ナルコユリ
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| ナルコユリ | |||||||||||||||||||||||||||
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| 分類(APG III) | |||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | |||||||||||||||||||||||||||
| Polygonatum falcatum A.Gray (1858)[1] | |||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
| 和名 | |||||||||||||||||||||||||||
| ナルコユリ(鳴子百合) |
ナルコユリ(鳴子百合[5]、学名: Polygonatum falcatum)は、キジカクシ科(別名クサスギカズラ科)[注 1]アマドコロ属(別名ナルコユリ属)の多年草。中国植物名は鎌刀黄精(れんとうおうせい)[6]。和名の由来は、花が鳴子のようにつくことによる[7]。日本の本州、四国、九州に分布する[8]。丘陵地、山地、山野の林内や草原、やぶ陰に自生する[6][5][8]。別名、ホソバナナルコユリ、ハガクレナルコユリともよばれる[1]。
食用
薬用
根茎は薬用され、和黄精(わおうせい)[6]、または黄精(おうせい)と称される生薬になる[8]。秋に茎葉が枯れかかったころの根茎を掘り採って、ひげ根をむしり、水洗いして細かく刻み天日乾燥して調製される[6][8]。中国でいう黄精(おうせい)は日本にはない別の植物を指しており[8]、カギクルマバナルコユリ(学名: Polygonatum sibiricum)が主で、そのほかミヤマナルコユリ(学名: Polygonatum lasianthum)、オオナルコユリ(学名: Polygonatum macranthum)などが使われている[6]。ナルコユリもほぼ同じ使い方が可能で[6]、漢方では使わないが、日本では民間薬としてナルコユリの根茎を黄精として用いてきた[8]。疲労倦怠、食欲不振、咳、のどの渇きに、1日量4 - 12グラムを600 ccの水で煎じて、3回に分けて服用する用法が知られる[6][8]。足腰など下半身の疲労感が強いときや、便が硬くて食べると腹が張るという条件付の食欲不振に使われる[6]。咳はカラ咳に使用する[6]。寒がりや冷え症の人には服用禁忌とされる[6]。黄精酒は、和黄精(黄精)200グラム、グラニュー糖300グラムをホワイトリカー1.8リットルに漬けて6か月おき、絞って飲用するもので、1日量は60ミリリットルが限度とされている[8]。
江戸時代の俳人・小林一茶は、ことのほか黄精酒を愛飲したとみられ、著作「七番日記」にそのことが出ている[8]。江戸後期の滝沢馬琴は『燕石襍志(えんせきざつし)』に、「黄精売、辛皮売、麻売など、予が幼稚かりし比まで、春毎に日としてその呼び声を聞かざることなかりし・・・・・・」と書き残しており、この当時は黄精売りが東北の南部地方でできた砂糖漬けを江戸で売り歩いたという[8]。そのころの江戸川柳に「切見世へ黄精売は引っこまれ」というのがあり、当時は黄精が強精薬としてブームを呼んで、切見世(遊女屋)の遊女も客も争ってこの砂糖漬けを飛びついたといわれている[8]。