オビヌツズマブ

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種類 全抗体
販売名 ガザイバ, Gazyva, Gazyvaro
別名 GA101
オビヌツズマブ
モノクローナル抗体
種類 全抗体
抗原 CD20
臨床データ
販売名 ガザイバ, Gazyva, Gazyvaro
別名 GA101
AHFS/
Drugs.com
monograph
医療品規制
胎児危険度分類
  • AU: C
    投与経路 点滴静注
    ATCコード
    法的地位
    法的地位
    薬物動態データ
    消失半減期 28.4 日
    識別子
    CAS登録番号
    ChemSpider
    • none
    UNII
    KEGG
    化学的および物理的データ
    化学式 C6512H10060N1712O2020S44
    分子量 146064.72 g·mol−1
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    オビヌツズマブ(Obinutuzumab、2009年まではアフツズマブ Afutuzumab)[1]は、ヒト化抗CD20モノクローナル抗体で、がん治療薬として使用されている。開発コードはGA101である。日本での製品名は「ガザイバ点滴静注1000mg」(中外製薬製造販売)。

    慢性リンパ性白血病に対する化学療法薬との併用またはベネトクラクスとの併用による初回治療、濾胞性リンパ腫に対する化学療法薬との併用による初回治療、および再発または難治性濾胞性リンパ腫に対するベンダムスチンとの併用による治療に用いられる。

    慢性リンパ性白血病の第一選択薬として、クロラムブシルとの併用で使用される[3][4]無増悪生存期間リツキシマブとクロラムブシルの併用に比べて有意に長い(26.7対15.2ヶ月、p < 0.001)が、全生存期間は有意に長くない(死亡率8対12%、p = 0.08)[4]

    濾胞性リンパ腫の患者に対するリツキシマブを含むレジメンの二次治療として、ベンダムスチンとの併用後に単剤でも使用される[5][3]

    妊娠中の女性を対象とした試験は行われていない[3]

    副作用

    重大な副作用は、

    アナフィラキシー、血圧低下、悪心悪寒気管支痙攣、咽頭・咽喉刺激感、喘鳴、喉頭浮腫心房細動頻脈過敏症
    好中球減少(43.0%)、発熱性好中球減少(6.2%)、白血球減少(8.4%)
    敗血症肺炎
    不整脈心房細動等)、狭心症心筋梗塞心不全

    である。

    米国の添付文書には、B型肝炎の再活性化および進行性多巣性白質脳症の2つについて黒枠警告が記載されている[4][3]

    クロラムブシルと併用した主要な臨床試験において、被験者は急性輸注反応(69%、グレード3/4が21%)、好中球減少症(40%、グレード3/4が34%)、血小板減少症(15%、グレード3/4が11%)、貧血(12%)、発熱および咳嗽(それぞれ10%)を経験した。また、20%以上の被験者に、血中カルシウムおよびナトリウムの低下、カリウムの上昇、血清クレアチニンおよび肝機能検査値の上昇、アルブミン値の低下等の臨床検査値の異常が認められた[4]

    血小板減少および出血のリスクがあるので、出血のリスクを高める可能性のある薬剤の服用を控える事を考慮する必要がある[4]

    作用機序

    B細胞上のCD20に結合し、適応免疫系の惹起、細胞内アポトーシス経路の直接活性化、補体系の活性化により、B細胞を破壊する[3]

    化学的特徴

    CD20上の抗原決定基リツキシマブが認識する抗原決定基と部分的に重なる)に結合する完全ヒト化モノクローナル抗体である[4]

    製造に用いられている技術プラットフォームは、タンパク質のグリコシル化を制御できる。生産する細胞はMGAT3英語版とゴルジ体マンノシダーゼ2英語版の2つのグリコシル化酵素を過剰に発現するように設計されており、抗体に結合するフコースの量を減らし、その結果、抗体ナチュラルキラー細胞活性化能力が高まる[6][7]

    本抗体の構造の詳細は、2008年のWHO INN命名案に開示されている[8]

    歴史

    GlycArt Biotechnology社によって開発された。この会社は2000年にスイス連邦工科大学チューリッヒ校のスピンアウト企業として設立され、脱フコシル化モノクローナル抗体を開発しており、2005年にロシュ社に買収された時点でGA101は同社の主力製品の一つであった[9][10][11]

    米国ではジェネンテック社が、日本では中外製薬が開発した(共にロシュ社の子会社)。ジェネンテック社はバイオジェン・アイデック社と提携し、原発性胆汁性肝硬変への適用を検討していたが、2014年時点では同適応症での開発は中止されたと思われる[11]

    2013年11月13日、米国食品医薬品局(FDA)は、オビヌツズマブとクロラムブシルの併用療法を慢性リンパ性白血病の第一選択薬として承認した。これは画期的治療薬指定を受けた初めての薬剤である[12][13]

    2014年10月、英国NICEは、ロシュ社の申請におけるデータの不確実性を理由に、NHSイングランドが本剤の使用を助成しないことを発表した[14]。2015年6月、NICEは、本剤の制限付き使用に資金提供すると発表した[15]

    2016年2月、米国食品医薬品局(FDA)は優先審査英語版プログラムに基づき、濾胞性リンパ腫患者の治療に、リツキシマブを含むレジメンの二次療法としてベンダムスチンとの併用後の単剤での使用を承認した[5]

    2019年1月、FDAは治療歴のない慢性リンパ性白血病/小リンパ球性リンパ腫の患者に対して、イブルチニブとの併用を承認した[16]

    日本では、国内第I相臨床試験と2本の第III相臨床試験の結果に基づき[17]:1、2018年7月に「CD20陽性の濾胞性リンパ腫」についての承認を取得した[18]

    研究開発

    参考資料

    外部リンク

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