アクリル酸エチル

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アクリル酸エチル[1][2]
Skeletal structure of ethyl acrylate
Ball-and-stick model of the ethyl acrylate molecule
物質名
識別情報
3D model (JSmol)
ChEBI
ChEMBL
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.004.945 ウィキデータを編集
EC番号
  • 205-438-8
KEGG
RTECS number
  • AT0700000
UNII
国連/北米番号 1917
性質
C5H8O2
モル質量 100.117 g·mol−1
外観 無色の液体
匂い 刺激臭[3]
密度 0.9405 g/mL
融点 −71 °C (−96 °F; 202 K)
沸点 99.4 °C (210.9 °F; 372.5 K)
1.5 g/100 mL
溶解度 有機溶媒に溶ける
蒸気圧 29 mmHg (20°C)[3]
危険性
労働安全衛生 (OHS/OSH):
主な危険性
発がん性
GHS表示:
可燃性急性毒性(低毒性)
Danger
H225, H302, H312, H315, H317, H319, H332, H335
P210, P233, P240, P241, P242, P243, P261, P264, P270, P271, P272, P280, P301+P312, P302+P352, P303+P361+P353, P304+P312, P304+P340, P305+P351+P338, P312, P321, P322, P330, P332+P313, P333+P313, P337+P313, P362, P363, P370+P378, P403+P233, P403+P235, P405, P501
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
NFPA 704 four-colored diamondHealth 2: Intense or continued but not chronic exposure could cause temporary incapacitation or possible residual injury. E.g. chloroformFlammability 3: Liquids and solids that can be ignited under almost all ambient temperature conditions. Flash point between 23 and 38 °C (73 and 100 °F). E.g. gasolineInstability 2: Undergoes violent chemical change at elevated temperatures and pressures, reacts violently with water, or may form explosive mixtures with water. E.g. white phosphorusSpecial hazards (white): no code
2
3
2
引火点 15 °C (59 °F; 288 K)
爆発限界 1.4%-14%[3]
致死量または濃度 (LD, LC)
2180 ppm (ラット, 4 時間)
3894 ppm (マウス)[4]
LCLo (最低致死濃度)
1204 ppm (ウサギ, 7 時間)
1204 ppm (モルモット, 7 時間)[4]
NIOSH(米国の健康曝露限度):
TWA 25 ppm (100 mg/m3) [skin][3]
発がん性物質[3]
Ca [300 ppm][3]
特記無き場合、データは標準状態 (25 °C [77 °F], 100 kPa) におけるものである。
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アクリル酸エチル (Ethyl acrylate) は、化学式 CH2=CHCO2CH2CH3 で表される有機化合物で、アクリル酸エステルである。無色の液体で特有な刺激臭がある。塗料、繊維、不織布などに用いられる[5]。また、種々の医薬品中間体の合成試薬にも用いられる。

アクリル酸エチルは、酸触媒によるアクリル酸のエステル化によって生成される。アクリル酸はプロピレンの酸化によって生成される。また、アセチレン一酸化炭素エタノールからレッペ反応により調製することもできる。 市販の製品には、ヒドロキノンフェノチアジン、またはヒドロキノンエチルエーテルなどの重合防止剤が含まれている[5]

反応と使用

ポリマー類と他のモノマー類の前駆体として

アクリル酸エチルは、樹脂、プラスチック、ゴム、義歯材料などのポリマーの製造に使用される[6]。アクリル酸エチルは、酸性または塩基性触媒作用による高級アルコールとのエステル交換反応による同種のアクリル酸アルキル(アクリル酸エステル)の原料となる。その方法 (エステル交換) で、特殊用途のアクリル酸エステルの製造が可能になる。アクリル酸 2-エチルヘキシル英語: 2-Ethylhexyl acrylate2-エチルヘキサノールから)は感圧接着剤に使用される。アクリル酸シクロヘキシル英語: Cyclohexyl acrylateシクロヘキサノールから)は 自動車用クリアラッカーに使用される。アクリル酸2-ヒドロキシエチル (エチレングリコールから)はジイソシアナートと架橋可能なゲルを形成する、これは長鎖アクリレート (C18 +アルコール) [7]とパラフィンオイルの凝固点降下用の櫛方ポリマー用のコモノマーとして用いられる。アクリル酸2-ジメチルアミノエチル (ジメチルアミノエタノール[8]から) は、下水浄化と製紙用の凝集剤の調製に用いられる。

アクリル酸エチルは、反応性モノマーとしてホモポリマー (単一のモノマーからなるポリマー) に用いられる。また、次のような物質とのコポリマー (共重合体) にも用いられる。エチレンアクリル酸とその塩、アミド、エステル、メタクリル酸エステル、アクリロニトリルマレイン酸エステル、塩化ビニル塩化ビニリデンスチレンブタジエン、不飽和ポリエステル[9] 。アクリル酸エチルとエチレンのコポリマー (EPA) はエチレンと酢酸ビニルのコポリマーと同じように、接着剤とポリマー添加剤に適している[10]。アクリル酸とのコポリマーは液体洗剤の洗浄効果を増加させる[11]。メタクリル酸とのコポリマーは胃薬錠剤のコーティングに用いられる (ユードラギット Eudragit)[12]

多数の可能なコモノマー単位と、アクリル酸エチルとのコポリマーおよびターポリマー (terpolymer, 3種類のモノマーからなるポリマー)の組み合わせにより、塗料や接着剤、紙、繊維、皮革助剤、化粧品や医薬品などのさまざまな用途で、アクリレートコポリマーのさまざまな特性が実現できる。

マイケル受容体とHX受容体として

アクリル酸エチルは、ルイス酸による触媒作用によって、マイケル付加でアミンと反応して高収率でβ-アラニン誘導体となる[13]

Michael addition of an amine to ethyl acrylate

α,β-不飽和カルボニル化合物としてのアクリル酸エチルへの求核付加は、医薬品中間体の合成においてよく行われる戦略である。 例としては、グルテチミド (睡眠薬)または ビンカミン (血管拡張薬)(現在は廃止)[14]、または Cilomilast (COPD薬) や Leteprinim (向知性薬) などのより最近の治療法がある[15]

3-ブロモプロピオン酸エチル英語: Ethyl 3-bromopropionateは、アクリル酸エチルの臭化水素化で調製される[16]

ジエノフィル

ジエン (diene) と反応する場合、アクリル酸エチルはディールス・アルダー反応の優れたジエノフィルとして反応する。例えば、1,3-ブタジエンと[4+2]環状付加反応でシクロヘキセンカルボン酸エステルが高収率で得られる[17]

自然における存在

危険性

脚注

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