パカスクス

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パカスクス学名Pakasuchus)は、タンザニアに分布する白亜系地層から化石が産出した、絶滅したノトスクス類[2]。全長50センチメートル程度の小型のワニ形類である[2]。本属の特徴としては顕著な異歯性が挙げられ、哺乳類犬歯小臼歯大臼歯に類似する特殊化を示している[2]。また胴部で皮骨板が目立たず、十分に発達した皮骨板はを被覆していた[2]。2010年にオハイオ大学のパトリック・M・オーコナーらにより記載・命名されており[2]、タイプ種はパカスクス・カピリマイPakasuchus kapilimai[3]

パカスクスの完全な骨格は、Rukwa Rift Basinプロジェクトの一環としてアメリカ国立科学財団ナショナルジオグラフィック協会による資金援助を受けた国際調査チームにより、タンザニアの南西部において2008年に発見された。後に他の6個体の化石も発見された[4]。種小名はプロジェクトのリーダーであり標本の発掘を手助けしたSaidi Kapilimaへの献名である[5]

最も完全な標本にはほぼ完全な頭骨が保存されている。本標本では顎が閉じられているため、いくつかの歯は確認ができなくなっている。標本の記載者らはコンピュータ断層撮影を用いて歯を可視化し、歯列の詳細な観察を実現した[5]

特徴

パカスクスの歯列。灰色の領域はホロタイプ標本で失われている部分を復元したもの。

パカスクスは全長50センチメートル前後のワニ形類であり、他のノトスクス類と同様に活発な陸上動物であった。おそらくは昆虫のような小型動物を獲物とした。頭部形状は短く幅広であり、現生のネコとの類似性を示す。現生のワニと異なりパカスクスは顕著な異歯性を示しており、顎の前側には大型の鋭利な歯が、顎の後側には大臼歯状の幅広の歯が生えている。シモスクスヤカレラニのような他の数多くのノトスクス類には複数の咬頭英語版を持つ歯が見られるが、パカスクスのものが最も複雑である。大臼歯状の歯は哺乳類のものに匹敵する複雑さを示しており、咬合を可能歳、また餌をスライスすることに適した鋭利な剪断縁を提供した[6]

パカスクスは現生のワニや他の数多くのワニ形類と異なり、皮骨板の特異的な退化を示している。小型の皮骨板が胴椎の上に位置するが、数としては少なく、他のノトスクス類ほど大きくない。しかし、尾は皮骨板により被覆されている。胴部において皮骨板が失われ尾に残るという進化はワニ形類の中で独特である[6]

系統

古生物学

出典

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