ハマダイコン
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| ハマダイコン | ||||||||||||||||||||||||||||||
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ハマダイコンの花 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 分類(APG III) | ||||||||||||||||||||||||||||||
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| 学名 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| Raphanus sativus L. var. hortensis Backer f. raphanistroides Makino (1909)[1] | ||||||||||||||||||||||||||||||
| シノニム | ||||||||||||||||||||||||||||||
ハマダイコン(浜大根[4]、学名: Raphanus sativus var. hortensis f. raphanistroides)は、アブラナ科ダイコン属の越年草である。別名、ホソダイコン、ノダイコン、イソダイコンともよばれる[4]。中国名は藍花子[1]。野菜のダイコンよりも葉や根は硬く、強い辛味と香りを有し、同様に食用にすることができる。
特徴
高さ60 - 70センチメートル (cm) 内外になる越年草(二年草)[8][5]。多年草とする文献もある[7]。地上部の葉姿は畑で栽培されるダイコンによく似るが[6]、根は直径2 cmほどで地中に深く伸び[7]、ダイコンのように太くはならない。葉は根際から出る根生葉で太い葉柄があり[7]、長さ15 cm前後、幅4 cmほどで、頂小片と5対ほどの側小片に裂けていて、頂小片は最も大きく、表と裏面ともに粗い毛が生え、触れると痛みを感じるほどである[4][5]。冬の間は、根生葉を砂地に広げたロゼット状で冬越しする[4]。
花期は春から初夏(3 - 6月)で[8]、茎が30 - 60 cmに伸びて濃淡がある淡赤紫色、まれに白色の十字型の花を総状花序にたくさん咲かせる[7]。4枚の花弁は、濃い紫色の線が入る[5]。花が終わると、アブラナ科特有の細長い莢状の果実をつけ、長さ6 cmほどのサヤには数珠状のクビレがある[4]。果実が熟しても裂開しないが[8]、果実の中には4個前後の無毛の種子が入っている[5]。夏から秋にかけて、芽生えが起こる[8]。
- ふつう花色は濃淡がある淡赤紫色
- 白い花
利用
冬から春にかけて、まだやわらかい若苗と若い根を食用にする[7]。花茎が伸びると硬くなるため、1 - 3月ごろの花茎が伸びる前に、根ごと抜き取って採取する[4]。若い根や葉は、よく洗ってから茹でて水にとって冷まし、おひたしや和え物、油炒め、きんぴら、煮びたし、汁の実などにする[7][4][5]。また刻んで薄い塩味をつけて、炊いたご飯に混ぜ込んだ菜飯にしてもよい[4]。根は硬くて辛味もかなり強く、生食はできないが、細いものを選んで主に塩や醤油で一夜漬けにする[4]。一度塩漬けにしたものを、沢庵漬け、こうじ漬け、醤油漬けなどにする[7]。花は料理に散らして、あしらいにする[6]。未熟な果実も生食でき、大根おろしのような風味がある[6]。
品種化
日本各地で古くから栽培されてきた伝統野菜のうち、ダイコンとされてきたものの中には、実際はハマダイコンが栽培品種化した例が存在することが判明している(宮城県の小瀬菜大根、東北地方の弘法大根、京野菜の佐波賀大根など)[9]。
また、近年では島根大学によりハマダイコンを品種改良し、「出雲おろち大根」としてブランド化する取り組みが進められている[10]。島根県の斐伊川流域では、川の土手に自生したハマダイコンを蕎麦の薬味として利用することがあるという情報を聞いた、同大学生物資源科学部教授の小林伸雄が中心となって2004年から品種育成を始め、2008年に島根大学の育成品種として種苗登録申請を行い、2011年7月に「スサノオ」の品種名で農林水産省に登録されることなった[10]。品種名とは別に「出雲おろち大根」のブランド名が付けられたが、これはひげ根の広がった外観が出雲神話のヤマタノオロチを思わせること、「オロシ(チ)」で食べると強い辛味があることにちなんでいる[10]。