ゴーン・トロッポ
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| 『ゴーン・トロッポ』 | ||||
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| ジョージ・ハリスン の スタジオ・アルバム | ||||
| リリース | ||||
| 録音 | 1982年5月5日 – 8月27日 | |||
| ジャンル | ロック | |||
| 時間 | ||||
| レーベル |
ダーク・ホース/ワーナー・パイオニア(初発) ダーク・ホース/東芝EMI(現行盤) | |||
| プロデュース |
ジョージ・ハリスン レイ・クーパー フィル・マクドナルド | |||
| 専門評論家によるレビュー | ||||
| ジョージ・ハリスン アルバム 年表 | ||||
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『ゴーン・トロッポ』(Gone Troppo)は、1982年10月27日に発表されたジョージ・ハリスンのアルバム。日本国内では同年11月17日にワーナー・パイオニアからリリースされた。
ビートルズ時代からエンジニアとしてジョージ・ハリスンを支えてきたフィル・マクドナルドと、前作でもプロデュースに携わったレイ・クーパーを共同プロデューサーに迎えて制作された、1982年発表のスタジオ・アルバム。全体的にどこか鬱積した雰囲気が漂っていた前作『想いは果てなく〜母なるイングランド』とは対照的に、マリンバなどを効果的にフィーチャーした南国的でポップなサウンドの明るいアルバムに仕上がっている。パンク・ロックやヒップホップなど、この頃からミュージック・シーンで台頭するようになった新しいタイプの音楽を軽蔑する発言を繰り返していたハリスンだが、このアルバムにおけるドラム・マシンの導入やシンセサイザーの多用などといったサウンド・アプローチからは、微々たるものではあるが時代へ迎合するアプローチも見受けられる。アルバムの雰囲気をそのまま具現化したような派手なジャケット・デザインおよびアートワークは、かつてのハリスンの作品「主人公レッグス」(アルバム『ジョージ・ハリスン帝国』収録)のモデルにもなったボンゾ・ドッグ・ドゥー・ダー・バンドの“レッグス”ラリー・スミスの手によるものである。
前作に纏わる様々なごたごたによってすっかり音楽業界に嫌気がさしていたのか、ハリスンはこのアルバムに関する宣伝活動を全く行わなかった。所属レコード会社のワーナー・ブラザース・レコードも宣伝に力を入れようとはしなかったため、アルバムは発売されるなり殆ど無視されることとなった。その結果アメリカではビルボードのアルバムチャートでは最高108位と失敗に終り、『キャッシュボックス』誌では、100位圏内の最高位67位にランクされたが、解散後、最も低調なチャート・アクションだった。本国イギリスや日本に至ってはチャートインすることさえできなかった。このアルバムが注目されることなく発表されたあとハリスンは本業を半ば引退した状態となり、副業の映画制作や趣味の庭仕事などに没頭するようになっていく。
共同プロデューサーを務めたマクドナルドはこのアルバムが発売された当時「ジョージの音楽を理解できるのはファンだけだと思う。ジョージは自分の好きなようにやってるだけなんだから」というコメントを残している。1991年に初めてCDで発売され、その後レコード会社との契約の問題から長年廃盤になっていたが、デジタル・リマスタリングを施されて2004年3月にEMI傘下で再発された。その際にはボーナス・トラックとして「ミスティカル・ワン」のデモテープが追加収録された。