エッホエッホ

メンフクロウのヒナを題材とした日本のインターネット・ミーム From Wikipedia, the free encyclopedia

エッホエッホは、メンフクロウヒナが草の上を走る写真から誕生したインターネット・ミームである[1]。当該写真の画像が「エッホエッホ、○○って伝えなきゃ、エッホエッホ」という構文とともにネットミーム化した[2]

概要

ミームの元となったメンフクロウのヒナの画像は、オランダ写真家ハニー・ヘーレ (Hannie Heere) が撮影したもので[1]2021年10月にはウェブ上に存在した[3]。同年5月28日にオランダ・北ブラバント州で撮影された写真で、使用機材はCanonカメラEOS 5D Mark IV」とCanon製レンズ「EF 70-200mm f/2.8L IS III英語版[3]。ヒナから約5〜6メートルの距離から撮影し、ヒナは母親のフクロウとエサのネズミが待っている方向に走っていたという[3]

2025年に入り、その画像が日本X(旧Twitter)で人気を博し、「エッホエッホ、○○って伝えなきゃ、エッホエッホ」という構文とともに急速に普及した。YouTubeTikTokでも、アイドルグループFRUITS ZIPPER松本かれん豆知識動画に構文を用いたり[4]、更にシンガーソングライターうじたまいが『エッホエッホの歌作ってみた。』という楽曲を投稿するなどして豆知識ミームとして広く拡散された[4]

ハニー・ヘーレは、自身の撮影した写真が日本で人気を博したことを知っており、弁護士ドットコム編集部の取材に対し、「現在日本でこれほど人気があるとは驚きでした」と語り、ファンアートも好意的に受け止めた[1]。一方で商業目的の場合は事前に連絡して欲しいと語った[1]

反響

このミームの流行は、企業や芸能人の公式Xアカウントなどにも波及している。

大阪・関西万博[5]シルバニアファミリー[6]ほっかほっか亭[7][8]などの公式Xアカウントがパロディ画像を投稿している[1][3]。また、5人組ボーカルダンスユニットのM!LK佐野勇斗は自身のXを更新し、同メンバーの吉田仁人によるミーム画像のオマージュ写真を投稿した[9]

2025年2月28日、フリー素材サイト「いらすとや」で当ミームを元ネタにしたイラスト「走るフクロウのヒナのイラスト」が公開された[10]

2025年4月26日、高知県警が「エッホ!エッホ エッホ!エッホ GW中は 慌てない 慌てない 一休み 一休み って伝えなきゃ!」というメッセージを県内13箇所の交通情報版に導入した[11]

2025年5月13日、日本の画廊ChatGPTで「ゴッホ風」にしたものをXに投稿し[12]、商業利用か否か、生成AIで加工することの是非で物議となり謝罪した[13]

2025年6月2日、LINEヤフーが女子高生268人に今年流行りそうだと思う言葉を聞いた結果をランキングで発表し、「エッホエッホ」が1位にランクインした[14]。調査はLINEリサーチで実施[14]

2025年6月3日、Z総研が「Z総研2025年上半期トレンドランキング」を発表し、「流行った言葉」部門で「エッホエッホ」が1位にランクインした[15][16]。調査は、同年4月28日から5月9日までZ世代360人を対象にインターネットで実施[15][16]。このランキングはフジテレビで同年8月29日に放送された『全力!脱力タイムズ』で取り上げられ、コメンテーターとして出演したME:IのRINONが番組内で「『エッホエッホ』ダンス」を披露した[17]

明星食品インスタントラーメンおよびカップ麺である「明星 チャルメラ」のCM「伝えなきゃ篇」が2025年9月7日から放送される[18]チャルメラおじさんを演じる岡崎体育が、うじたまい作曲の「エッホエッホの歌」に合わせて、リニューアルした商品の魅力を伝える内容となっている[18]

2025年11月5日、「エッホエッホ」の「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」のノミネート30語入りが発表された[19]。同年12月1日にトップ10に入賞した事が発表され、同日行われた表彰式には、Xポストが流行の火付け役となったうお座と「エッホエッホのうた」を公開したうじたまいが登壇した[20]国民民主党玉木雄一郎代表は同月2日に行われた記者会見で、高市早苗首相が自民党総裁選出直後に演説で述べた「働いて働いて働いて働いて働いてまいります」が年間大賞に選ばれたことについて「私は、『エッホエッホ』が良かったですね。ああいうのが(年間大賞を)取ってほしかったなあと思う」と述べた[21]

2025年11月22日、THE IDOLM@STER SHINY COLORS Song for Prismの楽曲「KAWAII♡めたもる交響曲」の2Dミュージックビデオが公開され、作中に草の上を走るメンフクロウのヒナに扮した七草にちかが登場する[22]

2025年11月27日、イー・ガーディアンが「SNS流行語大賞 2025」を発表し、「エッホエッホ」が3位にランクインした。イー・ガーディアンは「若年層だけでなく企業のPRやイベント告知、小さな子供たちの間にも広がるなど、SNSの世界を飛び越え幅広い層から愛されるワード」と記している[23]

2025年12月3日、ベネッセコーポレーションの「進研ゼミ 小学講座」は「小学生総決算ランキング2025」を発表し、その中の流行語ランキングで「エッホエッホ」が1位にランクインした[24]。調査は小学1〜6年生の会員を対象に、17,507人から回答を得たもの[24]

2025年12月3日、三省堂が「今年の新語2025」(今後定着すると見込まれ、国語辞典に載ってもおかしくないことば)を発表し、「えっほえっほ」が3位にランクインした[25]。選評の中で、本ミームで「昔からある掛け声が注目を集めた」というに過ぎないところだったが、現在の主要な国語辞典にこの掛け声が載っておらず、3位選出に至った[25]。「えっさえっさ」「えっちらおっちら」など載せている辞書が多い掛け声に比べて実際の用例が少ないが、昔から使われてきた言葉であるといい、物を運ぶときの掛け声として使われてきたが、現在では一生懸命走る場合にも使われるとされる[25]

2025年12月11日、株式会社ドワンゴピクシブ株式会社が「ネット流行語100」2025年間大賞の表彰式を開催[26]。「エッホエッホ」がネット新語賞を受賞し、総合10位(トップ20単語賞)にもランクインした[26]。受賞者は写真を撮影したハニー・ヘーレとなり、表彰式では日本に向けたメッセージ動画が流された[27]

2025年12月12日、ガジェット通信が「ガジェット通信 ネット流行語大賞2025」を発表し、投票の結果「エッホエッホ」が銅賞を受賞した[28]

2025年12月16日、株式会社ファーストイノベーションは運営メディア「SES Plus」において行った「2025年 新語・流行語 印象ランキング調査」と題したアンケート調査(新語・流行語大賞ノミネート30語から最も印象に残ったものについて)の結果を発表し、「エッホエッホ」が全ての年代でトップとなった[29]

分析

ネットメディア研究家の城戸譲は、芝生とメンフクロウという情報量の少なさが理解のしやすさに繋がっていることと、健気な動物というネタが人を不快にせず、ポジティブな気持ちにさせることが、このミームが急激に拡散した理由と分析している[30]。また、大手企業などのXアカウントがこのミームに参加した理由として、芝生と商品画像を合成すれば作成できる手軽さと「○○しなきゃ」という自発的な言い回しが押し付けがましくなく、使い勝手が良かったためと分析している[30]

2025年6月4日、TBWA HAKUHODOのマーケティング組織「65dB TOKYO」は、2025年上半期のSNS投稿のトレンドを分析したレポート「2025年上半期SNSトレンド徹底解剖」を公開[31]。レポートでは「エッホエッホ」という擬音と共に拡散したミームは、これまでに約58億インプレッションを記録し、その理由として「あくまでネタとして発信できる」「共感の共有」により炎上リスクを避ける使い方が定着したためと分析している[31]

脚注

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