ANORA アノーラ
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| ANORA アノーラ | |
|---|---|
| Anora | |
| 監督 | ショーン・ベイカー |
| 脚本 | ショーン・ベイカー |
| 製作 |
ショーン・ベイカー アレックス・ココ サマンサ・クアン |
| 出演者 |
マイキー・マディソン マーク・エイデルシュテイン ユーリー・ボリソフ カレン・カラグリアン ヴァチェ・トヴマシアン |
| 音楽 | マシュー・ヒアロン=スミス |
| 撮影 | ドリュー・ダニエルズ |
| 編集 | ショーン・ベイカー |
| 製作会社 |
クレ・フィルム フィルムネーション・エンターテインメント |
| 配給 |
|
| 公開 | |
| 上映時間 | 139分 |
| 製作国 |
|
| 言語 |
英語 ロシア語 アルメニア語 |
| 製作費 | $6,000,000[1] |
| 興行収入 |
|
『ANORA アノーラ』(アノーラ、Anora)は、2024年のアメリカ合衆国のロマンティックコメディ映画。監督・脚本はショーン・ベイカー、主演はマイキー・マディソンが務めた。
第77回カンヌ国際映画祭においてパルム・ドールを受賞[3]。第97回アカデミー賞において、作品賞、監督賞、主演女優賞、脚本賞、編集賞の5部門を受賞した[4][5]。また、ショーン・ベイカー監督は、アカデミー賞史上初となる単一作品で最多4つのオスカーを獲得するという快挙を達成した[5]。
キャスト
※括弧内は日本語吹替版キャスト(デジタル配信版に収録)。
- アノーラ “アニー”・ミケーヴァ: マイキー・マディソン(瀧本美織) - ヘッドクォーターズ・ストリップクラブで踊るストリップダンサー。
- イヴァン “ヴァーニャ”・ザハロフ: マーク・エイデルシュテイン(入野自由) - ロシアのオリガルヒの息子。
- イゴール: ユーリー・ボリソフ(板倉光隆) - ヴァーニャの世話をする為にトロスに雇われた手下。
- トロス: カレン・カラグリアン(横島亘) - ヴァーニャの父親に雇われて世話をするアルメニア人。
- ガルニク: ヴァチェ・トヴマシアン(坂詰貴之) - アルメニア人の手下でトロスの兄弟。
- ニコライ・ザハロフ: アレクセイ・セレブリャコフ(平林剛) - ヴァーニャの父親。
- ガリーナ・ザハロフ: ダリヤ・エカマソワ(内海祐紀) - ヴァーニャの母親。
- ルル: ルナ・ソフィア・ミランダ(柚木尚子) - アニーの友人のストリッパー。
- ダイアモンド: リンジー・ノーミントン(北原沙弥香) - アニーとは仲が悪いストリッパー。
- ジミー: ヴィンセント・ラドウィンスキー(佐々木祐介) - ヘッドクォーターズ・ストリップクラブのオーナー。
- トム: アントン・ビター(宮城一貴) - コニーアイランドのキャンディショップで働くヴァーニャの友人。
- クリスタル: アイヴィ・ウォーク(村松凪) - コニーアイランドのキャンディショップで働くヴァーニャの友人。
- アレックス: ヴラド・ママイ(藤井雄太) - ヴァーニャの友人。
- ダーシャ: マリア・ティチンスカヤ(葛原詩織) - ヴァーニャの友人。
制作エピソード
本作は性風俗が主題の作品であるため、多くのヌード・性的シーンが描かれており、俳優・監督らの意向によりインティマシー・コーディネーターをつけずに撮影が行われた[6][7]。アワードシーズン真っ只中に行われたインタビューで、主演を務めたマイキーは「軽い気持ちで話せることではないけれど」と前置きしたうえで、「私の考えでは、結局のところ、女性として、自分が快適に撮影に臨める環境について決める権利は私にあると思っています。だって私の身体ですから」と語り、「性的なシーンを伴う作品では、事前に何度も話し合いが行われます。私も事前にたくさん話し合いました。密室で私と監督だけで決めるのではなく、私と私のチーム、共演者や彼らのチームなど、関わる人みんなが参加して、共通認識のもと一緒に決断を下しました」「次の作品では違うかもしれないけれど、女性として、俳優として、決めたことです」と自身の意思で現場の環境を選択できたと話している。加えて、マイキーはインティマシー・コーディネーターの必要性や重要性について言及し、「本作ではたまたま安全な経験をしましたが、毎回そうとは限らないと理解しています。だから、守り、サポートしてくれる人がいることは大切です。将来、シーンに関わる俳優全員にとって正しい決断だと感じられたら、ぜひともインティマシー・コーディネーターと仕事がしたいです」とインタビューに答えている[8]。
ショーン・ベイカーは『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年)でマイキー・マディソンに興味を持ち、その後『スクリーム』(2022年)を観て、彼女をキャスティングしようと決めた[9][10]。マディソンは役作りのためにロシア語を学び、ストリップクラブに通ってリサーチを重ね、さらにブルックリン流のアクセントを研究した[11][12]。
また、主人公・アノーラのモチーフには日本映画『女囚701号 さそり』が使われており、監督はアノーラ役のマイキー・マディソンに「役作りのため『さそり』を見る」ように勧めた。監督自身、『さそり』の主役を務めた梶芽衣子のファンだという[13]。
公開
2024年5月21日に第77回カンヌ国際映画祭でプレミア上映され、パルムドールを受賞した。アメリカ映画としては、2011年の『ツリー・オブ・ライフ』以来のことである。また、『パラサイト 半地下の家族』『TITANE/チタン』『逆転のトライアングル』『落下の解剖学』に続いて、5年連続でネオンが配給した作品が受賞した。上映終了後には10分間のスタンディングオベーションを受けた。
サウンドトラックには、テイク・ザットの『グレイテスト・デイ』のロビン・シュルツによるリミックスや、t.A.T.uの『オール・ザ・シングス・シー・セッド』が収録されている。
2024年10月18日にネオンによって劇場公開された。本作は600万ドルの予算に対して、世界中で4,000万ドル以上の興行収入を記録し、ショーン・ベイカー史上最高の興行収入となった。
ネオンのCEOであるトム・クインによると、P&Aとアワードシーズンの宣伝キャンペーンの予算は1800万ドルだった[14]。
評価
2024年11月13日時点で、映画批評集積サイトのRotten Tomatoesには416件のレビューがあり、批評家支持率は97%、平均点は10点満点で8.9点となっている。観客支持率は91%、平均点は5点満点で4.4点となっている。サイト側による批評家の見解の要約は「脚本と監督を務めたショーン・ベイカーによるアメリカの労働者のもう一つの素晴らしいクロニクルは、マイキー・マディソンの威勢のいいパフォーマンスによって、最先端の恋愛ドラマとなった。」となっている[15]。また、Metacriticには31件のレビューがあり、加重平均値は91/100となっている[16]。