農業改良助長法

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法令番号 昭和23年法律第165号
提出区分 閣法
種類 経済法
効力 現行法
農業改良助長法
日本国政府国章(準)
日本の法令
法令番号 昭和23年法律第165号
提出区分 閣法
種類 経済法
効力 現行法
成立 1948年7月5日
公布 1948年7月15日
施行 1948年8月1日
所管 農林水産省
主な内容 農業改良について
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農業改良助長法(のうぎょうかいりょうじょちょうほう[1]英語: Agricultural Improvement Promotion Act[2]、昭和23年7月15日法律第165号)は、農業改良に関する法律である。

1948年7月15日に公布された[1]。農業改良のための普及指導員農業改良普及センター都道府県に置く根拠法として機能している[3]

第二次世界大戦後に農業政策を再構築する中で制定された法律の一つであり、1945年(昭和20年)12月に連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が発出した「農地改革に関する覚書」を端緒とする[4]。戦前は農会、戦後直後は指導農場による農業指導が行われていたが、これらは農業者の自主性に欠けるとして農業指導体制の見直しが求められた[5]。GHQ天然資源局と農林省の間で協議が進められた結果、アメリカ合衆国スミス・レーバー法を参考として新たな法律が作成されることとなり、1948年(昭和23年)の第2回国会に法律案が提出され、会期最終日の7月5日に成立する[4][5][6]

法の沿革

1948年(昭和23年)成立時の条文は、本則23条、附則を含め全28条によって構成されている[7]。第1条では「能率的な農法の発達」、「農業生産の増大」、「農民生活改善」を目的に掲げており、第2条以下で農業に関する試験研究や農民生活の改善に関する事業を行う都道府県等に対する助成措置が規定された[7][8]。同法と同時期に農林省内に農業改良局が設置され、同局が補助金の交付等を担当した[9]。また、都道府県には同法に基づく農業普及事業に従事する普及職員として農業改良普及員・生活改良普及員が置かれる[9]

1958年(昭和33年)改正により普及員の活動拠点となる農業改良普及所の設置根拠規定が追加される[10]

1992年(平成4年)6月にとりまとめられた「新しい食料・農業・農村政策の方向」を受け、1994年(平成6年)に目的規定を含む大規模な法改正が行われ、「地域の特性に即した農業の振興」、「環境と調和のとれた農法の発達」と新たな理念が掲げられる[11]。同改正で農業改良普及所が地域農業改良普及センターに改称されたほか、農産物の加工分野やマーケティングに知見を有する民間専門家を普及協力委員として委嘱する制度が新設される[11]

2004年(平成16年)には、農業改良普及員等の普及職員を普及指導員に一元化するとともに都道府県の裁量性を高めることなどを目的とした改正が行われる[10]

協同農業普及事業

2025年現在、同法は協同農業普及事業の根拠法として機能しており、協同農業普及事業の実施に向けた基本的課題を示した運営指針を国が策定、運営指針を基に都道府県が実施方針を策定し、この実施方針に従って各都道府県の普及指導員が農業者に技術・経営指導を行う仕組みとなっている[3]

評価

スミス・レーバー法による農業指導は大学や研究機関を中心とした体制となっているが、アメリカ合衆国と日本の行政機構の違いから単純模倣は困難であったため、GHQ天然資源局と農林省の協議の結果、都道府県職員として普及指導員を設置する方式が採られた[5][12]。このため大学の農学部などの学校教育との一体化・体系化はされることがなく、同法による行政中の教育としての農業教育が独自に発達していくことになる[5][12]

また、同法の成立を契機として、食料増産だけではなく、農家の生活改善も農業政策の目的に組み込まれるようになった[13]。生活改良普及員を中心とした生活改良普及事業は、同時期に実施された厚生省の食生活改善事業や文部省の新生活運動とともに戦後の生活改善運動を成し、農村の近代化に寄与した[13][14][15]。生活改良普及事業では、農村内の女性の地位の向上・重労働の脱却も重視され、かまどの改良や農家向け保育所の設置が進められたほか、農村部における国民健康保険の加入率向上にも貢献した[14][15]。このほか、アメリカ合衆国の4Hクラブを参考とした青少年育成活動も農村に展開されていく[5]

一方、食料事情が安定化し、減反政策など農業政策の転換が進んだ1960年代後半以降は同法の目的が曖昧化したとも指摘されている[12]

脚注

関連項目

外部リンク

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