主に鐘の首飾りを掛けた若い男性の神として表現され、青いドーティを身に付けている。伝承で語られる弓もしくは剣を持ち虎に跨った戦士的な像や、 ヨガベルトを装着した姿(ヨガパッタと言われる姿勢)で描かれる事が多い。[2]ヒンドゥー教の絵画では男性の両膝が妻子の定位置であり、足を組まず突き出した姿勢は妻子を持たない苦行者であることを示している。マニカンタの伝承では養父ラージャーセーカラ王に未婚の誓いを立て独身を守っている。
ケーララ州にあるサバリマラ寺院での信仰が最も有名であり、アイヤッパンの信徒は寺院への巡礼のため青か黒い衣服を着用し、素足で歩かなければならない。巡礼者は寺院に向かう前に、アイヤッパンと同じく四十一日間身を清潔(性行不可)にしておく必要があり、食肉を禁じるか断食を行う。[3]参拝におけるマナーや儀式は厳しく規定されているが、アイヤッパン神がより厳しい修行に励んだことで信徒達の苦行は過去のものよりも軽くなったとされている。
またアイヤッパンが穢れを嫌い禁欲者であることから、妊娠可能年齢の10歳から50歳の女性は寺院に立ち入ることが出来ない。ただこのような制限を設けているのはサバリマラ寺院のみであり、他のアイヤッパン寺院では女性の立ち入りが許可されている。[4]
アイヤッパンは純粋の象徴であるココナッツを好むとされ、寺院内ではココナッツを壁に叩き割ることで本神に供物を捧げる。また、伝説上ではイスラム教徒の聖人ヴァヴァールとの交友が語られており、これはアイヤッパンのイスラムやキリスト教などの宗派やカーストに関係なく、全ての信者への平等性が説明されている。[5]
南インド地方以外ではアイヤッパンの名は確認出来ない、以下の別名は地方神やプラーナで言及されている神々である。いずれも南インドの民族神話と関連性が高く、これらの神が習合した結果アイヤッパンが形成されたと考えられている。
- マニカンタ
- アイヤナル
- ハリハラプトラ
- ダルマシャスタ
- ブタナタ
- シャスタ