阿里観測所

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座標 北緯32度19分33秒 東経80度01分36秒 / 北緯32.32573度 東経80.02671度 / 32.32573; 80.02671座標: 北緯32度19分33秒 東経80度01分36秒 / 北緯32.32573度 東経80.02671度 / 32.32573; 80.02671[3]
標高 >5,000 m[4]
阿里観測所
運営者 中国科学院国家天文台[1]
所在地 中華人民共和国の旗 中国 チベット自治区 阿里地区[2]
座標 北緯32度19分33秒 東経80度01分36秒 / 北緯32.32573度 東経80.02671度 / 32.32573; 80.02671座標: 北緯32度19分33秒 東経80度01分36秒 / 北緯32.32573度 東経80.02671度 / 32.32573; 80.02671[3]
標高 >5,000 m[4]
開設 2011年7月[5]
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阿里観測所(アリかんそくじょ、: 阿里观测站: Ali Observatory)は、中華人民共和国チベット自治区西部の阿里地区にある、天文学の観測施設群である[2][4]標高シーイング大気の透明度、湿度光害といった点で天文観測に非常に適した条件を備え、中国科学院国家天文台をはじめ複数の機関が観測施設を設けており、更に次世代の大型観測施設の計画も進められている[6][4][1]

1980年代以降、世界的に大型の望遠鏡計画は、観測に適した立地の選定が非常に重視されるようになってきた[1]。1990年代から中国科学院の天文学委員会は、将来的な天文台建設に向けて、チベット自治区から内モンゴル自治区にわたる高原地域における立地調査を検討し始めた[1]。既存の大望遠鏡はハワイチリカナリア諸島に集中しており、東半球は空白地帯であったため、ここに天文台を置くことには大いに利点があった[1]。そして2003年、天文台の用地選定は中国科学院国家天文台の事業として正式に立ち上げられ、日本の国立天文台などと協力して、パミール高原から天山山脈チベット高原、内モンゴル、華北にかけて優れた天文学の観測地の開拓をはじめた[1][2]

調査の末に、チベット自治区阿里地区が、晴天率、シーイングとも優れている可能性がある地域として見出された[2][1]。この地域は一帯が標高4000メートル以上の高地で、標高5000メートルを超える山もいたるところに存在する[2]。その中で、阿里地区の中心地である獅泉河英語版の町から南に25キロメートル程の距離にある山脈中に、適当な用地を選定し、2010年から観測所の建設を開始した[5][6]

条件

阿里観測所の場所は、チベット自治区の首府ラサ市からはおよそ1500キロメートルの道のりで、阿里観測所に先んじて完成した阿里昆莎空港と、獅泉河鎮の中間に位置する[5]。観測所の用地は町と空港を隔てるガンディセ山脈の山上で、概ね標高5000メートル以上の地点である[4][7]。空港と町を結ぶ幹線道路から山頂までは、およそ10キロメートルの道のりである[8]モンスーンの影響があり、夏季の晴天率は必ずしも高くないが、それでも観測に最適な快晴で透明度も良い夜は年間の57パーセント、晴れて観測可能な範囲だと年間の4分の3の夜が利用可能である[9]。シーイングも良好で、標準的に0.8から0.9秒、夏場の最も良い時期では0.3秒になることも珍しくない[9][6][5]。空気は乾燥しており、可降水量は2ミリメートル台、特に乾燥が強い冬場は1ミリメートルほどになる[9][6]。夏場の晴天率を除けば、チリのアタカマと比べても遜色ない好条件である[9]。町と空港の双方からあまり遠くない位置関係のため、電力や道路などの基盤整備や物資調達の面でも恵まれた場所にあった[5][1]

施設

Site A

最初に開発されたのは、標高5047メートルの山上にある施設(Site A)で、中国国家天文台が2012年に口径50センチメートルの望遠鏡を備えた天文台を完成させ、2013年に運用をはじめた[9][4][1]。阿里観測所は、将来の中国独自の大口径光学望遠鏡計画における予備的段階でもあり、天文台に先んじて大気や気象を観測する施設も整備された[6][5]。望遠鏡は、口径が30センチメートルから1.5メートルまで複数を備え、科学観測や普及用の観測を行っている[4]

中国国家天文台の阿里観測所が運用を開始した後、立地調査にも協力した広島大学宇宙科学センターが同施設に、口径50センチメートル望遠鏡を用いて重力波検出に対応する赤外天文現象を追観測するための施設 HinOTORI を設置し、2018年に観測を開始した[2][10]。また、この用地にはラス・クンブレス天文台英語版の世界望遠鏡網の1つとして、2基の1メートル望遠鏡を設置する計画も進んでいる[6][8]

Site B・C

稼働中の阿里観測所とは尾根続きの別の峰にも、観測施設が整備されている。すぐ隣の標高5250メートルの山上(Site B)には、宇宙マイクロ波背景放射偏光観測から原始重力波をとらえるための観測施設(Ali CMB Polarization Telescope)が建設されている[6][11]。更にその隣、標高5350メートルの山上(Site C)には、中国国家天文台が中心となって口径1.2メートル望遠鏡を備えた天文台を2021年に新設、太陽系小天体地球近傍天体の観測、スペースデブリ低軌道衛星の監視などを行っている[6][4][7]

Site D

供用中の観測施設からはやや離れ、より空港に近い位置には標高6000メートルに達する山が連なる場所があり、将来的に大型の光赤外望遠鏡やサブミリ波望遠鏡の設置が検討されている[6][4]

出典

関連項目

外部リンク

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