那智黒石
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用途
産出地
那智黒石は、名称に「那智」を含んでおり、また、主に和歌山県東牟婁郡那智勝浦町の熊野那智大社周辺で販売されているが、産出地は那智勝浦町ではなく、三重県熊野市神川町周辺である[4]。
このような名称のために産出地が混同されることが多く、熊野市による1997年頃の調査では184の辞書・辞典類のうち38に那智地方産などとする誤記があった。そこで熊野市が訂正を申し入れたところ、大半の出版社が誤りを認め、次の機会に訂正する旨を回答する等していた[4][5]。
平凡社は2024年(令和6年)3月に28年ぶりに改訂した地学団体研究会編『最新 地学事典』において熊野市神川町産であることを明記した[6]。
しかし、岩波書店の『広辞苑』については、1955年の初版から産出地が「和歌山県那智地方」と誤って記載されており、熊野市からの申し入れ後の第五版・第六版でもそのままになっていた、と2013年に広く報道された[4][5]。これに対して、岩波書店は、1997年頃に熊野市から指摘を受けて検討した結果、『紀伊続風土記』等の江戸時代の史料に那智地方で産出する旨の記述があることから、1998年刊行の『広辞苑 第五版』で解説文を「那智地方に産した」という過去形に変更しており、現在の採石地が那智地方であるとは説明していないと主張するとともに、これらの報道は「事実経過を歪曲し、また『広辞苑』の記述を誤りと決めつけた不当な内容となっている」とウェブサイト上で反論している[7]。