セックスワーク
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「セックスワーク」という言葉は、1980年にアメリカ合衆国の作家キャロル・リーによって初めて提唱された[3]。これは、「性」と「労働」を結び付けた言葉で、「性」を用いた労働、仕事を指す[4]。リーが活動を行っていた1970年代当時、アメリカではキャサリン・マッキノンやアンドレア・ドウォーキンなどのラディカル・フェミニストによる反ポルノグラフィ運動が盛り上がっていた。このような時代において、リーはサンフランシスコで開かれた反ポルノ集会で「Sex Use Industry」(性を利用した産業)という言葉が使われているのを目にした。リーはこの言葉に衝撃を受け、当事者を「利用される存在」として描写しているこの言葉を侮辱的なものだと感じ、代わりに「Sex Work Industry」(セックスワーク産業)という言葉を考案した[5]。
セックスワークは、古代から様々な形態で行われてきた。最も原始的な社会でさえ、取引としての性行為は行われていたと報告されている。売春は古代エジプトとギリシャで様々な階層で広く行われていた。ギリシャのヘタイラや日本の芸妓は、高度な教育を受け、尊敬されていた。売春に対する考え方は歴史を通じて変化してきた。

中世において、売春は称賛されることはなかったものの、容認されていた。16世紀のルネサンスと宗教改革によって、売春に対する考え方が大きく変化し、身体に対する規制が強化されるようになった。これらの改革は、主に女性の自律を制限することに注意が向けられていた。また、売春に関する規制は、主に貧困層に大きな影響を与えた[6]。
1980年以降、セックスワーカーの権利運動が活発化していったが、背景にはHIV/AIDSの世界的流行があった。当時、性労働者は「ハイリスク集団」と名付けられ、社会的スティグマを付けられ、差別と偏見に曝されていた[3]。
2006年にビクトリア大学が行った研究では、メディアにおけるセックスワークの描写と、セックスワーカー当事者の実際の経験は大きく異なっていることが明らかになった。メディアによるセックスワークの描写は不正確で、セックスワークに対する否定的な認識に影響を与えかねない、硬直した社会的・文化的筋書きに基づいていることが判明した[7]。
