クマリン
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| 物質名 | |||
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2H-Chromen-2-one | |||
2H-1-Benzopyran-2-one | |||
別名 1-Benzopyran-2-one | |||
| 識別情報 | |||
3D model (JSmol) |
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| バイルシュタイン | 383644 | ||
| ChEBI | |||
| ChEMBL | |||
| ChemSpider | |||
| DrugBank | |||
| ECHA InfoCard | 100.001.897 | ||
| EC番号 |
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| Gmelin参照 | 165222 | ||
| KEGG | |||
PubChem CID |
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| RTECS number |
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| UNII | |||
CompTox Dashboard (EPA) |
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| 性質 | |||
| C9H6O2 | |||
| モル質量 | 146.145 g·mol−1 | ||
| 外観 | 無色または白色の結晶 | ||
| 匂い | バニラビーンズのような香り | ||
| 密度 | 0.935 g/cm3 (20 °C (68 °F)) | ||
| 融点 | 71 °C (160 °F; 344 K) | ||
| 沸点 | 301.71 °C (575.08 °F; 574.86 K) | ||
| 0.17 g / 100 mL | |||
| 溶解度 | ジエチルエーテル、クロロホルム、油、ピリジンによく溶ける。エタノールに溶ける。 | ||
| log POW | 1.39 | ||
| 蒸気圧 | 1.3 hPa (106 °C (223 °F)) | ||
| 磁化率 | −82.5×10−6 cm3/mol | ||
| 構造 | |||
| 斜方晶系 | |||
| 危険性 | |||
| GHS表示: | |||
| Warning | |||
| H302, H317, H373 | |||
| P260, P261, P264, P270, P272, P280, P301+P312, P302+P352, P314, P321, P330, P333+P313, P363, P501 | |||
| NFPA 704(ファイア・ダイアモンド) | |||
| 引火点 | 150 °C (302 °F; 423 K) | ||
| 致死量または濃度 (LD, LC) | |||
半数致死量 LD50 |
293 mg/kg (ラット, 経口) | ||
| 安全データシート (SDS) | Sigma-Aldrich | ||
| 関連する物質 | |||
| 関連物質 | クロモン 2-クマラノン | ||
クマリン (coumarin) は桜の葉に代表される植物の芳香成分の一種。ラクトンの一種で、芳香族化合物である。バニラに似た芳香があり、苦く、芳香性の刺激的な味がする。桜湯や天然のオオシマザクラの塩蔵葉を用いた桜餅の香りはこれらに含まれるクマリンなどによるものである。
クマリンは、シナモンの香り成分のシンナムアルデヒドやコーヒーの香り成分であるコーヒー酸とともに天然の香り成分として知られている。
化学的性質
存在
生合成
- フェニルアラニン → E-桂皮酸
- 桂皮酸 → o-クマル酸, (2-クマル酸, trans-2-hydroxycinnamate)
- 2-クマル酸 → β-D-グルコシル 2-クマル酸, (β-D-Glucosyl 2-coumarate, trans-β-D-glucosyl 2-hydroxycinnamate)
- β-D-グルコシル 2-クマル酸 → β-D-グルコシル 2-クマリン酸, (β-D-glucosyl 2-coumarinate, cis-β-D-glucosyl 2-hydroxycinnamate)
- β-D-グルコシル 2-クマリン酸 → 2-クマリン酸
- 2-クマリン酸 → クマリン (2位の水酸基とカルボキシ基が分子内エステルであるラクトンを形成して環化する)
これらの反応は全て以下の一連の酵素群により触媒されて起こる。
- フェニルアラニンアンモニアリアーゼ
- 桂皮酸 2-ヒドロキシラーゼ (EC 1.14.13.14)
- β-グルコシルトランスフェラーゼ (反応)
- イソメラーゼ (反応)
- β-グルコシダーゼ (β-D-グルコシル 2-クマリン酸グルコハイドラーゼ)(反応)
- 非酵素的縮合反応
毒性
用途
香料
フランスのウビガン (Houbigant) 社が人工合成のクマリンを元に1882年に香水を調合することに成功し、「フジェール・ロワイヤル (Fougere Royale)」と名付けて発売し、人工合成材料による香水の製造が始まる。
タバコにも香料として用いられるが、発がん性が生じる。タバコ会社B&W社の研究開発部門副社長ジェフリー・ワイガンドが自社製品への添加をやめさせようとしたが、代替品が見つからず、本当に科学的根拠があるのかもわからないと豪語する営業畑出身の社長サンダファーはクマリン不使用を検討しなかったことで揉めた。このことを題材に1999年、映画『インサイダー』が作られた。
軽油識別剤
日本においては、クマリンは、軽油引取税の脱税防止のため、1990年(平成2年)3月から識別剤として灯油及びA重油(軽油周辺油種と呼ばれる)に、1 ppmの濃度で添加されている。添加は石油元売業者の製油所から出荷される際に行われ、軽油に灯油などを不正に混合しても、ブラックライトを当てると蛍光反応が出て、識別が可能となる。
イギリスにおいても1984年(昭和59年)から、灯油にクマリンを添加している(イギリスの濃度は2 ppm)。
医薬品原料
誘導体のワルファリン、クマテトラリル、フマリンはビタミンKと拮抗して抗凝血作用を示すため、抗凝固剤や殺鼠剤の製造原料として用いられる[8][9]。




