Tert-ブチルリチウム
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| tert-ブチルリチウム | |
|---|---|
| 識別情報 | |
3D model (JSmol) |
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| バイルシュタイン | 3587204 |
| ChemSpider | |
| ECHA InfoCard | 100.008.939 |
| EC番号 |
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PubChem CID |
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| 国連/北米番号 | 3394 |
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 特性 | |
| 化学式 | C4H9Li |
| モル質量 | 64.06 g mol−1 |
| 外観 | 無色の固体 |
| 密度 | 660 mg cm−3 |
| 沸点 |
36 ~ 40 ℃ |
| 水への溶解度 | 反応する |
| 酸解離定数 pKa | 45 – 53 |
| 危険性 | |
| GHS表示: | |
| Danger | |
| H225, H250, H260, H300, H304, H310, H314, H330, H336, H411 | |
| P210, P222, P223, P231+P232, P370+P378, P422 | |
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |
| 引火点 | −6.6 °C (20.1 °F; 266.5 K) |
| 関連する物質 | |
| 関連物質 | n-ブチルリチウム sec-ブチルリチウム |
| 特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 | |
tert-ブチルリチウム(ターシャリーブチルリチウム、tert-butyllithium)は有機リチウム化合物の一種。t-BuLi と略記される。
n-ブチルリチウムやsec-ブチルリチウムが液体であるのとは対照的に無色の固体である[1]。ペンタンなどの炭化水素の溶液のかたちで市販されており、有機合成化学においては強塩基、重合開始剤やリチオ化剤として用いることができる[2]。主な用途はn-ブチルリチウムと同様であるが、後述する理由により、生成する副生物の反応性が低いため、n-ブチルリチウムで副反応が問題となる場合に用いられる事が多い。
立体障害のために分子間の会合が弱いため、n-ブチルリチウムよりも塩基性・反応性が高い。溶液状態でも空気と反応して発火することがあるため、実験で取り扱う際は n-ブチルリチウム以上に十分に気をつけて行なう必要がある。
ハロゲン化物のリチオ化に用いる際には、ハロゲン化合物に対して2当量の tert-ブチルリチウムが必要である。これは、ハロゲン-リチウム交換によって生成した tert-ブチルハライドが別の tert-ブチルリチウムを塩基として即座に脱離反応(脱ハロゲン化水素し、イソブテンとなる)を起こすためである。
また、このことにより、n-ブチルリチウムによるリチオ化で副生するハロゲン化アルキル(例えば1-ブロモブタン) が発生しないため、副反応が抑えられる場合がある。
性質
tert-ブチルリチウムのリチウム-炭素結合は高度に分極しており、約40%のイオン性を示す。tert-ブチルリチウムは、2つの共鳴構造によって示されているように、カルバニオンのように反応する[3]。C-Li結合の極性を計算すると、tert-ブチルリチウム単分子の「真」の構造は2つの共鳴構造の平均に近いと考えられる。中央の炭素原子は〜50%の部分負電荷を、リチウム原子は〜50%の部分正電荷を持っている。
n-ブチルリチウムと同様に、tert-ブチルリチウムは、ハロゲンリチウム交換反応やアミン、活性C—H結合の脱プロトン化に使用される。tert-ブチルリチウムは、下記にテトラヒドロフラン (THF) の例で示すように、エーテルのα位を攻撃することが出来る。
