コノハチョウ
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| コノハチョウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
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伊丹市立昆虫館にて | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Kallima inachus (Boisduval, 1846) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| コノハチョウ | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 英名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Orange Oakleaf | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 亜種 | ||||||||||||||||||||||||||||||
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コノハチョウ(木の葉蝶・Kallima inachus)は、チョウ目(鱗翅目)・タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。翅の裏面が枯葉のように見えることからこの名があり、隠蔽擬態をする代表的な昆虫の一つに挙げられる。沖縄県指定天然記念物(1969年)、準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)。
習性
暗い熱帯雨林内に生息する。成虫は1年のうちに数回発生を繰り返し、ほぼ年中見られる。この種を含め、タテハチョウ科はあまり花には訪れず、樹液や腐った果実、獣糞などにやって来て汁を吸う。
幼虫はキツネノマゴ科のオキナワスズムシソウ、コダチスズムシソウ、オギノツメなどを食草とする。
擬態への疑問
擬態ではないとする説もある。「もしも枯葉に似せた姿を擬態として用いるならば、枯葉を背景に羽根の裏を見せるか、枯れ枝に葉のような姿で止まるべきだと考えられるが、この蝶は葉の上で翅を広げるか、太い幹に頭を下に向けて止まるため、枯葉に似せる意味がないだろう」と云った議論があり、実際にこの擬態が発揮される状況は少ない、というのである[1]。
はねを閉じると枯葉そっくりではあるが、樹液などに飛来した際は、はねを広げて表面を見せている。これでは捕食者である鳥の目をごまかすのは不可能に思われる。また鳥がその「枯葉」を食べ物だと認識してしまうと、それを記憶してしまう可能性があり「枯葉」だけでは安全とは考え難い。そこで本種の生存戦略として考えられるのが、「目くらまし」である。すなわち、本種を追う鳥の攻撃をタテハチョウ類の迅速かつ不規則な飛び方でかわし、暗い場所に入って枯葉模様を出して静止することで、鳥が発見することを困難にする一種の目くらましとしている、とする。さらに同一個体の鳥は攻撃に失敗した記憶によりコノハチョウを攻撃しなくなる。つまり、鮮やかな色彩の表側を見せるのは「狙っても無駄だ」と教えており、生存戦略上、目立つ表ばねを持つことこそ有利であると考えられる[2]。
分布・種内分類
近縁種
コノハチョウ属(Kallima 属)はインド、東南アジア地域を中心に10種が知られる。
- K. albofasciata Moore, 1877 - アンダマン・ニコバル諸島
- K. alompra Moore, 1879 - インドシナ半島
- K. buxtoni Moore, 1879 - インドネシア
- K. horsfieldi Kollar, 1844 - インド、ヒマラヤ山脈南部
- コノハチョウ K. inachus (Boisduval, 1846) - インド、ヒマラヤ、インドシナ半島、中国、台湾、日本(北限は徳之島)
- K. limborgii Moore, 1879 - インドシナ半島
- K. knyvetti de Nicéville, 1886 - インドシナ半島北部
- K. paralekta (Horsfield, 1829) - インドネシア
- K. philarchus (Westwood, 1848) - インド
- K. spiridiva Grose-Smith, 1885 - インドネシア