長役場が設置される。
  • 1889年(明治22年):襟裳岬灯台が点灯。
  • 1906年(明治39年):戸長役場を廃止し、二級町村制が施行され、幌泉村(ほろいずみむら)役場を設置する。
  • 1959年昭和34年)1月1日幌泉町として町制施行。
  • 1970年(昭和45年)10月1日えりも町と改称する。
  • 1980年(昭和55年):開基100年記念式典が行われる。

地名の変遷

1942年7月1日に幌泉村で字名改正が実施された。その内容は以下のとおりである[5]

さらに見る 新たに画する字, 区域(旧大字:幌泉郡幌泉村大字) ...
字名改正対照表[6]
新たに画する字 区域(旧大字:幌泉郡幌泉村大字) 区域(小字)
近浦 近呼村 近呼、チカヨツプ、阿葭、アエヨシ、アヱヨシ、アヱヨス、アイヨシ、上アイヨシ、ホロムイ、ホロマイ、ポロマイ、ホロナイ、シャコタン、下シャコタン、番屋沢、番屋ノ沢、バンヤノ沢、ツノミ、戸樋、ニカンベツ、トリ井ノ沢、ヒヤトイヲク
笛舞村 ウイコタン、ウエンコタン、ウヱンコタン
笛舞 ウイコタン、ウヱンコタン、ウエンコタン沢、ウヱコタン、樋古丹、フイマイ、ウヱコタン、上フイマイ、笛舞、上フイマ井、下フイマイ、ベイマイ、フイマ井、下フイマ井、アベヤキ、下ブイマイ、ウヱンコタン沢、下笛舞、下フヱマイ、下フイマイ沢、スミヤキコタン、スミヤコタン、カミアベヤキ、下フ井マイ、上フイマイ沢、上フエマイ、フイマイ沢、上フ井マイ、下フヱマイ沢、上ブイマイ沢、上笛舞、ホロナイ、チャツナイ
大和 アベヤキ
幌泉村 アベヤキ、阿部柳、アベヤキ沢、ノツナイ、野津内、ホロイヅミ、サッコツ、サコツ、コンカ子、マタロ、ナンフケ、マタノマ、マタロマ、ナンブケサキ、マタロ澗、ナンブケ、ナンプケ、ナンフケ岬、南部家、コンカネ、コンカ子台、ノチナイ、トリ井ノサワ、南部毛、ナンブケ沢、南部景、ナンフ景、ヤキバノ沢、ホロイツミ沢、ウトベツ、焼場ノ沢、旧ヤキバノ沢、トリイノ沢、フトベツ
幌泉 フヱオマ内、ホロイツミ、ヤキバ道、焼場道、住吉山、沢、ホロイツミ沢、幌泉沢、会所ノ沢、沢町、ホロイズミ、幌泉山、住吉町、会所前、ババフトコロ、会所沢、山ノ上、会所町、ヤムワッカ、幌泉山ノ上、山ノ上沢、シラヌマナイ、シラヌマ内、南部家、ヤキバノ沢、フエヲマナイ、フヱヲマ内、ヤキバノ上、フヱヲマ内、ヤキバノ上、ナンブケ、ヤキバ沢、耳沢、ヤキバサワ、ミミ沢、フヘオマナイ、ミミノ沢、耳ノ沢、フンベオマナイ、ナンフケ、ヤキバ通、キナンベツ、バハフトコロ、ヲバ懐、扇澗
新浜 シラヌマナイ、シンケシナイ、ニキベツ、ヌキプシ、シラヌマ内、白沼内、シンキシナイ、コロップ、新消内、シンケシ、シュンケシナイ、シンケシナイ沢
歌別村 コロップ
歌別 幌泉村 コロップ、キナシベツ
歌別村 コロフ、コロップ、歌別、ハマナカ、ウタベツ、コツフルイ、バンヤノ沢、バンヤマイ、バンヤノ上、ハンヤノ上、モセウシナイ、ムニコロ、ヱントモカ、オクイマウシ、シマウス、ヱントモ、ヲクイマウシ、エントモカ、ウケマシナイ、ヲコトマナイ、シマウシ、滝ノ上、浜中、歌別沢、土人後、休所、小休所、モイワ、毛岩、上ウタベツ、上歌別、チリケンベツ、提灯屋、ウタベツ沢、ウタベツ、シロツミ、チプクシュナイ、タブタシエナイ、チプタウシナイ、チプウシナイ、チブタシナイ、小休所下、下ウタベツ、ヲユワケ、シロシミ、白炭、追分下タ
東洋 ヱントモ、ヱントモカ
歌露村 サカキシ、サカキス、滝ノ上、坂岸、シラリヲマナイ、歌露布、ウタロエントモ、ヱンシマ、ヱントモ、ヤキベツ
油駒村 チカフノコヱ、チカフノコイ、ヤキベツ、ヤンクベツ、ヤギベツ、ヤンケベツ、ヤケンベツ、ヤキベツ沢、オシヨロスケ、ラシ、ラショロスケ、ヲンヨロシケ、ラブラコマ、油駒、油駒沢、アフラコマ、ベンザイトマリ、ベンサイトマリ、チヱマトマリ、ヱヽハス、サハスケ、サバスケツロシ
小越村 ヱリモ
襟裳 エリモ、襟裳、ヲロシ、フララムヱ、シャベウタ、シヤマンベウタ、シヤマンベ、フララムイサマベウタ、小越、シヤマンヘツ、山ノ上、ハンヤマイ、バンヤマイ、苫別、ヲロシ沢、ヲクイマウシ、ニヨムイ、ニウムイ、ニヨムエ、シマウン、ラクマウシ、ヲクイマウス、奥今牛、シマウス、ヒマウシ、嶋牛、ヲリベツ、トマベツ、折別、苫別沢、ヌカリヤチ、ヌカリヤツ、トマヘツ、トマヘツ沢
庶野 トマベツ、トマヘツ、苫別、ア井ノ沢、キスケ
庶野村 トマベツ、トマヘツ、苫別、アイノ沢、アイヌ沢、ア井ノ沢、アヱノ沢、苫別相野沢、アイタサワ、ア井ノサワ、キスケ、ヲトバ、アーツ、アーチ、アーチ川端、チピラ、チビラ、チヒラ、チフラ、谷地頭、チプラ、テフラ、千平、ルラン、サクハイ、シネライ、スニライ、シ子ライ、スニヨライ、シフナリヤ、シコライ、シ子ライ上、ヤチカシラ、新道端、ルラン上、ルーラン、新道、シリウヲトリ、シトマンベツ、シトマン、スリウヲトリ、シヨヤ、丸山、シトマン沢、マルヤマ、ヲトシ、ガロウ、ガローントロンベツ、番屋前、学校上、学校ノ上、バンヤマイ、番屋ノ前、番屋上、ハンヤノ上、トツカリシヨヤ、ハンヤマヘ、番屋ノ上、トセフ、ハンヤノ上、トセブ、トセプ、フンコツ、トセツプ、中フンコツ、サクバイ、サクニヱ、咲梅、ウヱンヘシ、ウヱンベツ、ストマン別
目黒 猿留村 ウヱンベツ、ウエンへツ、ウエンベツ、鮪脂、チプヤニ、ハンケマナイ、チフヤニ、チプヤニ、番屋前、チプヤニ、中河原、番家前、アラハマ、番屋前、前ノケ所、ハンジマイ、バンジマイ、フシコハンヤ、バンヤマイ、海馬石、ヲ子トップ、ヲ子トフ、ヲネトップ、トップ、ヲ子トツフ、ヲキタルスベ、ビタヌンケ、ビタタヌンケ、ビタタルンケ、フジコ、ワラビ岱、カラスコタン、ワラビタヱ、茶津内、ワラビタイ、オギナイロ、ヲギナイロ、チャツナイロ、チャツ、チャツノ沢、ヌプリロ、チツナイ、茶津内原野
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1970年に「幌泉」が「本町」、「襟裳」が「えりも岬」に改称された。

経済

産業

えりも港が主要な港で、漁業が主。コンブサケウニなどが獲れる。

立地企業

  • えりも食品株式会社

農協・漁協

金融機関

郵便局

  • えりも郵便局(集配局)
  • 庶野郵便局(集配局)
  • えりも岬郵便局
  • 日高目黒郵便局

宅配便

風力発電

強い風を活かし、風力発電がおこなわれている。出力400 kWの風車が2基設置。北海道初の民間風力発電所でもある。

公共機関

警察

  • 浦河警察署えりも本町駐在所、えりも岬駐在所、庶野駐在所

消防

自衛隊

岬の丘陵地帯に航空自衛隊襟裳分屯基地が設置されている。

地域

人口

えりも町と全国の年齢別人口分布(2005年) えりも町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― えりも町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性
えりも町(に相当する地域)の人口の推移
1970年(昭和45年) 7,725人
1975年(昭和50年) 7,777人
1980年(昭和55年) 7,520人
1985年(昭和60年) 7,456人
1990年(平成2年) 7,034人
1995年(平成7年) 6,811人
2000年(平成12年) 6,248人
2005年(平成17年) 5,796人
2010年(平成22年) 5,415人
2015年(平成27年) 4,906人
2020年(令和2年) 4,374人
総務省統計局 国勢調査より

教育

  • 高等学校
  • 中学校
    • 町立1校(えりも)
  • 小学校
    • 町立5校(えりも、えりも岬、庶野、東洋、笛舞)
  • 大学の施設

交通

鉄道・バス

町内に鉄道は通っていない。最寄駅は日高本線様似駅であったが、2021年4月1日に日高本線鵡川駅以南が廃止された。

バス路線はジェイ・アール北海道バス日勝線広尾駅方面と様似駅乗り継ぎ静内駅方面へ運行しており、静内駅で道南バスの鵡川駅・苫小牧駅方面に接続している。札幌方面からは高速バス高速えりも号」が、苫小牧方面からは特急バス特急とまも号」が運行されている。

タクシー

道路

黄金道路

えりも町庶野から十勝総合振興局広尾町に至るまでの国道。日高山脈太平洋に挟まれた断崖絶壁に沿って走る道路で、黄金を敷き詰めるかのごとく建設費用がかかったことから「黄金道路」と呼ばれる。黄金道路上にあるえりも黄金トンネルは延長4,941 mあり、北海道内の道路トンネルで最も長い。

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事

国指定文化財

  • 名勝 ピリカノカ(アイヌの聖地的な場所)襟裳岬(オンネエンルム)
  • 史跡 猿留山道(さるるさんどう):平成29年11月答申、指定は平成30年3月頃。「えりもの地域資源の掘りおこしと活用 ~猿留山道を中心に~」で2011年手づくり郷土賞受賞[7]

えりも町指定文化財

  • 蝦夷一覧 - えりも町水産の館蔵
  • 住吉神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 襟裳神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 不動明王 - 法光寺
  • 一石一字塔
  • 當世武大明神
  • 目黒神社境内江戸時代建立の石碑群
  • 猿留山道と蝦夷時代建立石碑2体

観光

襟裳岬「風の館」入口
風の館(2004年11月21日
  • 襟裳岬
  • 豊似湖(ハート型の湖)
  • しゃくなげ公園
  • 望洋台
  • 黄金道路(国道336号)
  • 百人浜オートキャンプ場
  • 悲恋沼

祭り

  • えりもうに祭り 4月下旬
  • えりも海と山の幸フェスティバル 10月第一日曜日
  • えりもの灯台まつり 8月14日 - 16日

出身有名人

ゆかりのある人物

  • 鈴木陽子 - 元えりも町国民健康保険診療所 所長

えりも町が舞台の作品

脚注

関連項目

外部リンク

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